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名古屋市議会最大会派「減税日本」に“市民感覚”を期待するのは無理なのか

河村たかし・名古屋市長を“ボス”とする同市議会最大会派「減税日本」のゴタゴタが続く。

名古屋市議会議員のリコール運動に携わった河村サポーターズを中心に、議員報酬の半減等を公約に掲げ、今年3月の同市議選で大挙当選した28人の議員集団で、新人ながら会派から議長ポストまで手中に。これまでの地方議会に新しい流れを生み出すかのような勢いだった。

ところが、唯一の前職議員だった則竹勅仁・前団長は政務調査費の使途などをめぐって議員辞職。残った新人ばかりの議員での議会活動となったが、議会というよりは議会内に持ち込まれた“運動家”同士の収拾のつかないドタバタ劇が続く。

そもそも、議会内勢力が、首長を党首に抱き、そのもとの議員ということ自体、議院内閣制とは異なる二元代表の自治体議会の中でどう認識しているのかという議論以前に、辞任した則竹・前団長に代わって市長が謝罪会見をするわ、市長が議員団を叱り飛ばすわ、という常識外な騒動が内部で起きた。

そして、新人議長が、則竹・前団長の政務調査費の不明朗処理について「問題は無かった」と発言。

こうなれば、高額報酬や、議員一人あたり月50万円と多額な政務調査費を交付されてきた旧の名古屋市議会を既得権集団であるとしてリコール運動まで展開してきたはずの、あなたたちの原点はなんだったの?という話になってくる。

そして、25日付朝日新聞によれば、議長の辞任論が浮上、自民党や民主党の議員団の間には「9月までに辞任」説が広がるのに対し、減税日本は「時期は明示していない」などと、菅直人総理のような話になって混乱に拍車をかけているようだ。

“市民派”というよりは「市民議員」が最大会派となった名古屋市議会だが、とっくに市民感覚は消え去ったかのようだ。その点、「元祖市民派」の菅さんのほうは、政治家としての原点が「空き缶拾い」のボランティアだったことから「自然エネルギー」への取り組みに対して並々ならぬ意欲で、ここに来て初心回帰を見せるなど、さすが筋金入りと思うところがある。

それに対し、減税日本の新人名古屋市議の一人は、「未承認の効能をうたった健康器具を自身のホームページ上で販売していたとして、薬事法違反(未承認機器の広告・販売)の疑いで名古屋市から行政指導を受けていたことがわかった」(25日付・朝日新聞)というスキャンダルも明らかになるなど、議員になる以前に市民としてのコンプライアンスが問われるなど、開いた口がふさがらない事態に。

則竹・前団長の政務調査費の使途の問題と、それを「問題無し」発言をして雲隠れの議長、健康器具の違法販売容疑市議と、次から次へと不祥事が続けば、かれらは、市民のための政治を実現するための理念と具体的方法論を期待するレベルには遠く及ばず、たんに河村政治を通すための「数」として議会に入り込んだ集団でしかないと言われても申し開きのしようはないだろう。

全国の中小の自治体の議会では、地道な議会改革の努力が始まっている。それに対し、政局中心の名古屋市議会はもともとミニチュア国会のようだったが、その泥沼ぶりもますますエスカレート。いよいよ国会並みに出口が見えそうにない。おそらく、かれらは、その他大勢のわれわれ地方議員が志している「議会改革」とは無縁の世界に生きている集団なのかもしれない。かれらには、改革派勢力になることはおろか、議会の中に市民感覚を吹かせてほしいと期待すること自体、無理なのかもしれない。

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