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久々にCulture First動く 私的複製補償金の拡大求め提言まとめる

コメントでいただいた話なので、ちょっと急ぎのエントリーとなります。

以前、当ブログでもかなりしつこく取り上げた「私的録画保障金」問題。あのときは最終的にはSARVH(私的録画保証金管理協会)が東芝という一企業を訴え、ちょうど一年前に東芝の勝訴という形で決着しました。このとき、わたしは「次のターゲットは、すっかり当たり前になったテレビそのものの録画機能への補償金要求、すなわちハードディスクやフラッシュメモリへの補償金要求あたりじゃないでしょうか。これなら、録画という用途が滅んでも補償金だけは取れますからね。iPod課金が検討された過去を忘れてはいけません。」と書きました。企業全体や団体ではなく、東芝しか訴訟対象にしなかったのも、補償金制度そのものを裁判で否定されないために企業間の契約問題だけに絞りたかったからです。

あれから一年、ふたたび補償金を求めて動きました。しかも、今回は録画どころかそれ以外のすべてに対して、「私的複製補償金」と前にも増して範囲を巨大化させて、です。
私的複製補償金で著作権団体が提言
今回動いたのはCultureFirst。公式サイトもありますが、もう何年もう更新されておらず、完全に忘れられていた団体ですが、目的は、とにかく録画と録音に対して金をよこせ、というものでした、悪意をこめて表現すれば。彼らの目指していたものは現在も未来も録画録音に使われるあらゆるメディアから補償金を得る権利を有すること。そのために「新しい規格が登場した後でも自動的かつ流動的にそれは補償金の対象となる」ことをメーカーに対して要求していました。が、先の東芝裁判はその出鼻をくじくものであり、目標から大きく後退させられるものでした。もっとも、裁判に負けたのは裏の行動舞台がかの"違法ダウンロード罰則化"を著作権法で実現するために集中していたためではないかと推測されます。実際その話が進んでいる間に行われた裁判に対し、あちらさんの反応はほとんどありませんでしたし。結果修正案という制度と政党間裏取引の道具となることを利用して見事審議なき法案通過を実現させましたから、そちらのほうが重要性が高い話だったのでしょう。もちろんその効果は今のところ事実上皆無としか言えないものにおさまっていますが。

あれからだいぶ時間がたち、人々の著作権業界に対する憎悪が薄れかけたこのとき、彼らは再び動き出しました。しかも、どさくさにまぎれて「録画補償金」や「録音補償金」どころか「複製補償金」の要求です。名前を変え、かつ範囲を広げることによって、パソコンはもちろんハードディスクレコーダーも対象に入れ、裁判の結果も無に返す"ちゃぶ台返し"をもくろんでいるではありませんか。しかも、訴える対象はJEIDAなどのAV機器業界ではなく、著作権法改悪をねじりこませた文部科学省に対してです。ここの下にある文化庁は内容に関係なく著作権業界の一方的な味方をすることで知られる庁ですから、ここからなら簡単に話を進められると踏んだのでしょう。と、いうことは、半永久的にお金を得られる権利を法律化することまでたくらんでいるということなのでしょうか。わたしの以前の予想の、さらに上を行く行動を著作権業界は起こそうとしているようです。

実現すれば、パソコンのHDDなどもちろん「音楽の複製に使える」として補償金の対象となるでしょう。クラウド上のスペースすら補償金の対象になるかも知れません。まるで間接税です。それを収入として得られる権利を国ではなく、民間団体が得ることを法律で保証する・・・そんなことがまともな国家で許されていいのでしょうか。提案ということがニュースに載ることすらバカバカしくて却下されるような内容です。
ですが、違法ダウンロード罰則化やリッピング違法化がどれだけ反対があろうとも至極簡単に実現するように、「著作権の保護」という言葉さえ使えば何をしても許されるのが最近の日本と言う国の傾向です。まして説得する相手は民間人である必要は無いのですから、我々が思うよりはるかに容易でしょう。いざとなれば適当な著作権法の法案(文字の一部修正とか)の修正案として審議せずに通す手もありますし、ロビー活動の実績やノウハウは十分です。多分法律として提案されれば通ってしまうでしょう。障害があるとしたら、文部科学省がこの提案をまともに相手するかどうか、が最大になると思われます。

わたしらただの国民にできることはどういう形をとるにせよ文句を言うことだけですが、果たして本当に文科省がこんなバカげた提案を本気で取り上げるのでしょうか? ただ、著作権法のときに文科省は本当にバカであることを自ら証明しましたので、まさかは十分ありえます。せめてこっそり法律化することだけはないよう、注意深く観察する必要はあるでしょうね。

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