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在日が通名で金融関係の履歴を消せるとの説について

前回の記事に対して、当ブログ(gooブログ)に2人の方からコメントをいただいた。
 重要な論点が含まれているように思うので、コメント欄で対応するのではなく、新たな記事を書くことにする。

 まず、「○○」さんのコメント(太字は引用者による)。

意図的に避けられているのかはわかりませんが、通名と本名2つの登録は日本人には認められておりません。2つの名前が認められるということは、別人格として金融機関で同人が2つ名義で口座を開設できるということです。簡単なところではマル優枠が増えるということです。また、通名が本名のように家裁の認可を必要とせず役所の窓口でほんの30分もあれば手軽に変更できることをご存知でしょうか?役所ではたしかに変更された名前が紐付けされており本人および警察をはじめとする公的機関なら確認可能かと思われます。しかし回数が増えるとかなり時間がかかるのではないでしょうか?そして問題なのは民間の金融機関では口座開設、融資の際に提示される本人確認証にそのすべてが書かれているわけではないので、事故情報の取得は実務上不可能。つまり、提示された資料に記載された以外の通名での検索はできません。このような事情から、竹田氏のおっしゃったことは金融関係に関しては事実といっても差支えないと思われます。このように名前の変更には社会的な混乱をもたらす可能性が多々あるので、日本人の場合、通名登録はできませんし、また本名の変更も合理的理由が必要で厳しく規制されています。

追記。マル優枠の場合、台帳を見ればわかると指摘を受けるかもしれません。たしかに同じ銀行内ならその理屈もわからないでもないのですが、他行間で行われた場合、他の金融機関からの問い合わせがあってもまずわからないものと思われます。



 おっしゃるように、前回の記事では犯罪歴の話に絞り、金融機関の話は「意図的に避け」ています。これは私が、犯罪歴については多少の知識を持ち合わせておりますが、金融機関の口座開設の実情についてはよく知らないので、いいかげんなことを言うわけにはいかないと考えたからです。
 しかし、「と思われます」「ではないでしょうか?」とおっしゃるところを見ると、あなたも実情はよくご存じではなく、推測で物を言っておられるように見受けられます。
 でしたら、私も少し推測を交えた話を述べるとしましょう。

 通名で口座を開くことができるのは事実なのでしょう。普段は社会的に通名を用いている人が、通名の口座の開設を希望するのは当然でしょう。
 そして、登録した通名を変更することができるのも事実なのでしょう。
 ですが、本当に「役所の窓口でほんの30分もあれば手軽に変更できる」のでしょうか。
 確かに、そのような発言をされている在日の方のツイートが引用されているのを見たことがあります。しかしこの方は自ら通名を変更した経験があるわけではないようです。
 この方は、レンタルビデオの会員証や、配達された郵便物によって、通名への変更が簡単にできるのだとおっしゃっておられます。しかし、レンタルビデオの会員証を作るには、運転免許証などの本人確認証が必要なはずです。運転免許証に通名を表示するには外国人登録がその通名によってなされている必要があるはずです。はて、通名を変更するための会員証はどうやって入手するのでしょうか。郵便局だって、田中一郎(仮名)が今日から山田大助(仮名)になったからよろしくと言われて、はいそうですかといきなり山田大助名義の郵便物を配達してくれるものでしょうか。
 ちょっとおかしな話だなと私は思いました。

 また、辻本武さんという方のブログには、

一旦登録した通名は簡単に変えれません。変更しようとしたら、その名前で数年(確か3年以上だったと思う)生活してきたという証明が必要になります。なお通名登録は全ての外国人が可能であり、在日韓国・朝鮮人だけのものではありません。



と書かれています。どちらが正しいのでしょうか。

 しかしまあ、30分でできるか3年かかるかは別として、通名を変更することができるということは事実なのでしょう。
 ですが、それで別人格で複数の口座を保有することができるのでしょうか。
 提示される本人確認証に通名あるいは本名の一方しか記載がなければ、もう一方はわからないから検索のしようがない? なるほど。
 しかし、その本人確認証とは具体的に何なのでしょうか。例えば運転免許証であれば、住所、生年月日、免許証番号、免許の種類、顔写真などが記載されています。そうした情報が一致するにもかかわらず、氏名だけが異なるからといって、事故情報が反映されないほど、わが国の金融機関の顧客管理は甘いものなのでしょうか。

 先に述べたように、私は金融機関の実情はよく知りませんから、もしかするとそういうものなのかもしれません。
 しかし、先の辻本さんもおっしゃってますが、通名を用いているのは何もいわゆる在日=特別永住者だけではありません。一般の外国人でも通名を用いている方はたくさんおられますから、「在日」特権とは言えません。
 そしてまた、日本人であっても、結婚や離婚や養子縁組などで姓が変わったら、別人格で口座が開設できるということになるのではないでしょうか。
 実際、旧姓と新姓の口座を保有している日本人は多いと思います。それが悪用されているかどうかは知りませんが。
(昔はペットの名義でも口座が開けると言われたものです)

 結婚や離婚や養子縁組は相手があってのことである、しかし通名の変更は本人の申請のみで行えるではないかという指摘があるかもしれません。
 ですが、本人の知らないうちに戸籍が偽装結婚に用いられていたり、養子縁組されていたという事例もあります。そんなに厳格なものではありません。

