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「となりカフェ」(高校生居場所カフェ)がテレビドキュメンタリーに!!~動き始めたハイティーン支援

詳しい番組の情報はここで(ドキュメンタリー映像'14)

■20年間、ずっと気になってきた

実は僕は20代の頃は独立系編集者で(いま流行りの「起業」を友人とした)、主として医療問題をとりあげる(当時は看護師不足・脳死臓器移植制度化・HIV訴訟など、今以上のさまざまな医療問題が表面化していた)一方、不登校を中心とした教育問題も盛んにとりあげていた(「さいろ社」という関西の個人出版社)。

いまは絶版になったが、子どもの人権を現場サイドから訴える単行本を出版したりもした。

その一連の流れのなかで、僕は編集者から子ども若者支援者へと仕事をチェンジしたのだが、この20年、ずっと気になってきたことがある。

それは、「ハイティーン支援」つまり「高校生支援をどうするか」という問題だ。

ひきこもりやニート支援者であれば誰もが気づいているが、いろいろ細かい調査は出ているものの、現在の若者問題の直接的源泉は、「高校中退」にある。

もちろん、高校の前の小・中学校の問題、その前の幼児時代の問題、その背景にある保護者の問題や発達障害等の問題等、さまざまな「直接的源泉」はあげられるだろう。

また、大学中退の問題や、就職後すぐに退職する問題、また新卒後就職できない問題など、いわゆる「ニート」関連の問題を思いつく人もいるだろう。

日本社会をとりまく経済的問題(グローバリゼーションの本格稼働と、非正規雇用「階級」の産出)も当然ある。

統計的にみると、それら大人になってから(大学中退や就職前後の問題)のつまづきが、現在の「ひきこもり」や「ニート」の問題であると指摘するテータもあると思う。

しかし現場で支援していると、小中の問題や大人になってからの問題はあったとしても、その中間にある高校時代が「最後の歯止め」になってさえいれば、問題は長期化しないのではないかと思う支援者は少なくないと思う。

■「潜在化」の源泉

だが現実は、最後の歯止めどころか、その逆で、いまの高校のあり方は、問題を「潜在化」させてしまう最大の源泉となってしまっている。

小中での複合的な問題(不登校・発達障がい凸凹・家庭環境等)を引きずったまま高校へ入学し、高校のフォロー(高校の担当教員はがんばっている)は受けつつも高校にも限界はあるため、残念なから不登校になってしまう。

そして退学し、しばらくひきこもる。

が、10代はまだまだパワーがあるから、保護者のがんばりに応えるべく、たとえば通信制高校へ入り直す。

が、多くの通信制高校は生徒への細かいフォローはできないから、不登校気味の生徒たちを細かくフォローする余裕はない。

すると、生徒たちは通信制高校になんとか席を残しながらも、実態はひきこもりの状態になる。

この状態のまま気づけば何年もたっている。25才を超えることなど普通で、地域若者サポートステーションや民間のNPOなどに相談に来れる頃は30才を迎えるということもまったく珍しくない。

■20代の頃の願いが現実に

問題の源泉は高校での細かいフォローができないことなのだが、現在の(困難校といわれる)高校には、そうした細かいフォローができる余裕がほとんどない。

なぜなら、現場の熱心な先生たちががんばってフォローしている「不登校予備軍」の生徒たち、つまりは「非行」「障がい」「対人関係不安」等の、問題が顕在化している生徒たちへのフォローですぐに時間が過ぎてしまうからだ。

高校中退は、そうした問題が顕在化する前(学校での居心地の悪さとか、クラス内でのしんどさ、家族内での不満等を抱えている段階)でフォローすることがポイントだ。

問題が起きる前に、教師一人の力で問題の顕在化を防ぐというよりは、「場」の力、あるいは「家庭や(勉強するというフォーマルな意味としての)学校」ではない力、つまりは「サードプレイス」の力によって、問題の顕在化を防ぐということだ。

その具体的かたちとして「となりカフェ」はある。

これは、大阪府の「不登校中退・不登校フォローアップ事業」のなかで展開しているもので、僕の法人「officeドーナツトーク」(とパートナーの「NPOみらいず」)が、府立西成高校で展開しているものだ。

詳しくは、Facebookのこのページ(誰でも見れます高校生居場所カフェプロジェクト)や、僕の個人ブログ(高校生居場所カフェプロジェクトを整理する)を参照していただければ幸いだ。

やっと、20代の僕の願い、「ハイティーン支援サービスが日本中に細かく配置されていれば、若者の苦しみはだいぶ軽減されるのに」が、前に進み始めた。

深夜番組ですが、関心ある方はご覧いただき、各地でサービス設立にチャレンジしてみてください。また、細かい運営方法がわからなければ、いつでもご連絡ください。★

※Yahoo!ニュースからの転載

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