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非核めざし新方針 非人道性を国際世論に

政府が核不使用の共同声明に参加へ

日本政府が「核兵器のない世界」の実現に向け、新たな方針を示した。

岸田外相が11日、国連総会第1委員会への提出準備が進む、核兵器の非人道性を強調し核兵器の不使用を訴える内容の共同声明について、日本も参加する予定であると表明した。

核不使用の根拠を核兵器の非人道性に置く考えは世界中で理解を広げている。唯一の被爆国である日本が、そのスクラムの輪の中に入る意義は大きい。

これまで同様の共同声明は昨年5月以降、有志国によって国連などに3回も提案されてきた。しかし、日本は全てに参加を見送り、被爆者や反核NGO(非政府組織)から批判を受けていた。

不参加の理由として政府は、核兵器の脅威に対し、日本は米国の核抑止力に依存する安全保障政策を採用しているため、核抑止力の全面否定につながる声明や決議には賛成できないと説明してきた。

しかし今回、岸田外相は共同声明の準備に当たっているニュージーランド外相などに働きかけ、「適切な修正がなされ、共同声明全体の趣旨を精査した結果、わが国の立場からも支持しうる内容との判断に至った」と述べた。

共同声明の具体的な修正内容は示されなかったが、従来の不参加という硬直的対応から、参加に向けた努力を尽くした事実は日本が進める核廃絶をめざす取り組みにとって重要である。

日本は1994年から毎年、核軍縮決議を国連総会に提出し圧倒的多数で採択されている。その一方で、核兵器禁止条約の交渉開始を求める決議には一貫して棄権してきた。核軍縮を求めながら核禁止には棄権という姿勢は一般的には分かりづらい。

世界は今、核廃絶への国際世論づくりに本腰を上げている。今年3月には、ノルウェー外務省主催の「核兵器の人道上の影響に関する会議」に127カ国の政府代表と国際機関、市民団体が集った。また9月26日、国連初の「核軍縮に関する国連総会ハイレベル会合」が開催され、各国首脳級が核廃絶への取り組み促進を訴えた。

公明党は、核不使用を実現するには、核の開発・配備・保有のすべてを禁じる核兵器禁止条約が必要と考え、2020年までの実現をめざし、市民団体とも連携しながら運動を進めている。

日本が核不使用を求める国際世論の形成に貢献できるよう、政府が積極的に行動することを期待したい。

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