- 2013年10月29日 14:00
「今後の国会改革の方向」を政治改革・国会改革推進本部役員会で決定
民主党は29日午前、政治改革・国会改革推進本部役員会(岡田克也本部長)を党本部で開き、国会改革として取り組むべき課題と具体的な方向性を「今後の国会改革の方向」として決定した。今後の与野党協議に向けて各党に民主党案として提示する(写真は役員会であいさつする岡田克也本部長)。
国会改革の議論では、これまで総理や閣僚の国会出席を減らす効率化の方向での議論が時々の与党から出ていたが、今回まとめた民主党案では「国権の最高機関にふさわしい充実した国会審議」を第一に掲げ、効率的な国会運営とともに車の両輪で実現するとしている。この臨時国会では(1)国会審議の充実化(2)国会運営の効率化――を中心に結論を得ることを目指し、(3)議員活動基盤の強化(4)危機管理対応――を中期的課題として検討すべきだと提案する。提案の要旨は次の通り。
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「今後の国会改革の方向」(要旨)
(1)国会審議の充実化と(2)国会運営の効率化- いわゆる「通年国会の検討」――国会審議の活性化や即応性、法案審議の効率化等の観点から、「通年国会」を検討する。
- 委員会審議の活性化――委員会定例日は原則委員会を開催することを明確化する。そのうえで、委員会審議は本来野党の時間が最優先されるべきとの観点から、野党審議時間の大幅増を求める。
- 総理、閣僚の国会出席ルールの見直し――この見直しは国会審議の活性化の観点から行うものであり、総理その他の閣僚が恣意的に国会審議を避けるための方便とさせないために、与野党合意にもとづく厳格なルールづくりを行う。
- 委員長手当等の見直し
- 両院協議会のあり方の見直し
- 参院の問責決議案の位置づけ検討
- 形骸化している党首討論の見直し
- 衆院本会議での押しボタン式投票導入の検討
- 各種委員制度の見直し
- 立法府情報の電子化(「電子国会」e-Diet)の検討
- 国会の無駄なハコモノ一掃
議員歳費削減や議員年金の廃止などの改革は進んでいるが、一方で議員の活動基盤強化のための改革は見逃されがちである。国民の負託に応え、国会審議を充実したものにするために、優れた人材が国会議員を目指し、その能力を最大限発揮できる環境づくりを行う。
- 立法補佐機能の強化
- 立法府情報の電子化「電子国会」e-Diet)の検討
- 議員退職後の措置の検討
閉会中や土日祝祭日でも、大規模災害等の非常時に国会が即座に対応できる環境を整備する。
- 災害発生後の早期の国会機能回復計画の策定
- 委員長代理の役割の明確化
- 議員の東京滞在ならびに宿舎の機能強化
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