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大学授業料免除はどこまで拡げられるか

先日の奨学金に関する投稿はヤフートピックスで紹介されたこともあり、かなりの反響があり、コメントも多数いただいた。前稿で書いた通り、私は奨学金制度自体に「狂っている」というほどの問題があるとは思わないが、近年の貸与者の増加(何度も書くが返還率は向上)に見られるように、大学授業料の高騰や家庭の給与が上がらないという現状から、高等教育の経済政策について何らかの検討が必要であることは否めない。そこで今回は、一般的にはあまり知られていない大学の授業料免除制度について考察したい。

日本には国公立大学と一部の私立大学で、家庭の経済状況により授業料の全額または半額が免除される制度がある。私も、親がほぼ無収入だったため東大の4年間は授業料の全額が免除された。こういった授業料減免の恩恵を受けている学生は、国公立と私立、学部から博士課程まで合わせた全体で約15万人、財政規模で約500億円だ。うち国立の学部生は6万人、200億円で対象者の13.6%、私立の学部生は3.2万人、約100億円で、対象者の1.5%になる。この予算と人数は近年増加しており(被災者を対象とした復興予算の影響もあるが)、2008年と比べるとほぼ倍増している。

こういった措置は評価に値するが、決して十分とは言えない。たとえば、東大は親の給与所得が400万円以下なら全額免除という措置を取っているが、他の国立大学でも同様の施策を実施してほしい。少なくとも国立大学に通えるくらいの努力をすれば、家庭の経済事情で進学をあきらめるようなことがないように保障すべきだ。

さらに、外国人留学生に給付している奨学金の規模から比べると日本人への支援が少ないという予算不均衡の問題もある。以前このブログでもその問題点を指摘したが、年間約300億円の外国人留学生の奨学金は貸与ではなく給付で、その大半が中国人に、残りが韓国人に支給されているのが現状だ。両国をひいきしているわけではないだろうが、中韓からの留学生が圧倒的多いため、結果的にそうなっているわけだ。

私は留学生奨学金に対しては出身国の上限を定め、インドやインドネシア、ブラジル、メキシコなどを戦略的にもっと増やすようにかねがね主張している。これを実施すれば、結果的に中国人奨学生が激減し、執行額も減少する。その分の予算を日本人学生に回せば、年間200億円程度は確保できる。実に現予算の40%だ。

なお、こういった措置を行ったとしても、返還の必要な奨学金(教育ローンと呼んでもどちらでもよいが)の貸与者140万人、1.2兆円の規模をカバーするには程遠い。これを全て貸与ではなく給付にするには、消費税でいえば0.6%上げなければならない。今の日本の財政状況から、それは現実的ではないので、日本の現在の奨学金制度は多数のニーズに応える現実的な素晴らしい制度と述べている。もちろん、上記に挙げたように、全体予算を見直したなかでの最適配分に努めるべきであることは再度強調しておく。

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