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澤藤統一郎氏の「宇都宮健児君、立候補はおやめなさい」を読む

 「澤藤統一郎の憲法日記」ブログで「宇都宮健児君、立候補はおやめなさい」を読みました。12月21日から始まって越年し「その12」までが書かれています。最初は検索の方法がよくわからず、全文を読めたのが年明けになりました。現在は下記で連続して読めます。

http://article9.jp/wordpress/

 前回の都知事選挙では次点となった宇都宮けんじ候補ですが、猪瀬氏には4倍以上の大差をつけられて敗れました。総選挙と同日投票で制約が多かった不運はありましたが、革新統一の支援を受けた割には成果が見られなかったと言えるでしょう。宇都宮氏とは同期の弁護士で、前回選挙では選対に入って親身に働いた澤藤氏は、一年間の経験を通して上記のブログを発表するに至りました。

 年末に大木晴子さんが新宿西口で「私は伊藤真(まこと)さんに都知事になって貰いたい」とアピールしていた理由も、これでわかりました。伊藤真氏は、護憲の「戦う弁護士」で、伊藤塾の塾長でもあります。私も昨年12月に伊藤真氏の「憲法講座」を聞き、記事にしています。大木晴子さんは、同じ弁護士として、出馬の「禅譲」をイメージしているのでしょう。

 選挙では、いろいろな力学が働くのを私は見てきました。強力な「組織選挙」では、資質的に政治家には向かないと思う人でも難なく当選してしまうこともあります。そしてその地位になると、それなりにマサになったりもします。しかし、すぐれた候補者がいて「出したい」と願う支援者が心からの協力を惜しまないのが勝利の王道であるのはもちろんです。

 今の時点で、「安倍政権にブレーキをかける意思表示」の統一候補として、まず宇都宮けんじ氏の名前が出ました。共産党も社民党も、そして民主党も、おそらく競合候補は立てないでしょう。次の都知事選が、いわゆる「革新政党」の基礎票だけでは勝てず、広範な無党派層の間に新しい風を吹かせなければ勝負にならないことは明らかです。

 この構図は、1009年の民主党による政権交代直前と少し似ています。何とか変えたい欲求のレベルは高まっています。宇都宮けんじ氏は、そこに向かう旋風の中心に立つことができるでしょうか。それとも、知名度があり誰でも納得する候補者との交代が、今からでも間に合うでしょうか。私にも、その判断はわかりません。

 ただ、選挙では何が幸いするかわからないのです。澤藤氏は「それでも宇都宮氏を支援しようとする人は、リスクを承知してほしい」と言っています。澤藤氏の批判が宇都宮氏とその陣営を引き締め、さらには世間に知られて話題になることで都知事選への関心が高まるのは、決して悪いことではない、と言えるかもしれないのです。

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