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2013.11.04

■11月某日 猛暑が続いた沖縄だが、気候的には幾分凌ぎ易い季節になってきた。台風の余波で上昇していた海水温もだいぶ下がってきたようだ。海水温が下がったことで、心配されていたサンゴの白化現象も止まりそうだ。もう台風の襲来はそろそろジ・エンドにしてもらいたいものだが、自然のやる事には逆らえないか(苦笑)

それはともかく、政界を引退した鳩山由紀夫元総理が沖縄にやってきた。先に立ち上げた「東アジア共同体研究所」の旗揚げと「終わらない<占領>」(法律文化社 孫埼享・木村朗編)の出版を記念したイベントが沖縄国際大学で開かれたためだ。イベントは書名同様に「終わらない<占領>」」とのテーマ。東アジア共同体研究所としての初のイベント企画だった。イベントは午後1時からのスタートだったが、30分遅れで沖国大の教室に着くと、長い行列ができており会場から人があふれていた。定員300名は軽く越えることが事前に予想されたが、あちこちの会場を当たったものの当日はどこも予約が入ってダメだったのだという。結局、筆者も教室内には入れず、外で聴講する。

 イベントは鳩山元総理の「東アジア共同体構想と日本の自立」という基調講演に続き、孫埼享氏(元外務省国際情報局長)の「終わらない<占領>からの脱却」、川内博史前民主党衆議院議員)の「二重の<占領>と普天間‘移設‘問題の真相」、前泊博盛沖国大教授の「日米地位協定にみる日米関係―終わらない‘占領‘と題した」講演が続く。いずれの講演も対米従属一辺倒で思考停止している日本政府に対する明確な批判で、沖縄の米軍基地に向き合う方法論を提起していた。個人的には筆者も同感しきりで、沖縄にとっても示唆に富む話のオンパレードだった。

 講演に続き、新たに大田昌秀(元沖縄県知事)、伊波洋一(前宜野湾市長)、新崎盛輝(元沖縄大学学長)、高野孟(ジャーナリスト)氏を加えてパネルディスカッションに移る。前述した講師の鳩山、孫埼、川内、前泊らも加わり、8名による豪華なメンバーとなったが、それぞれのパネラーから意義深い問題提起がなされた。これだけのメンツを集めたイベントはそうそうあるものではないので実に貴重な機会だった。広い会場が取れなかったことがつくづく惜しまれる。イベント翌日には、地元紙の琉球新報も沖縄タイムスも大きく紙面を割いて取り上げていた。興味のある向きは11月中にUIチャンネルで配信される予定なので、チェックして欲しい。特に沖縄の人やメディア関係者におススメである。

 イベント終了後、宜野湾市内のラグナガーデンホテル内の中華料理店で関係者による打ち上げ食事会。鳩山元総理を囲んでこの日の講師やパネラー、高良鉄美琉球大学教授、石原昌家沖国大名誉教授、琉球新報論説委員の松元剛氏、沖縄タイムス特報チームの渡辺豪氏、元沖縄タイムス社会部長で現在はフリーの屋良朝博氏ら20名で円卓を囲む。鳩山氏は最近も中国やべトナムにも出かけ、行動的な日々のようだ。政界引退したとはいえ、SPの多さに驚く。いずれ、東アジア共同体研究所の事務所を沖縄に構える計画もあるという。原発ゼロを打ち出した小泉元総理ではないが、無任所だからこそできることは多い。鳩山元総理にも沖縄の基地問題や脱原発のためにまだまだ活躍して欲しい人物だ。

散会後、本日のイベントの司会役をつとめた鹿児島大学の木村朗氏と教え子の大学院生らと那覇市内にもどり、二次会。木村氏とは、以前からの知り合いだが、最近、「20人の識者がみた『小沢事件』の真実」(日本文芸社 鳥越俊太郎・木村朗編)や「九州原発ゼロへ、48の視点」(南方新社)などの編著も出しており、学者らしからぬ?意欲的で行動的な先生である。早起きした甲斐のある有意義な一日だった。

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