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全世界で5億DL キャンディークラッシュ作った「King」ってどんな会社?

カラフルなキャンディーの映ったスマホ画面とにらめっこする人を、最近電車の中でよく見かけないだろうか? 

そのゲームの名前は『キャンディークラッシュ(原題Candy Crush Saga)』。女優の多部未華子さんが出演するテレビCMを目にした人もいるかもしれない。

もともとは2012年4月にFacebookアプリとして登場したが、同年11月からはスマホ版(iOS、Android)もリリースされた。同じ種類のキャンディーを3つ以上そろえて消すだけというシンプルなパズルゲームながら、爽快感やポップなデザイン、絶妙な難易度で多くの中毒者を生んでいる。

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わずか1年あまりで「5億ダウンロード」

人気は世界中で広がっており、2013年11月には合計ダウンロード数が5億件を超えたと発表された。『パズル&ドラゴンズ』も2012年2月の登場以降、アメリカやカナダ、韓国などでリリースされているが、それでもダウンロード数は2200万件を突破したばかりだ(2013年12月18日時点)。

そして、この『キャンディークラッシュ』を手掛けたのが、イギリス・ロンドンに本社を構えるソーシャルゲーム会社のKing(キング、旧社名King.com)だ。

設立は2003年8月。ロンドンのほかアメリカやフィリピン、スペイン、ドイツ、スウェーデンなどに開発拠点を構えており、従業員は400人以上を数える。

当初は「Midasplayer.com」というゲーム・ポータルサイトを運営し、オンラインのビリヤードゲームなどで人気を集めていた。その後、「King.com」とサイト名を改め、Facebookアプリやスマホゲームも手掛けるようになる。

現在のCEOは創業者の1人でもあるリカルド・ザッコーニ氏。恋人マッチングサイト「uDate.com」でセールス&マーケティング責任者だったほか、欧州向けのポータルサイト「Spray」のCEOを務めていた経歴を持つ。これらのサイトはすでにライバル会社に買収されたが、ザッコーニ氏はその買収劇の交渉役として活躍したとKingのホームページで紹介されている。

毎月「1億5000万ユーザー」がプレイ?

同社は2005年に4800万ドルものベンチャー資金を調達したほか、2007年にはデジタル企業向けのビジネスサミット「GP ブルハウンド・サミット」で急成長しているイギリス企業の1社として表彰されるなど、設立間もない時期から伸び盛りの会社として注目されていた。

その影響力は、すでに米トップクラスのソーシャルゲーム会社Zynga(ジンガ)と肩を並べるほどに達している。ブルームバーグによれば毎月合計1億5000万人以上のユーザーがFacebook上でKingのゲームを利用しており、ZyngaのFacebookアプリの利用者数とほぼ同数だという。 非上場企業のため、今のところKingの売上高などは明らかにされていない。

『キャンディークラッシュ』を含む同社のゲームは、お助けアイテムなどを別途購入した際にしか課金されない“基本プレイ無料”のゲームなので、5億件というダウンロード数がそのまま利益に結びついているわけではないだろう。

実際、ニューヨークタイムズのインタビューに対し、同ゲーム担当者であるトミー・パーム氏も、こう述べている。

「ゲームをコンプリートしたユーザーの70%は、何のアイテムも購入していなかった」

しかし、逆に言えば3割のユーザーはアイテム課金したと見ることもできる。

おまけに『キャンディークラッシュ』の課金アイテムは1点1ドル程度と安く、その安さゆえについ何度も購入してしまう仕組みになっている。実際、海外には1週間だけで120ドル以上(1万2000円以上)課金したブロガーがいるほどだし、ツイッター上では、

「キャンディークラッシュ中毒から抜け出せない。とうとう課金し始めた」
「課金してでも先へ進んでやる」

という日本人ユーザーの声も多く見つかる。

「年間数億ドル」の収益を生み出せる?

前出のニューヨークタイムズ記事でも、経済アナリストがこう推定している。

「キャンディークラッシュ並みの人気ゲームであれば、毎年数億ドルの収益を生み出すことができる」

これだけでも、Kingの成長性がうかがえるだろう。また、さらなる収益源として考えられるのがゲーム人気を活用したライセンス事業だ。

すでにグッズ展開はスタートしており、今年9月から靴下ブランドのHappy Socks(ハッピーソックス)と協業して『キャンディークラッシュ』のロゴやデザインをあしらった限定コラボ靴下を販売している。

こうした戦略は珍しいものではなく、人気スマホゲーム『Angry Bird(アングリーバード)』もぬいぐるみやバッグなどの物販や、映画とのコラボ企画なども行っている。Kingも同様の展開を進めていくことは、容易に想像できるだろう。

もちろん、ソーシャルゲーム業界は浮き沈みが激しいから、油断はできない。それでも同社のホームページの採用欄では、各地の拠点で100近い数の職種が募集されている。2014年、Kingがさらなる拡大を行うのは間違いないだろう。株式上場や日本上陸も、そう遠くないのかもしれない。

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