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中韓との対応には{無視}も必要

 一昨日22日の自民党政経塾の講師は、外務大臣の岸田文雄氏であった。政権奪還以来、講師に大臣を次々に迎えているが、そんな人の話を直接聞けるわけで、今の塾生は本当に恵まれていると思う。

 岸田氏の父文武氏とは国会で一緒だった。若い彼とはあまり面識が無かったが、講義中に一番後ろの席にひっそりと座ると、すぐに気が付いて、「塾長の深谷先生が来られました。私の話を聞いて下さってありがとうございます」と、驚くほどに丁重に敬意を表して迎えてくれたのである。

 事務局の話によると、「深谷先生は何時に来られるか」と気にしていましたと言う。今売り出し中の後輩代議士の、先輩を立ててくれる姿勢が嬉しかった。

 彼は宏池会(池田勇人元総理が創設した名門派閥)の会長をつとめているが、謙虚で物静かと評判がいい。

 実は彼とは深い縁がある。早稲田大学法学部の後輩ということもあるが、彼の祖父正記氏は政治家になる前、実業家として活躍し、中国に幾久屋百貨店を創設した。私の父政雄は、なんとそこに就職し、中国に渡ったのである。亡くなった私の姉は百貨店から幾久子と名付けられた。父は、最後に満州電業に勤めて終戦を迎えたのだが、生前、父からその時代の話を何度も聞かされた。私が国会議員になると岸田文武代議士(岸田文雄氏の父)に、そんな話をしろとしきりに言われたものである。おそらく岸田大臣、こんな話は露知らずと思うが、縁とは不思議なものである。

 岸田大臣は安倍総理と共に「積極的平和主義」を進めると力説していた。今問題の日韓関係については、何時までもここに立ち止らず、世界に日本の立場を明確に伝え、いわば世界的包囲網を作ることの必要性を説いていた。

 続いて講義に立った私は、靖国参拝に関わる日韓の相変わらずの「故なき批判」に、むしろ怒りさえ覚えると厳しく論じた。

 靖国神社は4月の春季例大祭、8月15日の終戦の日、10月の秋季例大祭と主な行事が続く。

 安倍総理は、昨年、自民党総裁として参拝したが、政権を得てからは一切参拝を行っていない。日韓関係に深く配慮したからだが、「不参拝は痛恨の極み」と言うように、切歯扼腕の思いでいることは間違いない。

 然し、そんな配慮にお構いなく、「真榊奉納は参拝と同じ」と中国共産党機関紙人民日報は論評、大寺大使を呼びつけて「強烈な不満と厳正な非難」を行った。

 韓国も同様で、報道官が「靖国神社に再び供え物をしたことに深い憂慮と遺憾の意を示さざるを得ない」と論評している。
 この連中はどんなに配慮しても全く無駄だと腹立たしいかぎりである。

彼等は日本がどんなに気を遣っても、決して妥協しない。本質的に相いれないお国の事情があるからだ。

 そもそも中国には宗教観が無い。儒教や道教があるではないかと言う人がいるが、あれは規範を示すもので思想なのである。彼らは死んでも悪い奴は罰せられるべきと考える。時には墓を掘り返し死者を公衆の前で鞭打ったりする。「人肉食い」等想像もできないが、悪い奴を殺し肉まで食らうといった残忍なことが、ついこの間の文化大革命でもあったという。

 日本の場合、死んだら神や仏になると考える。自然と共に生き、自然の中で死んでいく死生観もある。多くの場合、唯一の神を信じないが、八百万の神があって、それぞれありがたいと思う。いわば自然教の信者なのである。宗教関連の行事も多く、祭りは神とともに楽しむ。先祖崇拝の心も失わない。それが日本人の宗教観なのである。

 靖国神社にはご遺体も遺品も無いが、お国の為に命を落とした大事な神様として、あらゆる宗教の人が訪れるのだ。このような日本の姿を、いくら説明しても中国とは本質的に違うから決して分からないのだ。

 韓国はどうか。歴代大統領は国内支持が低下すると、必ず反日運動を大きくし、日本に強硬姿勢を取る。お国の事情なのである。

 彼等はよく「漢江の奇跡」と自慢する。クーデターで誕生した朴政権は、まず経済開発を挙げて大衆の支持を集めようとした。だが上手くいかない。そこで1965年、日韓基本条約を決め、日本との正常化の中から莫大な資金と技術援助を得ようとした。

 日本は無償援助3億ドル、有償援助金2億ドル、民間借款3億ドル以上を提供した。当時の韓国予算は約3億5千万ドル、はるかにそれを超える金額を日本は出したのだ。今の金にして実に4兆5千億円にもなる巨大資金である。

 一体誰のおかげで「漢江の奇跡」が生まれたのか、その娘朴クネ大統領には分かっていないのか。

 先年、対馬から仏像が盗まれ韓国に持って行かれた。当然返還要求をしたが、韓国の裁判所はこれを拒否した。7月には日本統治時代に徴用された韓国人から損害賠償要求の訴訟が起きた。高等裁判所は新日鉄住金や三菱重工に巨額の賠償を命じた。日韓請求協定で解決済みなのに、である。反日裁判官増加で司法は暴走しているのである。

 もはや韓国はまともな法治国家とは言えない。

経済も危ない。1997年の通貨危機を乗り越えて、韓国に不動産バブルが起きた。外資系金融機関はこぞって進出したが、3年もしないうちにバブル崩壊、消費も冷え込み、彼らはあっさり撤退した。ソウル金融街の国際金融センターは入居希望企業ほとんどなく、閑古鳥が鳴いている。
 スマートフォンで世界を席巻しているサムスン電子も、間もなく中国や新興国に追いつかれること必定である。税など大企業優遇で、中小企業の技術力を育てようとしなかった韓国だから、部品、材料その他、かなりの分野で日本が荷なってきた。

 やがて日本が手を引くようにでもなったら韓国はどうなるか。日本との共栄共存こそが大事なのに、そこのところが判らないのだ。

 ハンナラ党のジャンヌダルクと人気の高かった朴大統領は、核心の年金改革案を修正するなど、評判が悪い。だから日本叩きを続けるしかない。迷惑な話である。

 9月、安倍首相はロシアで習国家主席と立話を持ちかけ、10月にはインドネシアで朴大統領と社交的な対応を取るなど、涙ぐましい努力をしているが、対応は冷ややかであった。

 隣国だから交流は大事だが、相手あっての外交だ。いつまでも遠慮と譲歩ばかりしていたら、相手はつけ上がるばかりだ。

 もうここいらで「放っておく」のも一つの選択肢ではないか。右顧左眄するより「毅然として無視すること」が大事なことなのだ。

 岸田外相の言うとおり、第1に大事なのは日米外交、しっかり日本の立場を理解させること、そして中韓の横暴に辟易している周辺諸国と手を取り合って、包囲網を作るぐらいの気力を以て積極外交を展開することが大事だと私は思っている。

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