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我が国は如何なる状況に包囲されているのか

あの亡国的な民主党政権からの復元期に当たり、総理大臣が安倍晋三氏であることは我が国の幸いである。
総理には、自民党内を見渡せば、安倍氏が最適格である。
そして自民党外を観れば、平沼赳夫氏が最適任である。
従って、真の救国内閣は、平沼赳夫氏と安倍晋三氏の連合によって創設できる。
この度の台風で、突如、伊豆大島の集落に深夜土砂が襲いかかったように、我が国に危機が襲来したならば、この連合による救国内閣が危機を克服することになる。
これが我が国の潜在的な強みであることを、心ある人は腹に入れておくべきだ。

斯様に私は、安倍晋三氏を評価しているが、ここ数回の本時事通信で、安倍総理についていささか辛辣なことを書いてきた。
それは、厳しい内外の情勢のなかで、戦後体制ではもはや我が国の存立を確保しがたいにもかかわらず、安倍総理の与党は戦後体制的状態に留まっているからだ。もちろん、野党の面々も未だ戦後状態であるが。
従って、一刻もはやく、旧来の政党の枠を捨て去って、靖国神社の英霊と直結する議員同士が大同団結し、つまり日本を取り戻した議員同士が大同団結し、我が国の独立自尊体制を構築しなければならない。
それほど、深刻な危機が迫りつつある。

まず第一に、「我が国の戦後体制」をつくっていた「世界の戦後体制」は、東西冷戦とその次のアメリカの一国超大国体制であるが、これらは既に無い。
次に、中国共産党が、いよいよその中華帝国主義的覇権主義を軍事力によって実践する段階に入ってきた。
そして、北朝鮮が金体制崩壊期に入った。

アメリカは、昨日の土壇場のデフォルト回避騒動でも明らかなように、財政的な危機的状態にある。
また、アメリカのオバマ大統領が、政府軍が毒ガスを使うシリア内戦への関与を逡巡した挙げ句にロシアに言い分に従ったことでも明らかなように、アメリカの威信は低下し、既に決断できないアメリカに変容している。
そして、今後十年は、アメリカの国防費は、毎年五兆円ほど削減されていく。
従って、アメリカはオバマ大統領のアジア重視の発言とは裏腹に、アジアから退いてゆかざるをえない。

このアメリカの退潮を観て、中国は、二〇〇九年半ばに、共産党中央政治局拡大会議を開催して、雌伏の時代に決別し正面から力を行使して外に打って出るという露骨な軍事的攻勢に国策を転換した。
その具体的現れが、南シナ海や尖閣諸島を「中国の核心的利益」として公船や軍艦を繰り出す攻勢である。
同時に、中国が、我が国の沖ノ鳥島付近の西太平洋に、正真正銘の艦隊と原子力潜水艦を遊弋させていることを見過ごしてはならない。
この西太平洋の原子力潜水艦からは、アメリカの首都ワシントンやニューヨークを直撃する核ミサイルを発射することができる。
アメリカのアジアからの後退の理由は、財政的理由に加えて、この西太平洋を遊弋する中国の原子力潜水艦からの核弾頭ミサイルの脅威である。
アメリカは、首都やニューヨークを犠牲にしてアジアで戦わない。

そして、極めつきは、歴史上、我が国の安全に重大な影響がある朝鮮半島の情勢だ。
アメリカのランド研究所が、北朝鮮の金体制が数ヶ月後か数年後に崩壊するとのリポートを出したと産経の古森義久さんが伝えている。
この金体制の崩壊は、北朝鮮の内乱を招き、朝鮮内の内乱は中共の半島への介入を招き、中共の介入は、日本の出兵(日清戦争)やアメリカの出兵(朝鮮戦争)を招き、中共との軍事衝突を勃発させてきた。また、日本に押し寄せた蒙古は、朝鮮半島から出撃してきたことを忘れてはならない。
古来朝鮮半島では、我が国にとって深刻な歴史が繰り返されてきたのである。
これからも繰り返すであろう。

もっとも、金体制の崩壊は、以前から、潰れる潰れると何度も言われてきた。そして、今まで潰れなかった。
しかし、中長期的に観れば、北朝鮮であれ中共であれ、独裁体制は必ず潰れるのである。従って、これら中共と朝鮮半島の近隣にある我が国は、いずれは彼らの政権崩壊の重大な影響を受けて立たねばならないのだ。

そこで、以上の、アメリカ、中共そして北朝鮮の状況を概観すれば、日本国憲法に謳われているとおり、「平和を愛する諸国民を信頼して」、「陸海空軍その他の戦力」と「交戦権」を放棄した我が国が、この状況のなかで生き残れないことは明らかではないか。

従って、安倍総理が、十五日の所信表明演説のなかで、「欧米列強が迫る焦燥感のなかで、あらゆる課題に同時並行で取り組まねなければならなかった明治日本」と今も同じだという状況認識と「明治の日本人にできて今の私たちにできないはずはない」という心意気は、実に正しいのだ。

従って、明治の日本人がしたように、我々もしなければならないではないか。
それは、我が国の「独立自尊体制」の確立。
つまり、独自の国防体制の確立、すなわち、軍備増強である。
このことを総理は所信で明確に表明すべきであった。

それからもう一つ、安倍総理は、アメリカを根城にする多国籍企業への警戒をゆめゆめ忘れてはならない。油断すれば、骨の髄まで抜かれる。
彼らは、アメリカをデフォルトに追い込んで世界経済を無茶苦茶にすれば、俺たちが世界を支配できると夢みて歓迎する連中なのだ。
オバマ大統領やアメリカ議会が迷走したように見えるのも、彼ら多国籍企業の意向を酌んだうえのことかもしれない。

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