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みんなの党の「エダ分かれ」をどう見るか

 これが本当の「エダ分かれ」でしょうか。みんなの党の分裂劇です。

 江田憲司前幹事長が離党を決断しました。これに同調したのは、当初の予想を上回る衆参両院の国会議員14人です。

 これら議員は9日に離党届を党執行部に提出しています。内訳は江田さんら衆院議員8人、参院議員6人で、すでに離党していた柿沢未途衆院議員を加えた15人の新党ができれば、衆院では9人で、みんなの党と同数、全体では5番目の勢力になります。

 この離党は渡辺喜美代表の「与党化の動き」に対する不満が大きな理由だとされています。15人の議員で「脱官僚」「地域主権」を旗印にした新党を年内に旗揚げするそうです。

 野党再編も視野に入れており、ホップ・ステップ・ジャンプで新たな勢力の形成をめざすとしています。今回の離党と新党の結成がホップであり、日本維新の会との連携がステップ、民主党の一部勢力との糾合がジャンプということになるのでしょう。

 この離党劇は、基本的には特定秘密保護法案に反対する国民的な運動の盛り上がりがもたらしたものです。このような運動の盛り上がりがなければ、修正協議に応じて自民党に擦り寄った渡辺代表に対する反感がこれほど強く、広く高まることはなかったでしょう。

 同時に、江田さんと渡辺さんとの意見の違いは、日本維新の党との連携や野党再編問題などをめぐって以前から強まっていました。離党がこの時期になったのは、年内に新党を結成すれば来年度の政党助成金を手にすることができるという計算もあったでしょう。

 助成金の額は1月1日現在の党勢力で計算されるため、年末に新党が結成されるのは恒例行事になっています。今回の「エダ分かれ」による新党結成も例外ではありません。

 江田さんは早速、他の野党との連携を視野に入れて、「既得権益を打破する会」の中心メンバーである民主党の細野豪志前幹事長、日本維新の会の松野頼久国会議員団幹事長と会談しました。細野さんや松野さんは、今回の江田さんの動きを歓迎しているようです。

 しかし、これが直ちに、具体的な再編の動きに結びつくかというと、そう簡単ではありません。もし、「江田新党」が日本維新の会と統一会派をつくったり合流したりすれば、衆院で維新53人と江田新党9人を合わせて62人となって、野党第一会派の民主党の56人を上回りますから、民主党としてはこの動きを歓迎しないでしょう。

 維新の会との連携にしても、新しい自民党の補完勢力を生み出すだけになりかねません。日本維新の会としても大阪組と東京組(旧太陽の党)との亀裂があり、「江田新党」との連携は両者の分裂をもたらす可能性が出てきます。

 民主党との連携も、その相手は細野前幹事長らの保守派です。民主党の中で自民党に近い勢力ですから、こちらの方も自民党の対抗勢力になるかは当てになりません。

 細野さん自身、「江田さんは素晴らしい能力のある政治家だ」と述べる一方で、「私は民主党という政党が大切だ」とも強調しています。議会闘争での連携は可能でも、新党結成にまで踏み切れるかどうかは未知数です。

 ただし、民主党からすれば、細野さんや前原さんなどの保守派が出て行って純化した方が良いかもしれません。自民党との対決路線を明確にしてもう一つの選択肢を提起する以外に、民主党の生き残る道はないのですから。

 このようななかで、飛び込んできたのが、東国原英夫衆院議員(比例近畿)の議員辞職と離党というニュースでした。日本維新の会の東国原議員が議員辞職と離党の意向を固め、10日夜、大阪市内で維新の橋下徹共同代表と会談してそれを伝えたというのです。

 その原因は、特定秘密保護法案の審議で維新が与党と修正合意したことにあるとされています。ツイッターで東国原さんは「あくまで原案・修正案には反対、不満足」と表明していたそうですから。

 しかし、議員辞職までしたのはクサイ。窮地に立っている猪瀬直樹東京都知事の辞任を見越して、都知事選挙に再び立候補する準備に入ったのではないかと勘ぐりたくなります。

 いずれにしても、野党勢力の再編や結集の課題は、あくまでも自民党一強体制に対抗し、それに取って代わることです。与党にすり寄って自民党に手を貸すような新たな補完勢力や翼賛政党を生み出すことではないということだけは、忘れないようにしてもらいたいものです。

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