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- 2013年12月08日 21:00
猪瀬都知事5000万円「裏金」受領問題(その2):裏献金
2/23.猪瀬氏がカネを要求!
(1)それどころか、選挙運動のためのカネは、猪瀬氏が徳田氏側にお願いしたという関係者の生々しい強い証言があるようです。産経新聞2013.11.23 08:51
「取りに来させろ」「足がつかないようにしろ」 虎雄氏、来客の前で細かい指示
「先方に取りに来させろ」「足がつかないようにしろ」。徳田毅衆院議員が猪瀬直樹都知事への資金提供にあたり、父、徳田虎雄氏に電話で金額などを相談し、細かい指示を受けていたことが分かった。電話の会話を聞いた関係者によると、毅議員は猪瀬氏から「(金は)残ったら返す」と言われたと虎雄氏に伝えていたといい、「個人的な借入金」だったとする猪瀬氏の説明と矛盾する。
関係者によると、虎雄氏の携帯電話に毅議員から電話があったのは、知事選直前の昨年11月19日午後1時過ぎ。虎雄氏はこのとき、湘南鎌倉総合病院15階にある執務室で来客らと面会中だったが、文字盤を目で追いながら秘書を通じて毅議員と会話する内容は、スピーカーを通して来客らにも聞こえる状態で続けられたという。
電話のやり取りは次のような内容だったと関係者は証言する。
毅氏「都知事選の応援について、猪瀬氏は1億5千万円と言っていましたが、結局、1億円を先に欲しい、残ったら返すということです」
虎雄氏「とりあえず5千万円。先方に取りに来させろ」
毅氏「議員会館でやりましょうか」
虎雄氏「足がつかないようにしろ」
虎雄氏はこのほか、5千万円の調達方法について、次女のスターン美千代容疑者(46)=公職選挙法違反容疑で逮捕=に相談するよう毅議員に指示していたという。
関係者は、「猪瀬氏が『残ったら返す』と言っていると毅議員が話していたので、選挙後に残金のみ返すという意味であれば、貸し付けではなく返済を求めない資金提供だという印象を受けた」と話している。
猪瀬氏への資金提供について徳洲会関係者は「猪瀬氏の知人から、虎雄氏の妻を通じて面会の申し込みがあった。猪瀬氏は都知事選の最有力候補と目されていたので、毅議員との関係を深めさせるため、虎雄氏は毅議員に資金提供の窓口役を任せたのだと思う」と話している。
NHK11月23日 4時50分(2)ところで、猪瀬氏への資金提供が決定された2日後、東京地検特捜部は、この事実を把握していたというのです。これは興味深いですね。
徳洲会側「猪瀬知事が1億円お願い」
東京都の猪瀬知事が去年の知事選挙の前に大手医療法人「徳洲会」グループ側から5000万円を受け取っていた問題で、関係者によりますと、徳洲会の徳田虎雄前理事長が次男の徳田毅衆議院議員から「猪瀬さんが『1億円をお願いしたい』と言っている」と伝えられ、「5000万円で対応しろ」と指示していたということです。
猪瀬知事は、初当選した去年12月の知事選挙の告示日直前に「徳洲会」グループから5000万円を受け取り、ことし9月に徳洲会が東京地検特捜部などの強制捜査を受けたあと全額を返却していました。
この経緯について猪瀬知事は、去年11月上旬に徳洲会の徳田虎雄前理事長に面会し、選挙への支援を要請したと説明しています。
関係者の話によりますと、その後、前理事長は次男の徳田毅議員から電話で「猪瀬さんが『余ったら返すのでまずは1億円をお願いしたい』と言っている」と伝えられたということです。
これに対し前理事長は「5000万円で対応しろ」「足がつかないよう議員会館で渡せ」などと指示したということです。
これを受けて徳田議員は議員会館の事務所で知事本人に直接、現金で5000万円を手渡したということです。
猪瀬知事は22日の会見で、受け取った資金は個人的な借入金だと強調したうえで、「徳洲会側から申し出があり、厚意を断るのは失礼だと考えて借りた。5000万円という額になった理由は分からない」などと説明しています。
産経新聞 11月24日(日)7時55分配信(3)さらに、5000万円については、徳洲会側が大阪市内の関連会社を使って捻出していたというのです。
「猪瀬氏5000万」2日後把握 徳田議員事件後、捜査判断 特捜部
