もう一つの大きな問題は、国民の命を脅かし続けている原発であります。私たちは脱原発、原発の再稼働は認めないということを主張してまいりました。原発がないと国民の生活が大混乱に陥るとか、日本の経済がおかしくなると、原発擁護のいわゆる原発マフィア、役所や経済界やメディアは言っておりますけれども、現に、あの事故以来ほとんどの原発は動いておりません。
しかしながら、停電は一度も起きませんでしたし、経済もアベノミクスと言われるほどではありませんけれども、なんとかその中で生活をし続けている現実があります。
したがいまして、原発がなければ国家が立ちゆかない、経済が成り立たないと言うのは、まさに、原発マフィアの人たちの言う一方的な議論であり、私たちは十分やっていけると思っています。
皆さんもご承知と思いますが、ドイツは11年前に脱原発、原発廃止を決めました。しかしながら、ヨーロッパでもっとも経済が堅実に発展しておりますのは、ドイツであります。
そういう、内外の例を見ましてもお分かりの通り、脱原発、原発の廃止ということは、日本の経済、あるいは国民生活にいろんな影響を与えるという議論は全くの間違いであると思っております。
そして、原発に代わって最新型火力発電もあれば、太陽光、地熱、風力、そしてまた、最近日本の沿岸でメタンハイドレードなどというガス田が、膨大な量が海底に埋まっていることも既に確認されております。そういう事を考えてみれば、これにお金をかけ、研究を進めていけば、何ら私はエネルギーの心配はないと、そのように考えています。
また、もう一つ今大きな問題になっておりますのは、TPPですけれども、これは、日本の経済・社会を根底から破壊しかねない、単なる関税交渉ではなくして、日本社会のルールを根本から変えてしまう、制度を根本から変えてしまうという恐れが非常に大きい。業種で言えば、農業や漁業だけの問題ではないのです。
したがいまして、私たちはこの関税交渉の裏にある、俗に構造協議と呼ばれる、アメリカのルールを日本にも押し付けようという交渉は、安易に乗るべきではないと考えております。
もちろん、自由貿易を否定するわけではありませんので、各国とのFTA(自由貿易協定)は積極的にやっていくべきであると考えております。そういう自由貿易の中で、やはり産業力の弱い農林漁業等は大きなダメージを受けますので、私たちが4年前に民主党政権で訴えた戸別所得補償制度、こういうものを漁業においてもしっかりと法制化する。それによって、一次産業のセーフティーネットをきちんと作れば、十分日本は食糧の自給が出来ると考えております。そういう観点から制度の整備、またそれに向かって努力しなければいけないと思います。
そういう現実と並行して、社会保障、雇用、人づくりの仕組みを作り直し、そして、高齢者、若者、あるいは女性の職場を確保するような、これもただ言葉だけではだめなので、私は、クォーター制などを導入して、制度的なものにしていかなければならないと考えております。
そういうことをやって初めて、全ての国民が「安心、安全で、安定した生活」を送ることができるということだろうと思います。
やはり、「衣食足りて礼節を知る」という中国の古くからの言葉がありますけれども、生活が豊かになることによって、安定することによって、自分自身もしっかりと自立し、そして自らの自立からお互いの共生という形も生まれてくる。国民の自立と共生の中から、日本国家の自立と共生の姿も出てくると、そのように考えています。
■政権交代可能な健全な野党勢力の結集に向けて
先ほどのご来賓の挨拶の中にも、今日の政治の状況を憂えるお話がありました。古今東西の歴史が示す通り、一強支配体制の行き着く先は、国民に多大な負担や犠牲を強いることになり、結果として大きな災い、不幸をもたらす悲劇が待っております。国民生活の向上は、一強支配体制からではなく、政党同士がより良い政治を目指して切磋琢磨する、健全な競争の存在する政治から初めて生まれるわけでありまして、これは、先人が作り上げた民主主義の本来のあり方であり、民主主義の理念であります。
私たちは、したがって、政権交代可能な野党勢力の確立に向け、もう一度、自分たちの身は犠牲にしてでも、そういう覚悟で、命がけで取り組んでいかなければならないと思います。
野党は本来、与党との政治理念や基本政策の違いを明確に打ち出し、国民に自分たちへの支持を訴えて、政権交代を目指し、政権を取った暁には、その訴えた政策を、責任を持って実行していくというのが、野党のあり方であります。その場その場で、与野党の協議という名の下に、悪い言葉で言えば与野党のなれあい、談合の中に何かを得ようとしましても、それは決して国民の為ではありませんし、日本の現実から見ますと、それは官僚支配の手のひらで踊るだけに過ぎない結果になってしまうわけであります。
私たちはそのことをしっかりと自覚し、野党のあるべき姿を国民の前に見せて、そういう行動をしていかなければならないと思います。
そうでないと、まったく国民にとっては、自民党はいいとは思わないけれども、自民党以外の政権の選択肢がなくなってしまいます。私ども生活の党は、野党の使命を踏まえまして、責任ある「健全野党」として、これからも、先ほどご挨拶をいただいた政党と連携し、協力しながら、もう一度政権交代を目指して頑張っていきたいと思います。
もちろん、それは大変難しい道でありますけれども、しかし現在、そして将来の世代のために、あらゆる困難を乗り越えて本当に政権交代可能な議会制民主主義を日本に定着させる。それが、「国民の生活が第一」の政治を実現することでもあります。
私も今日まで色んな激動の政治の波間をくぐってまいりましたけれども、本当に今日の安倍政権の姿を見ますと、日本の将来に不安と危惧の念を持つものであります。
どうか、皆さん、一緒にもう一度力を合わせて、政権交代を目指して頑張りましょう。どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。




