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佐賀県(知事)と九電の「カネ」の関係

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(1)以下は、九州電力の「やらせ」がマスコミで大きく取り上げられる前の話である。

今月(2011年)7月はじめ、古川康佐賀県知事は、佐賀県議会原子力安全対策等特別委員会で、首相会談を経て、九州電力の玄海原発の再稼働につき最終判断する意向を示していた。
このとき、古川佐賀県知事は玄海原発の再稼動に前向きであった。
佐賀新聞2011年07月02日
玄海再稼働 古川知事「首相会談後に最終判断」

 福島第1原発事故の影響で停止している玄海原発(東松浦郡玄海町)2、3号機の再稼働問題で、古川康佐賀県知事は1日、県議会原子力安全対策等特別委員会で「首相の来県が再稼動判断の重要な要素。一定の答えを得た上で判断したい」と述べ、首相会談を経て最終判断する意向を示した。判断時期は8日の県民説明会や11日開催予定の同特別委員会を踏まえ、「7月中旬が一つの節目になる」とした。ただ、首相会談のめどは立っておらず、それ以降に延びる可能性もある。

 原子力を含めた国のエネルギー基本計画見直しの方向性について、議員が「菅首相から県民に直接説明してほしい」と強く要請。古川知事は「ぜひ首相に来ていただき、エネルギーや再稼動の見解を語ってほしい。来県が第一だが、上京しての面会も含めて協議を進めたい」と答え、具体的に調整していることを明らかにした。

 古川知事は経産相との会談後、「安全性の確認はクリアできた」と述べた。この日も再稼動に前向きな姿勢を重ねて示し、議会の議論や県民説明会、首相会談を経て最終的に判断するとした。また立地町の玄海町だけでなく「唐津市の意向も聞く必要がある」としたが、松浦市や糸島市など他の周辺自治体については否定的な考えを示した。

 議会後、古川知事は自然エネルギー推進に意欲を示す菅首相との面談について「これまで参考要素と考えていたが、議会の強い要請もあり、判断に必要な要素と考えている。首相のエネルギービジョンを尋ね、足元の原子力をどう捉えているかを聞きたい」と語った。

 特別委は11日の開催を検討している。原子力安全委員会を参考人招致するために要請を続けており、5日の理事会で審議内容を決める。

 古川知事の県議会での発言について、枝野幸男官房長官は同日午後の会見で「発言の具体的報告は受けていない。いずれにしても地元自治体にしっかり説明していきたい」とし、菅首相の来県については具体的な言及を避けた。
(2)3月11日、東京電力が福島原発で事故を起こし、3ヶ月余りが経過するにもかかわらず事故がいまだに終息しそうにないのに、古川佐賀県知事が玄海原発の再起動に前向きだったのだろうか?

(3)その理由のひとつは、古川氏が高級官僚出身であるということである。

古川康佐賀県知事の略歴をHPで見ると、以下のように書かれている。
知事になるまでの略歴

1958年(昭和33年)7月15日 佐賀県唐津市に生まれる

(略)


1982年(昭和57年)4月 自治省(現・総務省)入省 財政局指導課に配属
1982年(昭和57年)7月 沖縄県総務部地方課
自治省で沖縄県への派遣第一号 「沖縄熱」にとりつかれ、全島踏破をめざす

1984年(昭和59年)4月 自治省消防庁地域防災課・自治省行政局振興課
消防庁では御巣鷹山の航空機事故の対応サポートや救急隊員が応急手当できるように法律改正に取り組む

1987年(昭和62年)4月 長野県総務部税務課税務考査幹
1989年(平成元年)4月 長野県企画局企画課長

このころ県庁の仲間と「現代信州の基礎知識 Hamidas」を出版、大ベストセラーとなる

1990年(平成2年)4月 長野県総務部地方課長

1992年(平成4年)4月 自治大臣官房情報管理官付課長補佐
アンゴラ・カンボジアのPKO活動に後方支援として参加

1993年(平成5年)4月 自治省税務局固定資産税課課長補佐
細川内閣誕生 税制の決定方法が大きく変わる

1994年(平成6年)4月 岡山県総務部財政課長

このころ岡山初のアート系映画館「シネマ・クレール」のたちあげを応援

1996年(平成8年)8月 自治省税務局企画課課長補佐
政府税制調査会の事務局を務める

1997年(平成9年)9月 自治大臣秘書官
上杉光弘自治大臣の秘書官として政治を身近で知る

1998年(平成10年)7月 自治大臣官房企画室環境対策企画官

1998年(平成10年)11月 自治大臣官房地域振興券推進室副室長

史上初の地域振興券発行の責任者を務める

1999年(平成11年)4月 長崎県商工労働部長
はじめて産業振興にかかわる

2001年(平成13年)4月 長崎県総務部長
県立大学改革で大学行政を知る 組合との対話に精力的に取り組む

2003年(平成15年)1月 長崎県及び総務省を退職

2003年(平成15年)4月13日 佐賀県知事選挙に当選

2003年(平成15年)4月23日 佐賀県知事就任
(4)もちろん、高級官僚出身であれば、例外なく全員が国策と呼ばれてきた原子力発電を推進する立場というわけではない。
しかし、古川氏が脱原発という立場ではないことは明らかであろう。

第二の理由として挙げられるのは、九州電力と佐賀県との一定の関係がある。

例えば、九州電力は、昨年(2010年)4月、佐賀県唐津市における「唐津市民交流プラザ」整備に、なんと5億円を寄附していた。
佐賀新聞2010年04月07日
九電が5億円寄付 「唐津市民交流プラザ」整備に


 唐津市が中心街活性化の核として整備を進めている大手口再開発ビル事業で、九州電力は6日、市民の文化交流拠点となる「唐津市民交流プラザ(仮称)」の建設運営に、5億円の寄付を申し出た。

 35年間の運営費を含め、総事業費が11億3500万円に上ることから、市が寄付18 件を要請していた。本年度から年間1億円程度を5年間にわたって払い込むという。

 プラザは再開発ビル3階約1300平方メートルに、多目的ホールやスタジオ、市民交流スペースを備え、ケーブルテレビやコミュニティーFMが入居するほか、NPO(非営利団体)の活動拠点となる。来年7月の開業予定。
 九電から寄付申し込み書を受け取った落合裕二・市商工観光部長は「プラザは再開発ビルの中核施設。地域貢献としての財政支援は本当にありがたい」と話した。
九州電力は、この「唐津市民交流プラザ」への寄附について、以下のように説明していた。
佐賀県におかれましては「まちなか(市街地)再生」を地域振興に大きく寄与する施策として、総合計画の“充”点施策と位置付けて成功事例創出に取組んでおられ、本事業に対し積極的に支援されているところです。
佐賀県は当社にとりまして重要な電源地域であることから、佐賀県の地域振興に協力することは同地域との更なる信頼関係の強化に繋がり、将来にわたる当社事業の円滑運営に大きく寄与するものと考えております。

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