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「知らぬが仏」朴槿恵大統領らは、「米軍将兵を戦死させたくない」オバマ大統領に裏切られている

◆米国オバマ大統領が1月28日に行った就任以来6度目の一般教書演説で、朝鮮半島の軍事情勢と外交戦略について何も触れず、「内政重視」で「内向き」になっていると評されているなかで、北朝鮮がメディアへの露出戦術に力を入れている。

 北朝鮮の申善虎国連大使が1月24日、国連本部で記者会見し、南北双方の中傷中止と米韓合同軍事演習の取りやめを求めた「重大提案」(16日)を受け入れるよう韓国側に改めて訴えた。これに続いて、北朝鮮の池在竜・駐中国大使が1月29日、北京の北朝鮮大使館で外国メディア向けに記者会見し、中傷合戦の中止や、2月末にも始まる米韓合同軍事演習の取りやめを重ねて韓国に要求したのだ。

 これに対して、何かと疑い深い朴槿恵大統領をはじめ韓国政府首脳陣は、北朝鮮の提案に疑心暗鬼で、すんなりと信用しようとしていない。いつ「奇襲攻撃」されるかわからないと、強い警戒心に囚われているからだ。

◆朴槿恵大統領らは、北朝鮮が「北東アジア全域はもちろん米国本土まで到達する長距離ロケットや移動式弾道ミサイルの発射実験を準備している可能性が大である」と予測している。北朝鮮はいきなり、発射実験を行えば、国際社会から猛烈な非難の嵐に晒されるのが目に見えていることから、「已むに已まれず、発射実験をせざるを得なかった」という言い訳できるようにしておきたい。

 それには、米韓合同軍事演習「キーリゾルブ」と「フォールイーグル」が2月末にも始まる予定なので、事前に合同軍事演習の取りやめを韓国に要求しておき、実際に合同軍事演習が行われたとき、北朝鮮は長距離ロケットや移動式弾道ミサイルの発射実験を行い、これを米韓両国の責任に転嫁するという筋書きである。

 こうした手口は、中国や韓国、北朝鮮が、得意とする常套手段である。だから、韓国の朴槿恵大統領らから見れば、北朝鮮が何を考えているかは、手に取るようにわかる。

◆早速、米ジョンズ・ホプキンズ大の北朝鮮分析サイト「38ノース」が1月29日(現地時間)、北朝鮮が2012年12月に事実上の長距離弾道ミサイルである長距離ロケット「銀河3号」を発射した北西部・東倉里のミサイル発射場の改良工事を進めているとの分析を発表し、このなかで「北朝鮮が北東アジア全域はもちろん米国本土まで到達する長距離ロケットや移動式弾道ミサイルの発射実験を準備している可能性」を指摘した。聯合ニュースが1月30日報じた。「案の定」といわんばかりである。

 しかし、不思議なのは、朝鮮半島情勢が緊迫しているのに、米国オバマ大統領が、一般教書演説のなかで、何も触れなかったことだ。オバマ大統領は、「米韓軍事同盟」に基づいて、朝鮮半島有事のとき、表向き「韓国を守る」という姿勢を堅持しているかのように見せかけながら、裏では、「戦争を回避」したい。イラクから手を引き、2014年12月までには、アフガニスタンから駐留米軍将兵7万人を完全撤退させる計画を進めている。これらの将兵を朝鮮半島に投入して、戦死させるのを嫌っており、心の底では、韓国からも手を引きたいのである。

それは、「第2の日本」である北朝鮮の金正恩第1書記=元帥(背後に女帝)に「朝鮮統一・大高句麗建国」(背後にイスラエル、米国、日本、中国、ロシア)を実現しようとしているからでもある。はっきり言えば、オバマ大統領は、朴槿恵大統領をはじめ韓国政府首脳陣を遠の昔に裏切っているということだ。米国の同盟国である日本の安倍晋三首相は、日本国憲法の規定上、朝鮮半島に陸海空3自衛隊を派遣することは、絶対にできない。当たり前である。「知らぬが仏」とは、朴槿恵大統領をはじめ韓国政府首脳陣のことを言う。