東京都の猪瀬直樹知事(67)が医療法人徳洲会グループから5千万円の提供を受けていた問題で、資金提供の決定2日後の昨年11月21日、東京地検特捜部がこの事実を把握し、情報収集を開始していたことが関係者への取材で分かった。特捜部は今後、徳田毅衆院議員(42)=自民党を離党、鹿児島2区=陣営をめぐる公選法違反事件の刑事処分を終えた後、猪瀬氏への現金提供についても本格的な捜査に乗り出すか検討するもようだ。
関係者によると、猪瀬氏は毅氏を通じてグループ創設者の徳田虎雄・元衆院議員(75)に資金の提供を要請。昨年11月19日に毅氏が虎雄氏に電話し、「猪瀬氏は1億円ほしいと言っている」などと伝達したが、このとき毅氏の声はスピーカーを通じて虎雄氏がいた執務室中に響き渡ったという。
室内には秘書や看護師のほか、虎雄氏の面会に訪れていた銀行関係者ら4人もいたため、会話内容は外部に拡散し、検事も2日後に情報を入手。特捜部はその後、徳洲会グループの関係口座がある金融機関に対して取引内容を照会するなど、1年越しで慎重に情報を集めてき
た。
5千万円の現金は、虎雄氏と毅氏が電話でやりとりした翌日の11月20日、毅氏が議員会館で猪瀬氏に手渡したとみられる。猪瀬氏は21日に都庁で記者会見を開き、都知事選への立候補を正式に表明した。
特捜部は毅氏陣営の公選法違反事件の捜査で、今年9月から関係先の強制捜査を実施。虎雄氏の妻(75)の関係先を家宅捜索した際、紙袋に入った現金5千万円を確認した。
特捜部の任意の事情聴取に妻は「猪瀬氏から返ってきたお金だ」と話したという。
こうした物証も集まりつつあることから、特捜部は毅氏陣営の公選法違反事件の刑事処分を決めた後、猪瀬氏への資金提供についても違法性の有無を検討する方針とみられる。
朝日新聞2013年11月29日10時51分
猪瀬氏への5千万円、関連会社が捻出 毅議員に姉渡す
東京都の猪瀬直樹知事(67)が、医療法人「徳洲会」グループから5千万円を受け取っていた問題で、徳洲会側がこの資金を大阪市内の関連会社を使って捻出していたことが、関係者の話で分かった。この会社は、昨年12月の衆院選でも「裏金」として3千万円を捻出したほか、徳田毅(たけし)衆院議員(42)=自民党を離党=の女性とのトラブルの示談金も支出したとされる。
5千万円を捻出していたのは、大阪市北区のインターナショナル・ホスピタル・サービス(IHS)。毅氏の姉スターン美千代容疑者(46)=公職選挙法違反容疑で逮捕=が2011年2月から今月初めまで社長を務めており、東京地検特捜部も、同社をめぐる資金の実態解明を進めている。
徳洲会関係者の証言などによると、美千代容疑者は昨年11月16日に衆院が解散されると、毅氏の選挙運動のために鹿児島入りした。しかし、猪瀬氏に資金が提供される前日の昨年11月19日、徳洲会創設者で父の徳田虎雄前理事長(75)から指示を受け、急きょ上京したという。
その後、美千代容疑者はIHSの口座から5千万円を引き出し、東京都千代田区の議員会館の毅氏の事務所に届けたとされる。
4.猪瀬知事は「借用書」を公開したが・・・
(1)猪瀬知事は、簡単に書かれた「5000万円の借用書」を公開しました。しかし、初対面なのに、5000万円もの大金が無利子、無担保だというのです。
朝日新聞2013年11月26日11時31分
猪瀬知事、5千万円の「借用証」公開 辞任は否定
東京都の猪瀬直樹知事(67)は26日、医療法人「徳洲会」グループからの5千万円提供問題で緊急会見を開き、昨年12月の都知事選前に現金を受け取った際、徳田毅(たけし)衆院議員(42)に宛てたとする「借用証」を公開した。5千万円は「選挙資金でなく、個人の借り入れ」と改めて主張。「仕事はちゃんとやらせて頂く」と辞任は否定した。
猪瀬知事は「昨年11月20日に衆院議員会館で徳田氏から現金を受け取る際、借用証の記入を求められた」と説明。その場で「5000万円」と記し、署名したという。実印はなかった。金の趣旨については「徳田氏からは特に何も言われなかった」と述べた。
今年9月26日に、秘書を通じて5千万円を返却。その後、借用証が郵送で返却され、事務所の職員が貸金庫に保管していたという。猪瀬氏は借金について「選挙は自分の3千万円の貯金でやるつもりだった。選挙後の生活が不安だった部分はあった。今思えば考えが浅はかだった」と話した。
徳洲会創設者の徳田虎雄前理事長の妻(75)が「借用証は見たことがない」と話しているとされるが、猪瀬知事は「毅議員しか知らない話だ」と反論した。
朝日新聞2013年11月23日05時43分(2)そのうえ、猪瀬知事は、問題の発覚後に徳田氏と連絡を取っていたというのです。
