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北米が裕福だと感じるとき

クリスマスシーズン真っ只中、北米では寄付の依頼が最も多いのもこの時期です。私も例年、いくつかは必ずします。また、最近の寄付はウェブサイトでわずか3分で作業が済み、タックスレシートが瞬時にE-mailされてくるため、極めて効率的、能率的、且、機能的なのであります。その上、寄付のウェブサイトには○○さんからいくら、という具合に公表されたりコメント機能がついていたりしてある意味、その気をそそるように旨く出来ているといってよいでしょう。

それを後押しするのが寄付金の税額控除でしょうか?もちろん、日本でも税額控除はあります。日本では寄付が「学校の入学に関してするもの、寄附をした人に特別の利益が及ぶと認められるもの及び政治資金規正法に違反するものでない」(国税庁ホームページ)特定寄附金がそれに該当し、ざっくり、寄付額から2000円を引いた額が税額控除対象となります。

ところがこの寄附金が日本では北米と比べ雲泥の差であります。ある調査によると寄附金総額はアメリカと日本では100倍もの差がつくのです。理由もいろいろあるかと思います。その中で大きなファクターは、大半の人は給与所得者であり、税務申告に無縁であることを挙げておきましょう。あなたがいくら稼ぎ、いくら税金を払ったのかよく分からないというのが本当のところなのです。極端な話し、消費税が8%に上がることには非常に大きな反応を示しますが、節税ということにはほぼ無頓着、無策であるといっても過言ではありません。

一方で例えばカナダは全員が確定申告をしなくてはなりませんので税額がどういう風に決められていくのか実に良く分かるのです。そして、私の場合は意図的に税務ソフトを使わず、手で計算しておりますので例えばこの寄付でいくら税金が減ったか、というのが手に取るように分かるのです。私が寄付をするようになったモチベーションの一つはそこにあるといっても過言ではありません。

先日、カナダ人の人と食事をしながら相続と寄付の話に及びました。日本では相続税について大きな話題になりつつあると話したところ、相続税のないカナダにおいて孤独な老人が遺書に遺産を全額○○に寄付して欲しいとしたり、リタイアしたばかりのある方が余生で多額のお金は要らないとほとんどの財産を寄付したといった話がとても多いという話題で盛り上がりました。

日本人の方はこれを読んで「へぇ、北米の人は人にお金あげるほど余裕があるのだね。私たちは日々の生活で一杯いっぱいだよ。」というでしょう。しかし、寄付行為は例えば低所得者住宅に住む人でも行っているのです。あるいは、路上生活者に食料をあげたりしているのは案外決して裕福そうではない人が多かったりするのです。

老人の孤独死。案外、ものすごい遺産を持っていることもあるのです。以前、バンクーバーでも孤独死した日本人から億単位の遺産が出てきたことがあります。でも貰い手が見つからなければそのお金は国庫行きなのです。つまり、召し上げられるということです。ならば、せめて今まで世話になったあの団体、このグループなどに差し上げるのは国家全体が裕福になり、結果して自分たちにその富は還元されると考えてよいかと思います。

アメリカやカナダで富裕層がしばしば叩かれていますが、彼らの寄付の仕方も尋常ではないレベルにあるのです。以前、あるユダヤ系カナダ人の友人と食事をしていたらそこに彼のお父さんがたまたま来て、我々に自慢げに「(彼のライバルである)W氏が卒業した大学に5億円寄付したと聞いたから俺は今日、8億円、寄付してきたよ」と話している内容は明らかに私にとって異次元でした。しかし、それでその大学は新たに校舎を建てたり最新の研究機材を購入でき、学生の質の向上に繋がるのです。卒業生が在校生や未来の入学生をサポートするのです。

よくお金は廻るといいます。あるいは、お金が入ったらみんなにご馳走しようということも言います。更にはホールインワンを取ったら食事代を払うというのもありますが、それらは「独り占めしては運は来ない」という意味なのだろうと思います。

日本ではその点、富裕層の寄付は少ないし、ましてや社会奉仕(実際に労働や自分の時間を割いて無償奉仕する活動、ボランティアも含む)は震災のような災害を除きまだまだ圧倒的に少ないと思います。そういえばカナダの西海岸で震災による漂流物を集める日本人のボランティアさんのことがひと月ぐらい前の読売新聞に掲載されていました。立派だと思います。私も「社長さんが自らなさって...」といわれるようなことをしたりすることもあるのですが、カナダにいるとそれが自然に出来る環境にあるというのは実に素晴らしいことだと感じています。

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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