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消防団の危険を数字で表せるか?(松阪市・事業仕分けの場から)

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松阪市の平成22年度事業仕分け 2日目(10月31日)

消防団員家族慰労会補助金 「不要」判定

 「危険を数値で示せ」(仕分け人)
  「俺たちの仕事は数字と違う」(消防団員)


火災や災害時にボランティアで出動する消防団員。その家族を慰労することを目的に団員一人あたり2000円(年額)給付されていた補助金が、31日の事業仕分けでやり玉にあがった。

この補助金は、旧松阪市の昭和48年(1973年)以前に創設されたという。消防団員は、ボランティアながら、活動はつねに危険と隣り合わせ。火災や災害への出動の際、犠牲となった人もいる。

そんな消防団員を支える家族の慰労会にと、年間330万円予算化されている。1420人の団員、一人あたり、2000円ほどだ。

実は、わたしも、平成16年の決算のとき、この慰労金について内容を消防本部に確認したことはあったが、議会で取り上げることはしなかった。

仕分け人は、この慰労金が消防団員確保につながっているのか、数値的根拠を示せと言う。

消防団事務局は「消防団の活動は、家族の理解と犠牲の上に成り立っている」と強く存続を求めた。

団員は、「家族の犠牲の上に消防団の活動はある。団員の数を確保するため、慰労会が必要」と述べた。

しかし、構想「日本」の仕分け人チームの一人は、「家族の犠牲とはどういうことか」と質問。

これに、消防団員が「台風のとき、自分の家にいることはできない。あなたが台風のとき、家に残される立場だったらどうですか」と反問。

すると、仕分け人チームの一人が、「いまどき、家を守るのは女だという考えにはのれない。そんな質問には答えたくない」と怒気を込め、「消防団の危険性はどの程度なのか。危険度を数値で説明せよ」と求めた。

「危険、危険というなら、警察や自衛隊も危険。松阪の消防団だけがそんなに特殊なのか」と攻めた。

追い打ちをかけるように、警察官や自衛隊員と比べて、生命保険をかける際の掛金の違いで危険度は証明できるのか、という質問も繰り出した。

「犠牲者は(いるのか?)・・・」と言いかけ、さすがにそれだけは言うのをためらったように聞こえた。

警察も自衛隊も職業としての危険であるのに対し、消防団はボランティアとして危険と隣り合わせ。それを同列にまくし立てるのはどうか。

いざ、災害というとき、知事による派遣要請があるまで出動のできない自衛隊とは違い、つねに災害現場に一番近く、最前線にあるのが消防団。

かれらの危険度を「数値」に置き換えろという論理・・・。

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