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- 2014年01月04日 17:33
中国広東省で覚せい剤密造村の一斉捜索
お正月モードですっかり気が緩んでいたところへ、中国発のニュースが舞い込んできました。広東省沿岸部に位置する、人口14000人の小さな村で、警察官ら3千人を動員し、ヘリコプターや高速艇も駆り出して、ものものしい一斉捜索が行われたということです。捜索を受けた陸豊市博社村は、覚せい剤密造地として悪名高い村だったとか。
<ニュースから>*****
リンク先を見る
↑覚せい剤村の摘発を報じるXinhuanetのサイト(2014-01-03 14:55)
http://news.xinhuanet.com/english/photo/2014-01/03/c_133015770.htm
中国系英文ニュースSouth China Morning Postによれば、陸豊市一帯は、もともと砂地のやせた農地で貧しく、1990年代から覚せい剤密造が始まり、次第に村人の多くが覚せい剤の密造や密売に加担するようになったといいます。同市の留置施設にいる約500人の被疑者のおよそ半数が、薬物関連犯罪で勾留された人たちだとか。
この小さな村で、主に家族による手作業で密造された覚せい剤は、シンセンなどの新興都市で売りさばかれ、大金をもたらします。とくにこの3年ほどは密造ペースが加速化し、小さな村には新築の家が目立ち、高級車が列をなすようになったといいます。
とはいえ、薬物ビジネスに手を染めたのは、一部の犯罪組織の関係者やその親族だけで、大方の村人は昔ながらの生活を続けています。記事は、
China Dailyは地方行政担当者と薬物組織の癒着ぶりにスポットを当て、薬物組織の擁護役として、2013年中に当局が調査した対象者は、共産党幹部、警察や地方行政府の職員など21人にのぼったと報じています。今回の一斉捜索に当たって、擁護役とみなされた14人は秘密作戦がもれないよう勾留されましたが、その中には、警察幹部や村長もいたといいます。
また今回の逮捕者中の大物、蔡東加・共産党支部書記について、記事は次のように書いています。
中国当局の覚せい剤との戦いは、まだまだ続きそうです。
[参照]
中国系英文ニュースサイトの記事
①SuthChina Morning Post>Drug raids seize 3 tonnes of crystal meth in single Guangdong village (03 January, 2014, 7:51pm)
http://www.scmp.com/news/china/article/1396245/drug-raids-lufeng-guangdong-seize-3-tonnes-crystal-meth
②Guangdong drug villagers wary days after big police raid(04 January, 2014)
http://www.scmp.com/news/china/article/1396597/meth-village-massive-raid-was-home-gangs-ak47s-hand-grenades-state-media
③China Daily>Major meth ring rooted out in Guangdong raid(2014-01-04 )
http://www.chinadaily.com.cn/china/2014-01/04/content_17215253.htm
【関連記事】
・広東省の覚せい剤村摘発・続報
<ニュースから>*****
●中国「覚醒剤の村」、最大の製造拠点を摘発*****
【広州=吉田健一】3日付の中国紙・南方都市報などによると、広東省公安当局は昨年12月29日、中国最大規模の覚醒剤製造拠点とされる同省陸豊市の博社村で摘発作戦を実施し、村トップの蔡東加・共産党支部書記ら182人を拘束、覚醒剤約3トンと原料約23トン、銃9丁などを押収した。
同市では中国全土の覚醒剤の3分の1以上が製造されているとみられている。同村はその中核で、2割以上の家庭が覚醒剤など薬物の製造と販売に関与していた。村から拘束者が出ると、蔡書記が当局者に賄賂を渡し、釈放させていたという。
今回の作戦はヘリや高速艇も投入し、村を封鎖した上で実施。動員された警官らは約3000人に上った。地元公安当局以外から集めたといい、事前の情報漏れを警戒した模様だ。
読売新聞(2014年1月3日19時55分)
リンク先を見る
↑覚せい剤村の摘発を報じるXinhuanetのサイト(2014-01-03 14:55)
http://news.xinhuanet.com/english/photo/2014-01/03/c_133015770.htm
中国系英文ニュースSouth China Morning Postによれば、陸豊市一帯は、もともと砂地のやせた農地で貧しく、1990年代から覚せい剤密造が始まり、次第に村人の多くが覚せい剤の密造や密売に加担するようになったといいます。同市の留置施設にいる約500人の被疑者のおよそ半数が、薬物関連犯罪で勾留された人たちだとか。
この小さな村で、主に家族による手作業で密造された覚せい剤は、シンセンなどの新興都市で売りさばかれ、大金をもたらします。とくにこの3年ほどは密造ペースが加速化し、小さな村には新築の家が目立ち、高級車が列をなすようになったといいます。
とはいえ、薬物ビジネスに手を染めたのは、一部の犯罪組織の関係者やその親族だけで、大方の村人は昔ながらの生活を続けています。記事は、
「薬物組織のおかげで、村の評判はすっかり悪くなった」という住民の言葉を載せています。この村の出身だと知れると、若い人たちは結婚相手を見つけることができず、この村でとれた作物には買い手がつかないと村人は言います(下記参照①、②)。覚せい剤の生産拠点として悪名高いこの地域に、なかなか取り締まりの手が及ばなかったのは、買収された地方行政組織や警察幹部が障壁になっていたからだといいます。
China Dailyは地方行政担当者と薬物組織の癒着ぶりにスポットを当て、薬物組織の擁護役として、2013年中に当局が調査した対象者は、共産党幹部、警察や地方行政府の職員など21人にのぼったと報じています。今回の一斉捜索に当たって、擁護役とみなされた14人は秘密作戦がもれないよう勾留されましたが、その中には、警察幹部や村長もいたといいます。
また今回の逮捕者中の大物、蔡東加・共産党支部書記について、記事は次のように書いています。
「蔡は、この地域の薬物密売人たちの守護神だった。・・・彼は、警察に対抗するために、AK47の模造けん銃や手製爆弾、ナイフなどの武器を村人に持たせ、村の主要な出入口にチェックポイントを設けた。」(下記参照③)さて、この大捜索によって悪名高い覚せい剤密造地域が、ようやくひとつ消滅しました。とくに、この地域は日本に流入する覚せい剤の主要な源泉のひとつだっただけに、わが国にとっては大きな一歩になるでしょう。けれど、これはほんの序章に過ぎないのかもしれません。実は、覚せい剤密造村は、広東省の沿岸部に点在しているという指摘もあります。また、近年、中国で摘発される覚せい剤密造施設は広東省に限らず、広域にわたっています。
中国当局の覚せい剤との戦いは、まだまだ続きそうです。
[参照]
中国系英文ニュースサイトの記事
①SuthChina Morning Post>Drug raids seize 3 tonnes of crystal meth in single Guangdong village (03 January, 2014, 7:51pm)
http://www.scmp.com/news/china/article/1396245/drug-raids-lufeng-guangdong-seize-3-tonnes-crystal-meth
②Guangdong drug villagers wary days after big police raid(04 January, 2014)
http://www.scmp.com/news/china/article/1396597/meth-village-massive-raid-was-home-gangs-ak47s-hand-grenades-state-media
③China Daily>Major meth ring rooted out in Guangdong raid(2014-01-04 )
http://www.chinadaily.com.cn/china/2014-01/04/content_17215253.htm
【関連記事】
・広東省の覚せい剤村摘発・続報



