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地域SNS松阪ベルネットの役割は終わった?・・・松阪市事業仕分けで「不要」判定

松阪市が運営する地域SNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)活用事業「松阪ベルネット」は「不要」-ーー

23日の松阪市事業仕分けで、こうした判定が出た。
市民判定人19人のうち、9人が「不要」とした。
「構想日本」の仕分け人チームも、5人のうち、4人が「不要」との参考判定を出した。


「松阪ベルネット」とは、松阪地域版の「mixi」のようなもの。
しかし、市民判定人、及び、会場に参集した行政職員、市民、議員の中にも、「松阪ベルネット」のことを知る人は意外なほど少数だった。
仕分け人、市民判定人を含め、80人はいたであろう、「会場の中で、知っている人は手を挙げてください」とコーディネーターの小瀬村寿美子氏(神奈川県厚木市人権男女参画課長)に促されて手を挙げたのは、わたしを含め、わずかに3、4人という数だった。

仕分け人を前に、事業の意義を説明したのは、松阪市役所IT推進室。
が、この事業の必要性を伝えようという熱っぽさはない。

IT推進室は、市役所庁舎のコンピュータ・ネットワークの管理を技術面からサポートする部署。
そもそも、「松阪ベルネット」を松阪市政の戦略面でどう活用しようという発想は持たない組織のようである。


事業仕分けに掲載した「事業シート(概要説明書)」には、広報広聴のための施策としての「松阪ベルネット」の位置付けがなされている。

松阪市役所には広報広聴課という組織があるが、「松阪ベルネット」にはまったく関与がないらしい。
おかしなものだ。
それに、もともと、「松阪ベルネット」を扱っていたセクションはコミュニティ推進課(誤りだそうです。正しくは、政策課という指摘をいただきました)ではなかったか。

つい昨年4月の組織改革で、IT推進室に移されたと、「事業シート」の特記事項には書かれている。
市の事業としてもっているとどこかに担当課を決めなければならない。

コンピュータのことだからと、便宜的にIT推進室に回されたのか?
本来、IT推進室は陰のサポート役で、活用面を含めた戦略面では、コミュニティ推進課や広報広聴課などが責任を持つべきだ。

一方で市には今年4月から情報戦略を担うポストも誕生している。
どうもちぐはぐな対応だ。

縦割りの組織の中から事業仕分けを見ているだけでは見えてこない側面もある。
事業仕分けの場においても、役所の「答弁」は縦割り組だった。
どんなに仕分けられていても、「松阪ベルネット」という役所組織の中で生まれ、よそに預けられたた“子ども”を助けに行く、もともとの“親”はいなかった。
「松阪ベルネット」に後見人はいなかった。


松阪市は、5年前に、財団法人「地方自治情報センター e-コミュニティ形成支援事業・住民参加モデルシステムを活用した地域活性化に関する実証実験」に三鷹市(東京)や高島市(滋賀県)、篠山市(兵庫県)、高松市(香川県)、久留米市(福岡県)、北広島市(北海道)の6市とともに採択され、満額400万円を投じ、システムを構築した。
毎年毎年のランニングコストは56万円と、きちんと戦略をもって使えば決してムダな事業ではない。
仕分け人の中には、松阪市と同じくこの事業に参画した高島市の山内敬・元副市長もいたが、「わたしは疎いので」と、かばってはもらえなかったかわいそうな子どもだ。

小瀬村氏ら仕分け人は「活用しようという意識がない」と判断せざるを得なかったようだ。

いくら、初期投資(400万円)には一円もかからなかったとはいえ、それもどこからか出たお金。毎年毎年の管理費は56万円、人件費もかかっている。この5年間でかかったお金のトータルは1259万円(初期投資の400万円除く)。それを使い捨てるようなものだ。

現在、「松阪ベルネット」登録者は837人。一日あたりの平均アクセス件数は4712件。22年度のトータルは1,719,799件。
多いのか少ないのかはわからない。

来るべきときは来たというべきか、もう役割は終えたというべきか。
そもその、事業の名称は「実証実験」なのだから、実験は終わったというべきか。
高速道路無料化と同様、社会実験である。
実験というからには、実験結果ぐらいは最低、見せる責任があるだろう。
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