「初対面、無利子で5千万円」 猪瀬知事説明に深まる謎
猪瀬直樹知事の記者会見を受けても、謎や疑問は深まるばかりだ。
猪瀬知事会見の一問一答
《初対面の相手から無利子・無担保の5千万円》
猪瀬氏は、徳洲会の徳田虎雄前理事長と会ったのは、昨年11月のあいさつ回りが初めてと説明。まもなく、次男の毅衆院議員を通じて無利子・無担保の5千万円が提供された。猪瀬氏は「お断りするのも失礼と思って」「自分が資産として持っていた方がいいかなという判断で持っていた」と釈明するにとどまった。
選挙資金だったのではとの質問には、「(選挙に出ると)自分の直接の仕事がなくなるわけで。あなたは会社員だからわからないかもしれないけど、ぼくは零細企業の経営者みたいなもんですから」。
《資金提供は、どちらが持ちかけたのか》
会見の中盤まで猪瀬氏は、虎雄前理事長との面会後に徳洲会側から申し出があったと繰り返していた。
ところが、具体的にどんな申し出があったのかを問われると、答えは一変。「特別、申し出の言葉があったとは記憶していない」「向こうから持ちかけたでもなく、こちらからお願いしたでもなく……」。再三の質問にも、最後まで明確な答えを避け続けた。
産経新聞2013.11.29 17:23
猪瀬氏、問題発覚後に「徳田氏と連絡取った」 都議会では謝罪
東京都議会定例会が29日、開会し、猪瀬直樹知事(67)は所信表明で、医療法人徳洲会グループから現金5千万円を受け取った問題について、「都民や都議会の皆さまに多大な心配、迷惑をかけたことは痛恨の極み。心から深くおわびする」と謝罪した。議会後の定例会見では問題発覚後、徳田毅衆院議員(42)と借用証をめぐって連絡を取り合ったことを明かした。
問題が発覚後、都議会に対する初めての説明の場となった所信表明。猪瀬知事は「借り入れは個人として行った」「徳洲会グループに見返りとして便宜を図ったことはない」など、従来の説明を繰り返した。しかし、疑惑の払拭にはほど遠く、都議側からは「説明が尽くされていない」との声が相次いだ。
28日の議会運営委員会理事会では、共産党が地方自治法に基づく「百条委員会」の設置を提案。他会派から「知事の説明を聞いてから判断するべきだ」との意見が相次ぎ、設置の可否は保留となったが、各会派の質問に対する知事の回答次第で状況が変わる可能性がある。
議会後には定例会見が行われ、猪瀬知事は弁解に終始。22日の問題発覚後に5千万円授受の相手だった毅氏と連絡を取り合ったかを問われると、「(毅氏の)目の前で自分が借用証を書いたかどうかについて確認した」と明かした。
これまで知事は毅氏の面前で借用証を書いたと説明していたため、記者から「すりあわせの連絡か」と詰め寄られると、「そうではない」と否定。連絡方法は「人を介して電話でした」としたが、毅氏に連絡を取った人物や時期については明言を避けた。
定例会は12月13日まで。5日に代表質問、6日は一般質問が行われる予定。
5.猪瀬知事の記者会見
猪瀬知事の記者会見は以下で観ることができます。平成25年11月26日(火曜)10時00分~11時15分
http://www.metro.tokyo.jp/GOVERNOR/KAIKEN/TEXT/2013/131126.htm
平成25年11月29日(金曜)14時30分~15時01分
http://www.metro.tokyo.jp/GOVERNOR/KAIKEN/TEXT/2013/131129.htm
6.問題の5000万円は裏献金!
(1)徳田毅議員が現金で猪瀬氏に手渡した5000万円は、朝日新聞のスクープ報道直後、自ら「自白」していたように、東京都知事選挙の運動のための資金だったのでしょう。(2)また、それは借入金ではなく寄付だったのでしょう。
「借用書」については、最初は存在するかどうか明確ではないような話しぶりだったのに、突然、極簡単な「借用書」を公表しました。
それが本物であるとは到底思えません。
というのは、もし借入金であれば、
選挙運動費用収支報告書であれ、政治団体の政治資金収支報告書であれ、記載し報告していたはずですし、
借入金なのに返済期限も決まっていませんし、初対面なのに、無利子・無担保で5000万円もの大金を貸し借りすることも、あり得ないことだからです。
猪瀬知事は、5000万円が借入金で、そのことは徳田毅議員しか知らないと弁明しましたが、そうであれば、事情を知らない、徳田虎雄氏の妻に、なぜ返却したのでしょうか?
