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地域活動の成否はネットより握手~選挙活動と上映運動

東京都知事選になんと家入一真氏が出た!家入一真氏といってもネットをそこそこやっている人以外は、あまり知られていないと思うが、ホリエモンが出馬会見に同席した。家入氏は最近ではネットで炎上的ゲリラ的な言動で話題になっている人だ。

多分、惨敗するだろうし、私が都民でも家入氏には絶対投票しないと思うが、出馬したことはすごいし、いい意味で物議を醸しだす、選挙活動をしてほしいという面では応援したい。

ただ残念だけど、選挙において、特に地域選挙において重要なのは、ネットの知名度やネットの活動ではなく、未だに有権者との握手だと思う。家入氏は記者会見で、「僕はお金がないので、街頭演説もできない。だから、ずっと家にいて生放送し続けようと」と語っているが、この活動では票にはほとんどつながらないだろう。

普通にネットを使いこなしている人にとってはわからないと思うが、私は今回、映画の上映会企画を開催し、いかにネットを使っていない人が多いかを痛感させられた。

お金もかけず、時間もかけず、人もかけず、効率よく映画の前売券を販売するため、当初、前売券申込はネット上のイベント決済システムのみにした。しかし「ネットはほとんどしていない」「ネットでカード決済したことない」「ネットで申込は面倒だ」という人が圧倒的に多く、電話とメール予約も始めたところ、あっというまに申し込みが増えた。

ネットで申込・決済したのは115人だったが、電話とメール予約で申し込みを受けたのは63人にもなる。残念だがネットだけで完結しようというのは不可能だった。私が現実を知らな過ぎただけだった。もちろん電話とメール予約をした人の中にもネットを使いこなしている人はいて、今回私が使ったネット決済システムが面倒だという理由も大きかったが、それでもやはり根本的にネットをしていないから、電話で申し込みしたいというニーズはかなりあった。

そういえば先日、「私はネットなんかなくてもまったく困らない」とコメントした人がいて、本を買うにも航空券予約や新幹線予約するのもホテルを予約するのも、ほとんどネットで行っている私にとっては、ネットなしで生活なんて考えられない。地図しかり、天気しかり、お店を調べるのしかり、印刷入稿だってネットだ。

ところがこの方は「航空券予約やホテル予約なら、旅行代理店に電話をかけるから何も困らない」とコメントしていて、ああ、未だにこんな不便なことをやっている人がいて、もそういう人のおかげで電話対応する人の雇用が守られているのだなと、
まるで何十年も前の出来事のように思ってしまった。でも意外とそういう人、多いんです。

また全国の活動ならネットは効力を発揮するが、選挙のように地域性が限定されるものは、その効力はかなり低減する。家入氏を支持する人は東京に限らず、他県にもいっぱいいるだろうし、そういう人たちがツイッターのフォロワーになって応援していると思うが、残念ながら他県では票につながらない。

私の映画上映活動に置き換えてみると、地域密着上映運動した武蔵小金井とその差は歴然だった。1/18に武蔵小金井で映画上映会を行った。メール予約もネット予約もなし。ファックスかハガキ。または上映委員会から直接売ってもらう形式だ。これであっという間に400枚の紙のチケットが完売した。上映委員会の人たちは古くから地域に根差して活動している人たちで、チケット販売は地域を走り回って対面で売る。これだと400「票」が瞬く間に集まった。

ところが私が企画している1/25の上映会の場合、来てくれる人の多くは、横浜鶴見の地元の人ではない。横浜の人も、いや神奈川県の人もそんなに多くないだろう。地域はばらばら。東京、千葉、埼玉をはじめ、遠くは大阪、奈良、福井、沖縄などから来てくれる。また「映画はぜひ見たいけどさすがに遠いのでDVDがあるなら購入したい」とメールをいただいた方は、北海道や愛知、さらには海外在住の日本人もいた。私のブログ読者は全国に点在しているので地域とはほとんど関係ない。

もしこれを選挙活動に置き換えたらどうなるか。「かさこさんを応援したい!」という人が多くいても、全国に散らばっているから、県や市の選挙だったら投票権がない。ネットでいくらがんばって活動し、支持を集めたとしても、地域活動の際には直接的な投票にはつながらない。そんなことより、街頭に出て、顔と名前を覚えてもらい、握手の1つでもすることがはるかに投票につながる。ネットで動画をアップしたり、ブログでいろいろ語っても、残念ながら投票には結びつかない。

ちなみに今年無料のセルフマガジン2500件の配送先のうち、一番多いのは東京で913件。地元の神奈川は二番目に多いがわずか237件に過ぎない。その他、埼玉128件、大阪105件、愛知83件、千葉76件、兵庫58件、北海道56件、福島48件と、見事に全国に分散しているので、全国区の選挙でない限り、ネットでの活動は活かせない。

ネットでの知名度が投票に結びつくには、選挙区が全国もしくはかなり広い地域にまたがったブロックであるか、もしくは投票所に行って投票ではなく、ネットで投票ができるようになること。全国区でネット投票ができれば、握手したり、地域活動に参加したりしなくても、票を集められる可能性はあるが、地域選挙の場合はとにかくツイートより握手だ。

だから家入氏は惨敗すると思う。まして選挙なんてネットいくら有名だとか、著書が話題になっている人だろうと、テレビにどれだけ出たことがあるかが極めて重要な当選要素になる。未だに雑誌や会報誌などのインタビュー人選の提案においても、どれだけネットで知名度がある人でも、テレビにあまり出ていない人は却下される。なぜならテレビに出ていない人はあまり知られておらず、ひきが弱いからだ。

あと10年か20年したら時代は変わると思うが、残念ながら今はそんな状況だ。もし選挙に出て政治家になりたいと思う人がいるなら、ネットでつぶやいている暇があったら、地道に地域活動をしたり、地域のイベントに参加したりして、地域で顔と名前を売り、できるだけ多くの人と握手をし、そしてテレビにできるだけ出ることだ。

まだまだそういう時代であることを、今回の映画上映企画を通じてまざまざと思い知らされた。

また火曜日に講演した「セルフブランディング術」においても、ネットの活動を中心にしながらも、ネットだけではダメで、リアルな対面活動もしっかり行うことの必要性を説明した。いくらネットが進展しても対面での効果というのは重要なのだ。

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