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脳外科、神経内科、精神科の境界線

順にリクエストに沿って記事を書いています。 年末で少々忙しいのでペースが少し遅いですが、 もう少ししたらもうちょっと書けると思うので、どうぞ気長にお待ちください。

今回は「脳外科、神経内科、精神科といった重複しうる診療科の振り分け」 についてご質問があったので、お答えします。

ちなみに、 脳外科と神経内科については以前のブログで詳しく書いているので、 そちらを参照してください ↓ http://ameblo.jp/nsdr-rookie/entry-11053234181.h

これらの科が扱う疾患は確かに重複します。

まず基本的に言えることとして、

手術治療を必要としうる脳神経疾患 → 脳外科 薬物治療が治療の主体で、かつ脳画像、もしくはその他検査で異常を認める脳神経疾患 → 神経内科 画像や検査ではっきりとした異常を認めない精神疾患 → 精神科

となります。

手術が治療のオプションとして必要であれば脳外科がメインとなります。 これはたとえば脳腫瘍や動脈瘤、外傷などの疾患ですね。

一方、薬物治療がメインで、かつ画像や検査ではっきりとした異常のある疾患であれば神経内科です。 手術を要しないほとんどの脳梗塞や脳の変性疾患などですね。

そして精神科は一般的な画像や検査では異常を認めないにも関わらず、 精神状態や行動に異常をきたす疾患となります。 うつ病、統合失調症、などなどですね。

このように、 ある程度診断がはっきりしていて治療法が分かれる疾患については振り分けは難しくありません。

ただし、もちろんこうはっきりと分かれない場合も多々あります。

たとえば「頭痛」なんてその一例です。

くも膜下出血や脳腫瘍、血腫などはっきりした原因があればそれは脳外科ですが、 そういった画像上異常を認める病気が何もなかった場合には、

脳外科である必要はありません。

たとえば片頭痛であったり、その他の頭痛の場合も神経内科メインでよいですし、 バックに「うつ病」がある場合には精神科メインとなります。

これらの振り分けはただ「頭痛」ということで来院された時点でははっきりしません。

ですから脳外科、神経内科、精神科、あるいは一般内科、 どの科でも「頭痛」診療は行っているのです。

「めまい」も同様なことが言えます。 めまいの場合はさらに耳鼻科も関わります。

また、結局のところ脳の疾患はいずれも「麻痺」などの症状だけでなく、精神にも症状をきたしますから、一つの科だけでは十分でないことがあります。

この場合、それぞれの症状に対して、治療別に複数の科が担当します。 これは治療法の習熟度による振り分けとも言えます。

たとえば、脳腫瘍の患者さんがいたとしましょう。

その外科治療は脳外科で行うのですが、 結果として後遺症として脳の一部の障害が残り、それも一つの原因となって精神的な症状が出た場合です。

この場合、 精神症状に対する投薬治療は精神科が慣れていますので、

元は脳外科で手術治療したとしても、精神症状に対する投薬は精神科で行われるのです。

このように、 複数科にまたがる場合にはそれぞれの科がそれぞれの得意領域の治療を担当するというのが、一般的です。

入院の場合も、元の病気を担当した科がメインの主科となるのですが、 それぞれの症状については各科で得意な部分を持ち寄って治療するのです。

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