- 2014年01月08日 17:47
新成人の理想の働き方:7割はプライベート重視、4割は地元で働きたい
その年の「ベストチーム」を表彰し、日本のチームワークの向上と促進を提案するベストチーム・オブ・ザ・イヤー実行委員会(委員長:齋藤孝、以下:実行委員会)は、若者のチームワークに関する調査の第8弾として、今年の新成人400人に「将来の働き方」に関する調査を行いました。
調査概要 | |
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調査対象 | 2014年の新成人*400名(男女200名ずつ) *1993年(平成5年)4月2日から1994年(平成6年)4月1日生まれ |
調査期間 | 2013年12月20日~21日 |
調査方法 | インターネット調査 |
成人式、7割が「行く」
成人式について参加するかどうかを尋ねた質問では、74.5%の人が「行く」と回答しました【図1】。行かないと回答した人に理由を聞いたところ、多い順に「面倒だから」「地元から離れて住んでいるため」「行く意味や必要性を感じない」という結果となりました。
新成人の理想の社会人1位は「母親」、2位は「先生」
著名人では「イチロー」がトップ
理想の社会人像を聞いた自由回答の質問では、「母親」と回答した人が最も多く、続いて「先生」(幼小中高大、塾習い事等問わず)、「父親」「両親」「イチロー」の順となりました。【図2】。
1位から6位までは、親や先生、先輩が占めており、身近な存在が20歳までに大きな影響を与える傾向があることが分かります。
名が挙がった著名人は、「イチロー」「堺雅人」「スティーブ・ジョブズ」「本田圭佑」など、個性が強く、個人としての活躍が目立つ著名人でもあり、個人としての強さへ憧れる傾向があるのかもしれません。
新成人の働き方の傾向は「プライベート重視」で「地元志向」
どんな働き方をしたいかを聞いた選択式の質問では、73.1%の人が「プライベート重視で働きたい」と回答しました。「バリバリ働きたい」人は20.6%、「働きたくない」人は6.4%という結果になりました【図3】。
働きたい地域を聞いた質問では、「地元で」と答えた人が一番多く、40.2%となりました。次に「東京で」37.3%、「東京、大阪、地元以外の国内のどこかで」が11.4%となり、「海外で」と答えた人は、わずか3.1%にとどまりました【図4】。東京、大阪が地元の人はそれぞれ「東京で」「大阪で」を回答してもらったため、それを勘案すると「地元で」と答えた人の割合はもう少し多くなります。
今年の新成人の傾向として、将来「地元で」「プライベート重視しながら働きたい」希望が強いことが分かりました。
働きたい組織では「中小企業で働きたい」がトップに
「フリーまたは起業したい」は6%にとどまる
どんな組織で働きたいかを尋ねた質問では、「中小企業で」と答えた人が一番多くなりました。次点では、「大企業で」「公務員として」が続いています【図5】。
前の質問の「どんな社会人になりたいか」とクロス集計をしたところ、バリバリ働きたい人は大企業を選ぶ傾向が高く、プライベート重視派は中小企業を選ぶ人が最も多いことが分かりました【図6】。プライベート重視派でベンチャー企業や外資系企業を選ぶ人、バリバリ働きたい派でNPO/NGO系を選ぶ人はほとんどいないという分かりやすい結果が出ました。公務員については働き方の志向に関わらず一定以上のニーズがあることが伺えます。
調査を実施した実行委員会のコメント今回の調査は、今後社会を担う新成人が「働く」ことについてどう思っているかの概要がうかがえた結果となりました。両親やこれまで出会った先生や先輩など、身近な人の影響を受けた新成人は、プライベートを重視しながら地元の中小企業で働きたいと考えている人が多いことが分かりました。
海外やベンチャー企業、外資系企業で働きたいと思う新成人は少なく、地元といった自分の馴染みのある環境で働きたいという結果は、あらゆる分野において今後一層グローバル化が進み、多様な人たちとチームを組んで働くことが必須になってくる社会環境のニーズと一致し得るかどうか、気になる結果となりました。
職場において世代を越えたチームを組むにあたり、各世代の傾向を掴むことは、チーム内のコミュニケーションを円滑にする上でも必要な知識ともなり得ます。
実行委員会では、チームやチームワークを考える調査の一環として世代別の調査も引き続き行い、発信してまいります。
- ベストチーム・オブ・ザ・イヤー
- 日本のチームワーク力の向上を目指す。