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安倍首相が秘密保護法案の強行採決に固執した七不思議

 今朝のテレビで内閣支持率が大幅に下がり、不支持率が大幅に上がったというニュースが流されていた。御用メディアでこうだから本当は支持と不支持が逆転しているのかもしれない。さぞかし安倍首相はこの数字を見て腰を抜かしているだろう。

 それにしても何故安倍首相は秘密保護法案にここまでこだわって自滅に向かおうとしたのか。あれほど景気回復を優先すると言っていた安倍首相が、なぜ秘密保護法案成立の国会に終始してしまったのか。安倍政権の誰が、どの省庁の官僚が、この法案成立を進言し、その実現に向けて動いたのか。その思惑は何か。七不思議は尽きない。

 その中でももっとも不思議なのは、この法案を成立させなければならない理由である。この法案が国民にとって何の役にも立たず、それどころかいかに有害で危険なものであるかを示す理由は山ほど指摘されている。その一方で、この法案の重要性を語る言葉はただ一つだ。すなわちこの法案によって情報漏洩が防げる。米国の信用が高まり米国からの情報入手がより可能になる。日米同盟が強化されて日本の外交・安全保障力が高まる。という三段論法だ。実際のところこれ以外の理由はどこを探しても、誰の言葉を聞いても、見つからない。

 ところがこの理由ほど馬鹿げたものはない。機密漏洩の防止で厳罰を課している米国でさえ、最高級の機密がどんどん流出し、それを米国も防げない時代だ。もはや秘密工作や秘密外交を行なう時代ではないのだ。しかも、米国から機密情報をもらわなくては日本の外交・安全保障は強化出来ないというのは、日本政府の無能を認めているようなものだ。極めつけは日本が秘密保護法をつくれば米国から重要な情報がもらえるという理由である。これほどおめでたい思い込みはない。米国は、秘密保護法があってもなくても、米国に都合のいい情報しか日本には渡さない。

 これを要するに安倍首相が秘密保護法案に固執する唯一、最大の理由は、日米同盟強化という名の対米従属の固定化である。米国から自立して強い日本を取り戻さなければならない安倍首相が、歴代の首相の中で最も対米従属に走っている。これこそが最大の七不思議である(了)

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