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辞職の則竹・名古屋市議と「減税日本ナゴヤ」の立ち位置

日本の自治制度は二元代表制をとっている。首長と議会は、それぞれが住民より直接選ばれる。両者とも、直接、住民に対して責任を負うところが、議会の中から長を選ぶ議院内閣制とは一線を画す。

地域政党「減税日本」の則竹勅仁・名古屋市議が、公約に反し費用弁償を受け取り、政務調査費の不適切処理の責任をとって6日、辞職した。この事件にかんし、河村市長は6日の記者会見で「申し訳ない」と謝罪したという。
河村市長は、「減税日本」代表。党首ということで、党所属で河村市長と同様、議員特権を批判してきた則竹氏の不祥事を詫びた。

しかし、同時に市長が、議員の不始末を詫びたわけで、二元代表の原則からいって、違和感をおぼえる。

「減税日本」は、議会内第一党を占め、市長与党勢力となっている。
議院内閣制のもとの自治体議会ならばわかるが、二元代表のもとで市長と議員が主従関係にあるのは自治制度の原理原則から言えば奇妙だ。

「減税日本」の市議たちは、それをオカシイとは考えないから議員を務めていられるのだろうが、市長と議員が主従の関係にあるということは、則竹氏の問題に限らず、「減税日本」所属議員全員、かりになにか問題を起こせば、親分である市長に詫びてもらわなければならない市長庇護下の状態に議員自ら置いていることを意味する。

「減税日本」からは、2011年3月13日に行われた名古屋市議会選挙(定数75)で41人が立候補。目標としていた単独過半数(38議席)は獲得できなかったものの、28議席を獲得。民主党や自民党などを抑えて第一党となった。名古屋市議会における会派名を「減税日本ナゴヤ」とし、団長に唯一の前職(リコールによる解散選挙のため前職)議員だった則竹氏を選んだ。

問題の則竹氏は、河村たけし市長の元秘書で、2003年初当選。2003年市議選で、議員報酬とは別に、本会議や委員会に出席するたび支給される費用弁償(1日1万円)の受け取りを拒否すると公約。今年3月の市議選でも受け取り拒否を選挙公報に掲げていたが、昨年末に過去7年分の費用弁償536万円を受領し選挙費用や生活費に充てていたことが発覚した。

費用弁償の受け取り問題は、則竹氏の公約違反と、選挙公報へのウソの記述に対する責任が問われるが、政務調査費の不適切な処理は別な問題をはらんでいる。

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