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LED電球は「水道哲学」に反する?

一週間ほど前、事務所の手洗い場の電球が切れました。パナソニック製の白熱電球で、100Wのものでした。確か、180円ほどで調達したものです。切れてしまったので、スタッフが、近所の“町の電気屋さん”で、新しいものを調達してきました。数日間、使っていましたが、どうも暗いのです。

確かめたところ、それは、省エネを謳っている電球形の蛍光灯というものでした。「60W相当」の光が出て、13000時間の長寿命とあります。確かに省エネで、実際には10Wしか使いません。ただ、値段は高く、1900円ほどしたらしい。しかし、わが事務所の手洗い場には、窓がなく、60W相当では、昼間もほの暗いのです。なんだか貧乏くさい。昔住んでいた、四畳半一間の裸電球を思い出させます。そこで、もっと明るいものに買い換えるように、スタッフに頼みました。

スタッフは、同じ電気屋さんにいきました。ところが、電球形蛍光灯以外には、「LED電球しかない」といわれた。それもそのはずです。東芝は、一般的な白熱電球を2010年3月に、パナソニックも、12年10月に、生産終了しているのです。そこで、LEDで100Wに相当する明るさのものを求めようとしたところ、なんと5000円以上するというのです。

重ねて申しますが、私が欲しいのは、事務所の手洗い場の電球です。点けている時間はしれています。前回は、いつ取り換えたか覚えていない。つまり、180円の白熱電球の寿命で、十分だったのです。逆に、1日1時間点けて、13000時間使うには、35年以上かかってしまう。過剰品質ならぬ、過剰寿命ですよ。ところが、「省エネ」の口実のもとに、180円の白熱電球はなくなり、10倍の値段で、とてつもない長寿命の電球が置いてある。5000円のLED電球にいたっては、寿命は40000時間といいますから、1日1時間しか使わないと、使い切るのに109年かかります。こんなもの、生きている間には使い切れませんよ。いったい、そんな電球をほしい人が、いるのでしょうか。

スタッフは、仕方なく、コンビニエンスストアにいってみましたが、やはり、白熱電球は、売っていなかった。あったのは、30W相当のLED電球と、60W相当の電球形蛍光灯です。仕方なく、はじめに買ったのとは異なるメーカーの、60W相当の電球形の蛍光灯を、400円ほどで買ってきました。寿命は6000時間とあります。これだって、1日1時間だと16年です。しかも、やはり60W相当ですから、暗いんですよね。

省エネは、けっこうです。でも、200円あれば、誰でもどこででも購入できた電球が姿を消し、5000円も出さなければ、その明るさが手に入らないというのは、やっぱり、どこか、おかしくないでしょうか。メーカーは、なぜ白熱電球の生産をやめてしまったのか。儲けが出なくなったから、というのが、本音かもしれませんが、消費者はいい迷惑ですよ。これ、松下幸之助の唱えた「水道哲学」に、反してはいないでしょうかねぇ。

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