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サン・クロレラに対する差止請求提訴

サン・クロレラ販売という大企業に対して、京都消費者契約ネットワークが差止請求訴訟を提起した。

まだ現段階では京都消費者契約ネットワークのHPに訴状等が掲載されていないが、以下の報道が出ている。

クロレラ巡り消費者団体が「広告に不当表示」と健康食品会社を提訴 京都

訴状によると、同社は、親会社の社長が会長を務める「日本クロレラ療法研究会」という団体名を使うなどして、40年以上クロレラやウコギなどに関する新聞の折り込み広告などを配布。服用すれば肺気腫や高血圧などの症状が改善されるといった効果をうたっているが、原告側は「商品の品質を、実際よりも著しく優良だと誤認させる」などと主張している。

この訴訟では、まず販売会社と効能をうたっている主体たる日本クロレラ療法研究会なるところとが分離しており、販売会社自身はクロレラが病気を治すというようなことを宣伝しているわけではないが、親会社を通じてつながっている研究会がそれらしきことを言っていて、それらを総合的に見ると、優良誤認たる不当表示になりうるという特徴がある。

上記サイトでは、クロレラとかアガリクスとかでがんに抵抗力がつくみたいなことを体験談方式で並べ立て、販売会社はそのようなことを一切言わないで、健康に良い程度で抑えているところが巧妙なところだ。

いわゆる劇場型詐欺というジャンルがあって、典型的には同一の金融商品などを高値で買い取りたいという申し出と安く売りたいという申し出とが別々の人から寄せられて、リスクなく儲かりそうだと思って購入すると、買取役は現れず、ローンだけが残るという手口だが、一方では効能をうたう「研究会」、他方では効能をうたうことなく販売する会社が存在するというのも、劇場型の一種といえそうである。

ただし、優良誤認として差止めが認められるためには、「商品又は役務の品質、規格その他の内容について、実際のもの又は当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも著しく優良であると誤認される表示をすること」(景表法10条1号)に該当すると判断されることが必要となる。この点は、今後の裁判の行方による。

第二に、この訴訟の特徴は、差止請求権の根拠に景表法違反を持ってきたことだ。

これまで、適格消費者団体による差止請求は、裁判上も裁判外も、消費者契約法に基づくもの、それも消費者契約法9条違反または10条違反によるものが大部分を占めてきた。1月27日の事例集解説セミナーでも取り上げるが、差止請求を行って改善された事例の根拠条文が延べ301件である中、消費者契約法によるものが264件(87.7%)を占めており、しかもそのうちの252件は不当条項ケースであるから、不当表示ケースが差し止めの理由となったのはごく少数である。
景表法を根拠とする差止請求も、裁判外のものを含めて24件しかない。

その点で、今回の訴訟は適格消費者団体の差止請求権行使に新たな地平を開くものとして注目に値する。

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