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  • K.K.
  • 2013年12月07日 02:23

【普通に安全】特定秘密保護法案

つい先ほど、特定秘密保護法(特定秘密の保護に関する法律)が、参議院でも可決し、成立しました。
管理人は、法案の審議中に、いろいろ意見を述べるとややこしくなる立場なので、じーっと、我慢しておりましたが、ようやく成立しましたので、所感を述べたいと思います。

言いたいコトを先に言います。
この法律が、一般の日本国民に対して、何か害をなすとか重大な権利侵害を引き起こすとかいうことは、まず、ありえないと言って間違いありません。

というのは、この法律が罰する状況を見れば、一目瞭然です。
特定秘密の保護に関する法律案
別表(第三条、第五条-第九条関係)
 一 防衛に関する事項
  イ 自衛隊の運用又はこれに関する見積り若しくは計画若しくは研究
  ロ 防衛に関し収集した電波情報、画像情報その他の重要な情報
  ハ ロに掲げる情報の収集整理又はその能力
  ニ 防衛力の整備に関する見積り若しくは計画又は研究
  ホ 武器、弾薬、航空機その他の防衛の用に供する物(船舶を含む。チ及びリにおいて同じ。)の種類又は数量
  ヘ 防衛の用に供する通信網の構成又は通信の方法
  ト 防衛の用に供する暗号
  チ 武器、弾薬、航空機その他の防衛の用に供する物又はこれらの物の研究開発段階のものの仕様、性能又は使用方法
  リ 武器、弾薬、航空機その他の防衛の用に供する物又はこれらの物の研究開発段階のものの製作、検査、修理又は試験の方法
  ヌ 防衛の用に供する施設の設計、性能又は内部の用途(ヘに掲げるものを除く。)
 二 外交に関する事項
  イ 外国の政府又は国際機関との交渉又は協力の方針又は内容のうち、国民の生命及び身体の保護、領域の保全その他の安全保障に関する重要なもの
  ロ 安全保障のために我が国が実施する貨物の輸出若しくは輸入の禁止その他の措置又はその方針(第一号イ若しくはニ、第三号イ又は第四号イに掲げるものを除く。)
  ハ 安全保障に関し収集した条約その他の国際約束に基づき保護することが必要な情報その他の重要な情報(第一号ロ、第三号ロ又は第四号ロに掲げるものを除く。)
  ニ ハに掲げる情報の収集整理又はその能力
  ホ 外務省本省と在外公館との間の通信その他の外交の用に供する暗号
 三 特定有害活動の防止に関する事項
  イ 特定有害活動による被害の発生若しくは拡大の防止(以下この号において「特定有害活動の防止」という。)のための措置又はこれに関する計画若しくは研究
  ロ 特定有害活動の防止に関し収集した外国の政府又は国際機関からの情報その他の重要な情報
  ハ ロに掲げる情報の収集整理又はその能力
  ニ 特定有害活動の防止の用に供する暗号
 四 テロリズムの防止に関する事項
  イ テロリズムによる被害の発生若しくは拡大の防止(以下この号において「テロリズムの防止」という。)のための措置又はこれに関する計画若しくは研究
  ロ テロリズムの防止に関し収集した外国の政府又は国際機関からの情報その他の重要な情報
  ハ ロに掲げる情報の収集整理又はその能力
  ニ テロリズムの防止の用に供する暗号
以上、善良な一般市民が日常で触れることのないような状況ばかりです。

ついでに言うと、
「んなもん、普通、口外すること自体、おかしいことだろ!!」
・・・と、ツッコミを入れたくなるようなモノばかりです。

そして、このような情報を持っているのは、官公庁の人間か、それに出入りする一部の業者だけなわけです。

前者には、守秘義務が課されておりますし、後者にも、契約上の守秘義務があります。
今回の法律は、それを厳罰化したにすぎません。

また、この法律により、これらの特定機密情報に関わる公務員が、取り扱い者としての評価対象となり、二次的に、様々な枷がはめられるわけですが、これも、公務員だけのこと。
一般国民には、基本、影響はありません。

今までも、これからも、公務員は、一般国民の福祉のために、その権利が制限されることを良しとしなければならない職業です。
多少の制限は受け入れますし、嫌なら嫌と、自分の口から言うまでです。

そして、少なくとも、今回の件で、国民が公務員の権利を守るために、この法律に反対しているということはないでしょう。

少々脱線しましたが、このように、一般市民が、この法律により処罰されるような事例は、基本的にありえません。

一部で「その他重要な事項」をとらまえて「なんでも秘密にする」なんて、言ってる人がいますが、日本の法令では「その他なんとか・・・」という例外条項はその他普通に法律にも、ほぼ100%存在しています。
しかし、現状、すべての法令において、「例外規定」が、本則として機能していることはありません。
そして、それが国民の権利を侵害するような運用をされているような例も、基本、ありません。

法令実務を行っている者に言わせれば、実務を知らない、あまりに飛躍した意見であると断言できます。

次に、知る権利云々のお話ですが、先に引用した状況に関しては、その情報を持つ者が、一定の情報管理を行うことは、当然です。

個人が「プライバシー」を守ろうとするように。
一般企業が「社内秘」を持つように。
マスコミが「取材源」を隠匿するように。

政府にしたところで、同じことです。

まぁ、「政府は自国民のものだから、秘密なんてないほうがいい」という意見もありますが、理想論です。

世の中には「自国民のものでない政府」が200以上あります。
これらがある限り、政府は、社会性を持った状況の中で、その業務を遂行しなくてはなりません。

ひらたく言えば、「情報管理できていない人間など、世間で信用されるはずがない」「情報管理できない会社が、事業を成立させられるわけがない」という、ごくごく当たり前のお話です。

そして、ここで天秤にかけなくてはならないのは、日本国憲法でも謳われている、「権利」と「公共の福祉」です。

権利を主張して、国民の利益を放棄するのか。
国民の利益を守るために、権利を我慢するのか。

ただ、それだけのお話です。

繰り返しになりますが、最も影響の大きい役所関係者にしてみれば、常々、政治的権利だの労働者としての権利だのを制限されているわけで、正直、そんなことを考え合わせれば、国民のために、この程度の制限が増えようが、別に、どうということはないというのが、まぁ、本音と言ったところ。

つまりは、あとは、国民が、「権利」と「公共の福祉」を、どんなバランスで、天秤に載せるかというだけのお話です。

まぁ、個人的見解としては、
「心情的にはなんか嫌な気もするけど、まぁ、仕方ない」
・・・程度が、国民の平均的な心理ではないかと思います。

故に、反対世論がそれなりに存在しながらも、国民がこの法案の国会での成立を許した。
そう解釈するのが、自然ではないかと思います。

何にせよ、現代日本という国の施政は、個人の権利について、非常に寛大です。
少なくとも、この数十年、日本国政府から特定の権利に対する包括的な制限を受け続けているのは、公務員だけでしょう。

過去が未来に対する保証にならないことは、当たり前のことです。
しかし、2003年の個人情報保護法の時、同じような「知る権利の制限」が、騒がれ、結果として、国民の不利益とならなしような運用がされている前例を見る限り、この法案が、普通かつ常識的に運用されるであろうことは、まぁ、保証できるでしょう。

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