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電子書籍でマンガの裾野を広げ世界で販売するビジネス

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フランスで一番人気の日本文化といえば、圧倒的にマンガです。このブログでもフランスでの漫画人気をまとめたり、パリで行われるジャパン・エキスポやEpitanimeに行った時の感想も書いてきました。

マンガは小説よりも手軽に読める上に、映画よりも細切れの時間にも鑑賞できます。iPodやキンドルをはじめとした新しいデバイスの上で、気軽に読める電子書籍との親和性はかなり高いと思われます。というのも、「ウェブはバカと暇人のもの (光文社新書)」と言われることもあるぐらい暇つぶしのメディアとして使われることも多く、ウェブの延長線上としての電子書籍とマンガの用途とは重複しているからです。このエントリでは、世界で電子マンガを販売するビジネスのために、マンガの質と数を上げつつ、手軽に各国版を供給する体制を考えます。

小説、マンガ、映画の比較



まず、小説、マンガ、映画の比較として、作者が創作したストーリーを読者・視聴者に伝える情報量は、小説(文字)、マンガ(画像)、映画(動画)の順に大きくなり、それと比例して一作品あたりに掛かる制作コストが増大すると考えられます。さらに大まかに言うと、制作コストが大きくなるにつれて、それを制作できる個人の数が減ります。つまり、個人で作品を制作できる人口の裾野は、小説、マンガ、映画の順に減っていくことになります。

また、文化面としては、小説は文学として古くから教養としての地位を確立しており、映画はフランス語で7番目の芸術(septième art)と言われるぐらいに芸術としての地位を築いてきました(記事下参照)。しかしマンガは子供のための遊びだったころから比べると、地位は向上したとはいえ、まだまだ小説や映画には及びません。文化として認知されている度合いはマンガが際立って低いと言えます。

以上のことを、表にするとようになります。
 小説マンガ映画
情報量×
制作コスト×
裾野の広さ×
芸術・文化×


現状のマンガはコンテンツの質が低い



上の表で、マンガは情報量、制作コスト、裾野の広さのすべての指標で、小説と映画の中間に位置することが分かります。にも関わらず、マンガだけが、芸術・文化としての認知度が低い点が特殊です。マンガは画像と文字による表現という、小説(文字)と映画(動画)の表現の中間に位置し、その表現が持つポテンシャルは期待されるにも関わらず、際立って文化・芸術への認知が低いのです。

その原因としては、マンガの歴史が浅いことや、教育の問題、資本などのビジネス的な問題などもあるでしょうが、本質的な問題として、マンガによって著者から読者へと伝わるコンテンツの質が、まだ他のメディアに比べて低い点が挙げられるように思います。もし仮に、コンテンツに人の人生を一変させるような本質的なことや、人間ドラマが含まれていれば、「〜〜に取り組むなら○○というマンガを読まなければならない」と言うような教典としてのマンガが現れてもいいはずです。

マンガの質を上げるのは制作者の裾野を広げる小説型アプローチ



教典のようなマンガが現れないということは、マンガが文化・芸術と認知されない背景にはマンガによる表現が伝えるコンテンツの質が低い点が挙げられます。マンガは日本が質と数量で突出していて、制作者の数、読者数でもビジネスをするには、かなり優位な位置にいるとはいえ、マンガを世界で販売するビジネスを考えたときには、更なるコンテンツの質の向上が不可欠です。

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