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安倍政権は危険な火遊びをしていないか

 特定秘密保護法、日本版NSC、そして集団的自衛権のための解釈改憲と、安倍政権になって以来、日本外交の根幹に関わる政策変更が立て続けに行われようとしている。いずれも、国会などで十分な議論を経たとはとても言えない状態で強い拙速感があるが、与党が両院の過半数を占める以上、実現の可能性が非常に高くなっているのが実情だ。

 しかし、安倍政権はそのことの意味を正確に理解できているのだろうか。

 政府は、中国などの周辺国の脅威が増しているため、アメリカとの連携を一層緊密にする必要があると主張し、一連の政策変更の正当性を主張しているようだが、元防衛研究所所長で第1次安倍内閣で内閣官房副長官補を務めたゲストの柳澤協二氏は、いずれの政策変更も日本の安全保障に寄与するとは思えないと、その必要性を疑問視する。さらに柳澤氏は、NSC設置に加えて、特定秘密保護法や集団的自衛権の容認などを通じて、安倍政権が何を目指しているかが分からないと、その動機を訝しがる。

 今回は宮台真司氏に代わってコメントした東京外国語大学大学院教授の伊勢崎賢治氏も、アフガニスタンの武装解除を現地で指揮した経験から、集団的自衛権の容認を目指す安倍政権の姿勢は「日本は経済大国なのに戦争をしない国という国際的な評価を覆すことになる」として強い懸念を示す。世界の経済大国は、ほとんどが戦争によってその地位と富を手に入れてきた。日本は戦後、平和憲法の下で、アメリカに国防を任せるという特殊な事情によってではあるが経済繁栄を果たしてきた。諸外国はこうした日本の歴史を肯定的に評価しているというのだ。イラクに自衛隊が派遣された際も日本だからこそ信頼された面も大きいという。

 結局のところ安倍政権は歴史に名を残す何かをやりたいといった功名心や、日本が普通に武力行使をできる国にしたいという単純な動機から、憲法改正や集団的自衛権の行使を目指し、それを可能にするためのツールとして、日本版NSCや特定秘密保護法の制定を目論んでいるとしか思えない。

 安倍政権は日本をどこに連れて行こうとしているのか。彼らはそのことの意味やメリットとディメリットを十分に比較衡量した上で政策判断を下しているのか。戦後のレジュームチェンジを目指す安倍政権が、まさに戦後日本が築いてきた平和国家としてのブランドを投げ捨てることになるかも知れないリスクについて、柳澤協二氏、伊勢崎賢治氏とともにジャーナリストの神保哲生が議論した。

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