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「統合失調症」による心神喪失になった場合、、。了解可能な動機があっても責任能力なしと言えるのか?

 どういう書き方をさせていただけば宜しいのか、関係者への配慮等、諸般の事情を考慮し、すこし回りくどい言い方になることを、お許しください。

 一般論として、今の刑事司法システムでは手におえないケースが、確かに存在します。

 責任能力があるのか、ないのか。

 たとえば、「若い女性を殺そうと思った」とします。また、「金髪の外人を殺そうと思った」とします。あるいは、「生粋の日本人を殺そうと思った」とします。いずれの理由も、了解可能な動機ではあります。その意味では、全くの無差別殺人とは言えないわけです。

 しかし、その「区別」はできたとしても、それがある幻聴や幻覚に支配された状態で行われた、と診断された場合、、。

 つまり、「若い女性を殺さないとあなたは長生きできない」。「金髪の外人を殺してその毛を云云しないと災いがおきる」 「生粋の日本人を殺さないと、、、」

 そのような幻覚幻影が、過去にもあらわれたことがある(それで入院暦があるなど)ということであれば、なおさら発作ではなく、「病気」の可能性を鑑定することになります。そして、かなりの時間をかけて、鑑定を行ったうえ、やはり心神喪失、ということになれば、今のシステムでは、刑事責任ではなく、医療施設への隔離ということにならざるをえない、、。

医療施設で、拘禁システムを持っている施設に隔離入院ということになり、完治するまでは、外に出すことはない。つまり一般論として、統合失調症と言う病気は、完全に治ることは非常に難しいと言われており、相当長期にわたり、外に出ないように隔離し続ける、ということになるわけです。

  これ以上あまり申し上げられませんが、私が調査をお約束したケースについては、症状の改善もなくすぐに外に出てくるような状態は決して起きないようになっている、ということは申し上げられるということです。

 しかし、事件についての報道のみをご覧になった皆さんが、ご納得されるか、というと、「刑事責任を問うべき」というご意見が圧倒的に多かったので、私も動いたわけですし、ここまでの話を考慮斟酌されても、「医療的な拘禁システムが果たしてそこまで信用できるのか」等、いろいろなご不安をもたれる方が多いと思います。

 日本は、従来、加害者の人権への配慮に比べて被害者の人権への配慮が足りない、と言われてきました。

 そもそも「更生」に効果がどの程度あるのか、という別の「長年の課題」もあります。

 司法当局や関係部局には、さらなる検討課題を投げかけており、近年の複数のケースを再度整理し、心神喪失と言う名のもとに、不適切な対応が行われ、正直に普通に生きている人が「馬鹿をみる」ことになってはいないか、あらゆる角度から詰めていきたいと思います。
 今日のご報告は、ほんの一歩にすぎません。

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