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米国雇用統計のグラフィックス

昨日2月7日、米国の労働省から1月の米国雇用統計が発表されています。ヘッドラインとなる非農業部門雇用者数は前月から+113千人の増加にとどまった一方で、失業率は0.1%ポイント低下して6.6%になりました。いずれも季節調整済みの統計です。まず、New York Times のサイトから記事の最初の5パラを引用すると以下の通りです。

Jobs Report May Raise Questions on Pullback of Stimulus
Employers added jobs at a slower-than-expected pace in January, the second month in a row that hiring has been disappointing and a sign that the labor market remains anemic despite indications of growth elsewhere in the economy.
Payrolls increased by 113,000, the Labor Department reported Friday morning, well below the gain of 180,000 that economists expected. The unemployment rate, based on a separate survey of households that was more encouraging, actually fell by a tenth of a percentage point, to 6.6 percent.
The data for January come after an even more disappointing report on the labor market for December, which was revised upward only slightly Friday, to show a gain of just 75,000 jobs, from 74,000. The level of hiring in January was also substantially below the average monthly gain of 178,000 positions over the last six months, as well as the monthly addition of 187,000 over the last year.
The two weak months in a row will prompt questions about whether the Federal Reserve acted prematurely when policy makers in December voted to begin scaling back the central bank's expansive stimulus efforts.
The new data is not expected to alter the Fed's course, economists said, but another poor report on hiring next month might force policy makers to rethink their plan when they next meet in late March.

まずまずよく取りまとめられている印象があります。続いて、いつもの米国雇用統計のグラフは下の通りです。上のパネルは非農業部門雇用者数の前月差増減の推移とそのうちの民間部門、下のパネルは失業率です。いずれも季節調整済みの系列であり、影をつけた部分は景気後退期です。全体の雇用者増減とそのうちの民間部門は、2010年のセンサスの際にかなり乖離したものの、その後は大きな差は生じていません。

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まず、上のパネルの雇用者数の増減ですが、1月は+113千人ですから、市場の事前コンセンサスであった170千人を下回り、雇用の改善のひとつの目安とされる200千人にも、もちろん、達しませんでした。他方で、失業率は労働市場からの退出もカウントされるため、0.1%ポイント低下して6.6%を記録しました。リーマン・ショック当時の2008年10月と同じ水準です。仏果と雇用のデュアル・マンデートを課された米国連邦準備制度理事会 (FED) が目標とする6%台半ばに肉薄しています。雇用者数が伸びなかったのは記録的な寒波の生産や物流への悪影響もありますし、失業率の低下などを含め、総合的に見て、市場関係者などからは物足りないという意見も聞かれるようですが、私はまずまず米国雇用は堅調と見なして差し支えないと考えています。

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6%台半ばまで低下した失業率以外に、私が堅調と考えるもうひとつの根拠は、米国労働省の統計とADP統計の乖離が大きくなっていて、ADP統計ではかなり雇用の増加が進んでいる点です。上のグラフの通りです。昨年12月と今年の1月、米国労働省の雇用者統計では民間部門は+89千人増、と+142千人増にとどまっていますが、ADPではいずれも+283千人増を記録しています。ADP統計が大きすぎるきらいはあるものの、米国労働省の雇用統計に現れているほど米国の雇用は低調ではない可能性があるような気もします。もっとも、これは確認のしようがなく、エコノミストとしての感触という以外にはありません。

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最後に、日本の経験も踏まえて、また、現在の欧州中央銀行のスタンスも参考に、もっとも避けるべきデフレとの関係で、私が注目している時間当たり賃金の前年同月比上昇率は上のグラフの通りです。ならして見てほぼ底ばい状態が続いている印象で、サブプライム危機前の+3%超の水準には復帰しそうもないんですが、底割れして日本のようにゼロやマイナスをつけて、デフレに陥る可能性は小さそうに見えます。

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