また、返却した時、なぜ、借用書を返却してもらわなかったのでしょうか?
「徳洲会」の公選法違反事件で強制捜査が開始された途端慌てて、猪瀬知事が5000万円を返却したのは、捜査が開始されなければ返還しなかった闇献金であったからとしか考えられません。
だから、寄付だったのでしょう。
(3)ところが、寄付であれば、どのような報告もできないから、一切報告しなかったのでしょう。
というのは、
寄付が、徳洲会からのものであれば企業献金になり、企業献金は立候補者個人に対しても政治団体に対しても政治資金規正法で禁止されています(企業献金は政党、またはその政治資金団体に対するものしか認められていません)。
(会社等の寄附の制限)また、徳田氏個人からのものであれ、5000万円も立候補者個人に寄付することも、それを受け取ることも、政治資金規正法で禁止されているからです。
第21条 会社、労働組合(・・・)その他の団体は、政党及び政治資金団体以外の者に対しては、政治活動に関する寄附をしてはならない。
2 前項の規定は、政治団体がする寄附については、適用しない。
3 何人も、会社、労働組合、職員団体その他の団体(政治団体を除く。)に対して、政治活動に関する寄附(政党及び政治資金団体に対するものを除く。)をすることを勧誘し、又は要求してはならない。
4 ・・・。
(量的制限等に違反する寄附の受領の禁止)
第22条の2 何人も、第21条第1項、第21条の2第1項、第21条の3第1項及び第2項若しくは第3項又は前条第1項若しくは第1項の規定のいずれかに違反してされる寄附を受けてはならない。
第26条 次の各号の一に該当する者(団体にあつては、その役職員又は構成員として当該違反行為をした者)は、1年以下の禁錮又は50万円以下の罰金に処する。
一 第21条1項、第21条の2第1項、第21条の3第1項及び第2項若しくは第3項又は第22条第1項若しくは第2項の規定に違反して寄附をした者
二 第21条第3項の規定に違反して寄附をすることを勧誘し、又は要求した者
三 第22条の2の規定に違反して寄附を受けた者
(公職の候補者の政治活動に関する寄附の禁止)それゆえ、5000万円が寄付であれば、違法献金になるから、一切報告できなかったのです。
第21条の1 何人も、公職の候補者の政治活動(選挙運動を除く。)に関して寄附(金銭等によるものに限るものとし、政治団体に対するものを除く。)をしてはならない。
2 ・・・。
(同一の者に対する寄附の制限)
第22条 ・・・。
2 個人のする政治活動に関する寄附は、各年中において、政党及び政治資金団体以外の同一の者に対しては、150万円を超えることができない。
3 ・・・。
第22条の2 何人も、第21条第1項、第21条の2第1項、第21条の3第1項及び第2項若しくは第3項又は前条第1項若しくは第1項の規定のいずれかに違反してされる寄附を受けてはならない。
第26条 次の各号の一に該当する者(団体にあつては、その役職員又は構成員として当該違反行為をした者)は、1年以下の禁錮又は50万円以下の罰金に処する。
一 第21条1項、第21条の2第1項、第21条の3第1項及び第2項若しくは第3項又は第22条第1項若しくは第2項の規定に違反して寄附をした者
二 ・・・
三 第22の2の規定に違反して寄附を受けた者
また、5000万円もの大金を、銀行口座を通じないで「現金」で受け取り、現金で持ち運びすることは、普通はあり得ないことです。
猪瀬知事は、5000万円を妻の貸金庫で保管していたと説明していますが、たとえそれが真実であるとすれば、自分で管理しておいては拙いカネだったからでしょう。
今年2月に徳田議員と直接会って返却できないのであれば、銀行口座を通じて返却すればよかったのに、そうしなかったのは、他人に知られたくないカネだったからでしょう。
つまり、5000万円は、やはり公表できない裏献金だったとしか考えられません。
(4)ですから、猪瀬知事が、説明を二転三転させ、かつ、罰則のない条例違反で事件を終わらせようとするのは、明らかに刑事責任を回避するもので、悪質です。
猪瀬知事が政治責任さえとらないとなると、猪瀬氏の刑事責任を追及するしかないのではないでしょうか!
(つづく)
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