 また、「日本人の場合、通名登録はできません」とのことですが、竹田氏もそんなことをおっしゃっているようですが、本当にそうなのでしょうか。
 そりゃあ、戸籍に通名を記載することはできないでしょう(そんな欄はありません)。しかし、職業上の通称を、公的な氏名として用いることはできないのでしょうか。
 例えば、作家やマンガ家は、ペンネームで口座を持つことはできないのでしょうか。出版社は稿料や印税を、いちいち本名の口座に振り込んでいるのでしょうか。いや、私実情は知らないんですが、そんな不合理なことはしていないんじゃないかと思いますが。
 芸能人やスポーツ選手なんかはどうなんでしょうか。

 仮にそういったケースでは認められるとしても、それは職業上の必要性などがある人に限られており、普通の日本人が、例えば本名鈴木太郎(仮名)が、突然明日から自分は通称佐藤二郎(仮名)を名乗りますと言っても、それは公的には認められないだろうとおっしゃられるかもしれません。まあそうでしょう。
 ですがそれは、要するに鈴木太郎が佐藤二郎を名乗る必要性がないからでしょう。
 対するに在日の場合は、日常生活の中で本名ではなく通名を用いる必要性があるのでしょう。だから認められている。
 それだけのことではないでしょうか。

 その必要性が本当に必要だと言えるのか。通名の使用を公的に認めていいのか。本名に限るべきではないのか。
 そうした疑問が生じるのはもっともですし、問題提起はあっていいと思いますよ。
 でも在特会や竹田氏が発言し、コリアNGOセンターが抗議したのは、そういった話ではないですよね。
 在日が通名、つまり日本人風の名前を用いることにより、本名での犯罪歴や金融関係の経歴を全部消すことができ、新たな犯罪ができる――この発言が「明らかに事実に反し、偏見を助長する」と抗議を受けたのですよね。
 さらに、その後竹田氏は、在日は通名を変更したり、通名を本名とすることにより、経歴を消すことを繰り返せるのだとも言っているそうですね。

 どうなんでしょう、そんなことが実際に有り得るものでしょうか?
 前回の記事でも述べたように、通名は登録するものですから、アシがつくんです。変更を繰り返したとしても、結局はわかってしまうんです。

 わかってしまい、刑罰を受けるとしても、通名の変更で社会的制裁を回避できるから、彼らは平気で実行するのだとおっしゃる方がおられるかもしれません。
 しかし、警察や金融機関が、在日によるそうした口座が大量に開設されて、犯罪に用いられて大変だとか、多重債務者に悩まされているとか、言っていますか?
 いや金融機関に限りません。レンタルビデオ借り放題とか、取り込み詐欺やり放題とか、いろんなことができますよね。
 通名を用いている限り、結局は逃げおおせることはできないわけですが、そんな事件が続発していると聞いたことがありますか?
 そんな観点から通名を問題視しているのは、在特会や、その主張を真に受けた一部の人々だけではないですか。

 そもそも通名というのは、コロコロ変えるものではないんですよ。
 何故なら、在日の李正煕(仮名)という人物が、田中一郎(仮名)という通名を用いているとすれば、それは表札に「田中」と掲げ、田中一郎の名で名刺を作り、田中一郎の名でビジネス上の書類を作成し、田中一郎の名で近所付き合いをするということなんです。田中一郎という名前は、既に彼のアイデンティティの一部を成しているのです。
 それが、ある日突然、「私は今日から山田大助(仮名)です。よろしく」って、そんなことが社会的に通用すると思いますか? 
 罪を犯したとしてもそうです。通名で犯罪が報じられた、だから別の通名に変えてみた。そんな話聞いたことがありません。

 家族関係だってそうです。家族全員が別々の通名の名字を持っていると豪語している在日の方のツイートが引用されているのを見たことがあります。通名というものが変更できる以上、そうしたことが有り得ないとは言い切れませんが、だとしてもそれはレアケースでしょう。普通は田中一郎が世帯主なら、妻(も在日だとして)は田中花子(仮名)、子は田中太郎(仮名)といった具合に、通名上では同姓を名乗るものなんですよ。そうでないと日本人風の名前を用いている意味がないじゃないですか。

 もちろん、世の中にはおかしなことを考え、おかしなことをしでかす人もいます。
 通名にまつわる「在日特権」の証左として、2000年9月4日付けの読売新聞の「健康保険証の通名変更悪用し携帯売りさばく」という記事がさかんに転載されているようです。ある在日韓国人が、通名が容易に変更できることを悪用して、名前の違う保険証を約30枚取得し、その名義で大量の携帯電話を買って売りさばいていたとの内容です。
 しかし、これは今から13年も前の記事です。そうした犯罪が在日によってさかんに行われているのであれば、もっと類似した事例が報道されていてもいいように思うのですが。

 したがって、「竹田氏のおっしゃったことは金融関係に関しては事実といっても差支えない」とは言えないのではないかと、私は考えます。

 あと、例に挙げておられるマル優は、8年ほど前に身体障害者などを除き廃止されています。

(続く)

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