【参考引用】聯合ニュースが1月30日午後5時54分、「北朝鮮 東倉里のミサイル発射場を改良=米サイト分析」という見出しをつけて、以下のように配信した。
「【ワシントン聯合ニュース】米ジョンズ・ホプキンズ大の北朝鮮分析サイト『38ノース』は29日(現地時間)、北朝鮮が2012年12月に事実上の長距離弾道ミサイルである長距離ロケット『銀河3号』を発射した北西部・東倉里のミサイル発射場の改良工事を進めているとの分析を発表した。北朝鮮が北東アジア全域はもちろん米国本土まで到達する長距離ロケットや移動式弾道ミサイルの発射実験を準備している可能性が指摘された。38ノースの報告書によると、ここ2カ月間に撮影された衛星写真を比較、分析した結果、全長30メートルの銀河3号より最大約25%長いロケットを発射できるよう発射場を拡張していると推定された。発射台の高さは47メートルから52メートルになり、40~43メートルのロケットを発射できるようになったという。ただ、工事の進行状況から今年3~4月より前にロケットが試験発射される可能性は高くないと予想した。また、車両を利用した移動式ミサイルの訓練と発射のため、容量17万リットルの軽油タンク2基が発射場に建設されたと分析した。大陸間弾道ミサイル(ICBM)級とされる移動式ミサイル「KN08」のエンジン実験が昨年末から現在までに行われた可能性も指摘。北朝鮮がロケット実験計画の準備に注力していることを裏付けると強調した」
 朝鮮日報/朝鮮日報日本語版が1月30日午前9時38分、「北の駐中大使が外国メディアと会見、韓国の記者も排除せず 6カ国協議再開呼び掛ける」という見出しをつけて、以下のように配信した。
「北朝鮮の池在竜(チ・ジェリョン)駐中大使は29日、北京の北朝鮮大使館で中国メディアや主な外国メディアの記者と会見し『北南(南北)関係を一日も早く改善すべきだ』などと述べ、6カ国協議の再開などを主張した。北朝鮮大使館は韓国の記者を招待しなかったが、『もしや』との思いで訪れた韓国の記者の取材も認めた。韓国メディアが北京の北朝鮮大使館に入って取材を行ったのは8-9年ぶりだ。国連大使を除けば、北朝鮮の大使が外国メディアを相手に記者会見を開くことも極めて異例だ。池大使は『われわれ(北朝鮮)が6カ国協議という船に先に乗り、席を押さえてある。他の参加国が急いで乗り、船が出航するのを待っている。われわれは6カ国協議の再開を支持する』と述べた。しかし、池大使は『ささいな偶発的衝突も全面戦に拡大しかねないのが現在の朝鮮半島の現実だ。外部勢力と野合し、同族を狙って侵略戦争の演習を行う(韓米の)合同軍事演習《キーリゾルブ》と《フォールイーグル》を中断すべきだ』とも主張した。池大使は処刑された張成沢(チャン・ソンテク)氏の側近で、平壌に召還されるのではないかとの見方もあった。一方、北朝鮮は韓国政府が来月17日から22日まで離散家族の再会を行おうと提案したのに対し、2日たっても回答していない。韓国統一部(省に相当)関係者は29日、板門店で赤十字の通信回線の最終通信時間に当たる午後4時に北朝鮮側から『伝えることはない。きょうは終わりにしよう』と連絡があり、双方の連絡官が撤収したことを明らかにした。統一部は旧正月の連休中も、北朝鮮が放送や通信社を通じ、何らかの提案を行う可能性があるほか、連休明けに連絡があったとしても、韓国側が提案した来月17日の離散家族再会は可能だと判断している。(北京= アン・ヨンヒョン特派員)」
 産経新聞msn産経ニュースが1月29日午後1時43分、「北朝鮮、米韓演習中止を重ねて要求 北京でも記者会見」という見出しをつけて、以下のように配信した。
「北朝鮮の池在竜・駐中国大使は29日、北京の北朝鮮大使館で外国メディア向けに記者会見した。韓国との関係改善を『一日も早く進めなければならない』と訴え、中傷合戦の中止や、2月末にも始まる米韓合同軍事演習の取りやめを重ねて韓国に要求した。北朝鮮は24日、ニューヨークの国連本部でも同様の記者会見を開催。対話に前向きな姿勢をアピールする狙いがありそうだ。池氏は、自国の核開発は『自衛的なものだ』と述べた。6カ国協議が5年以上中断しているのは、米国や日韓が『われわれの義務だけ強調するからだ』とし、米側に譲歩を要求した。記者会見には日本や中国、欧米などのメディア計10社以上が参加。池氏が朝鮮語で発言し、通訳が英語と中国語に訳した。(共同)」
 産経新聞msn産経ニュースが1月25日午前11時22分、「中傷中止、米韓軍事演習取りやめ訴える 北朝鮮国連大使会見」という見出しをつけて、以下のように配信した。
「【ニューヨーク=黒沢潤】北朝鮮の申善虎国連大使は24日、国連本部で記者会見し、南北双方の中傷中止と米韓合同軍事演習の取りやめを求めた『重大提案』(16日)を受け入れるよう韓国側に改めて訴えた。申大使は『中傷中止と軍事演習の取りやめは重要なことだ』と強調した上で、『両国関係を和解ムードに持っていくため、(韓国側の)対応を我慢強く待っている』と述べた。申大使は一方、韓国と米国が『南北関係の膠着(こうちやく)した現状をあたかも、われわれの責任』であるかのように『間違った方向』へと世論を導いていると主張。その上で、米韓両国が朝鮮半島で『危険な戦争ゲーム』に乗り出そうというのなら、『平和と安全を損なう責任を取ることになる』と警告した」

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