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日本再生には女性の活躍が不可欠

人口減少社会
経済や社会保障に影響


少子高齢化が加速度的に進むなか、わが国の人口減少が続いている。

厚生労働省が先頃、発表した2013年の人口動態統計の年間推計によると、死亡数127万5000人(前年比1万9000人増)に対して、出生数は過去最少の103万1000人(同6000人減)で、人口の自然減は過去最多の24万4000人に達した。

急速な少子高齢化や人口減少は、労働力人口や消費者の減少を意味する。自公連立政権が、総力を挙げて少子化に歯止めをかけようとしているのは、こうした人口構造の変化が日本経済の活力を弱め、年金、医療、介護など社会保障制度の基盤を揺るがす恐れがあるからだ。

人口減や少子高齢化と経済の活力低下の悪循環を断つには、女性や若者、高齢者の活力を生かすことが不可欠だ。

なかでも、「女性の活躍」は重要だが、わが国は先進国の中では突出して女性の社会参画が遅れている国として知られている。「世界経済フォーラム」が作成しているジェンダー・ギャップ指数(男女平等指数)では、昨年日本は136カ国中105位にとどまっている。

また、出産・育児による女性の離職も多い。総務省の調査によれば、過去5年間(07年10月~12年9月)に出産・育児のために前職を離職した人は125万5000人であり、増加傾向を示している。

こうした状況を打破するため、政府は昨年6月決定した「日本再興戦略」で「出産・子育て等による離職を減少させるとともに、指導的地位に占める女性の割合の増加を図り、女性の中に眠る高い能力を十分に開花させ、活躍できるようにすることは、成長戦略の中核である」と明記し、問題解決への決意を表明した。

政府による、待機児童解消の加速化など「子育て支援」の強化や、子育てと仕事の両立支援を含む「働き方改革」の強化だけではなく、自治体による、結婚、妊娠・出産、子育ての一貫した「切れ目のない支援」も期待されている。

グローバル化が進む中で、わが国だけが女性の活躍を引き出す条件作りが遅れたままでは、国際競争から取り残されてしまう。

福祉国家の比較研究では、育児制度の充実など、女性の雇用環境の改善が見られる国々では、出生率の回復が見られることが知られている。女性が働きやすい環境を整え、社会に活力を取り戻すことこそ、日本再生の鍵を握っていることは間違いない。

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