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「サプリメントは効果なし」米医学誌がバッサリ

ビタミンやミネラルなどのサプリメントは健康効果がなく、十分な栄養を取っている人にはむしろ害になる可能性があるという研究結果を、アメリカの医師らが医学誌アナルズ・オブ・インターナル・メディシンで発表しました。論文のタイトル「もう十分:ビタミンやミネラルのサプリメントに金を浪費するのはやめよう」が衝撃的だったこともあり、米メディアが一斉に報道し、話題になりました。

論文を発表したのは米ジョンズ・ホプキンス大の教授ら。新たに発表された3つの研究結果をまとめたもので、心臓血管疾患やガン、認知症や言語記憶、心筋梗塞、いずれに対してもビタミンやミネラルなどのサプリメントは効果がなかったとし、過去の研究から、ベータカロチンが肺がんリスクを高める可能性や、ビタミンEや高容量のビタミンAの摂取が死亡率を高める可能性などが明らかになっているため、安易な摂取は避けるべきとしています。唯一ビタミンDに関してはさらなる調査が必要としていますが、サプリメントの健康効果に関する議論は終わったと結論付けています。

著者の一人であるミラー医師は、CBSニュースに「健康になりたいのなら、効果のないサプリメントに浪費するのはやめ、果物や野菜、ナッツ類、豆類、低脂肪の乳製品などの食品を食べて運動すべき」と語っています。健康食品業界はこれに異を唱え、健康的な食生活を送ることができない人の栄養補助にサプリメントは必要だとしていますが、心臓血管疾患とガンの調査を行ったフォートマン医師は、ニューヨークタイムズ紙に「悪い食生活をサプリメントで補えるなんて思うな。サプリメントをたくさん摂取すればファストフードをたくさん食べても大丈夫だなんて考えるべきではない」と語っています。

これまでも、サプリメントの効果は疑問視されていましたし、政府が健康食品の安全性を検査していないことも問題視されていました。今秋には、フィラデルフィア小児病院が、安全性や効果を証明できないことを理由に院内の薬局でのサプリメントや健康食品の販売を禁止し、リスクを説明してもなお摂取を希望する患者の親には病院側の免責を認める証書への署名を義務付けています。

論文の著者らは、効果が証明できないにもかかわらず、現在アメリカ国民の半数が何らかのサプリメントを摂取し、健康食品業界の売上は伸び続け、2010年には280億ドル(約2兆9千億円)に上っていると懸念しています。

消費者庁によると、日本も健康食品業界の売上が1兆7千億円に上っており、単純計算すれば一人当たりの消費額はアメリカより多いことになりますから、他人事ではないでしょう。

論文で述べているのはビタミンやミネラルの効果のみで、健康食品のすべてに当てはまるわけではありませんが、飲むだけで健康になったり痩せたりする魔法のような成分などないのですから、本当に健康になりたければ、医師らの言うように、安易に健康食品に頼らずにバランスの良い食生活を心がけるしかないでしょう。

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