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今後の消費者物価指数の動向

 11月29日に発表された10月の全国消費者物価指数は、日銀が目標(前年比プラス2%)に置いている生鮮食品を除くコア指数は前年同月比プラス0.9%となった。上昇率は2008年11月の1.0%の上昇以来の大きさとなり、9月は0.7%の上昇であったことでプラス幅が0.2ポイント拡大した。

 さらに食料(酒類を除く)とエネルギーを除いたコアコア指数は前年同月比0.3%上昇となった。2008年10月以来、5年ぶりのプラス転換となった。

 これらの上昇要因としては、10月の傷害保険料の引き上げが主な要因となった。外国パック旅行の価格の上昇も寄与した。その半面、これまでの上昇要因となっていたエネルギー価格はむしろ下落要因となっていた。

 今後の全国CPIの動向を見る上において参考となる11月の東京都区部の消費者物価指数は、コア指数が前年同月比は0.6%の上昇、コアコア指数は前年同月比0.2%の上昇となっていた。コアは10月の0.3%の上昇から0.6%の上昇、コアコアは10月のマイナス0.2%からブラス0.2%とプラスに転じている。11月の東京都区部の消費者物価指数の上昇要因としては、家庭用耐久財や教養娯楽用耐久財、宿泊料や外国パック旅行などが寄与していた。

 11月の東京都区部の消費者物価指数も意識すると、来月発表される11月の全国消費者物価指数の前年比は限りなく1.0%に近づくことが予想される。ここにきて円安の動きが再び加速していることもあり、12月のコアCPIの1.0%台の上昇もありうるか。ただし、来年1月以降はエネルギー価格による寄与度が低下する半面、消費税率引き上げ前の駆け込み需要もあり需給バランスのさらなる改善も見込まれている。年度末に向けてコアCPIは1.0%近辺、コアコアも前年比プラスで推移すると予想される、

 これにより日銀としては異次元緩和から1年目の来年4月の中間報告で、異次元緩和により順調に物価も上昇しつつあるとの認識を示す可能性もある。ただし、その中身をみると円安やエネルギー価格の上昇、傷害保険料の引き上げ、さらにはテレビやパソコンなどの価格上昇による影響も大きい。テレビは高付加価値製品へのシフトで単価がアップしていることに加え、消費増税前の住宅購入の増加による影響もある。パソコンについては円安の影響で調達している部品価格の上昇や、アップルのiPadなどの価格そのものの引き上げなども影響している。

 異次元緩和というかアベノミクスによる円安効果は出ているが、異次元緩和そのものによる物価への直接的な影響はこれらを見る限り、見いだしにくい。これをどのように日銀は判断するのか。物価の下振れの可能性を意識したから、さらに異次元緩和を追加するというのは、消費者物価指数の実証研究をしっかりやらないと意味はなく、今後の副作用(国債の流動性や信用への懸念等々)の方が懸念材料となりかねない。

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