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国連総会「障害と開発ハイレベル会合」

ニューヨークではいま国連総会が開催されている。昨日9月23日には、各国の大臣やパン・ギムン事務総長はじめ国連機関の事務局長らが集い「障害と開発ハイレベル会合」が開催され、私も障害者支援を行う国際NGOの一員として出席する機会を得た。国連ではいま、2015年までに貧困削減などを達成しようと掲げてきたミレニアム開発目標(MDGs)に続く2015年以降の枠組みが議論されている。そういったなか、2015年までのMDGsには明記されていなかった障害者に関する内容を、新しい開発目標に盛り込んでいく方針が、各国首脳が集まるなか明確に確認された画期的な会合となった。

WHOと世界銀行の報告書(2011)によると、世界には心身に何らかの障害のある方が10億人存在すると言われている。実に世界の人口60億人の15%だ。そして、そのうち約80%が開発途上国で暮らしている。世界から貧困をなくそうとするとき、障害者を抜きに考えることはありえない。10億人といえばアフリカの人口と同じであり、表現はやや適切でないかもしれないが、残された「開発のフロンティア」とも言える。本質的には、障害があろうがなかろうが、全ての人々と同じように教育を受け、仕事をし、結婚して家庭を持ち、差別を受けない、尊厳ある生活が保障されるよう人権をベースに考えるべきであるが、それが開発目標に盛り込まれることに大きな意味があるように思う。

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会合には国連平和大使も務める盲目の歌手スティービー・ワンダーも駆けつけ、「全ての障害者にとって、よりアクセス可能な世界をつくろう」と熱く語りかけていた。技術の進展により、それがより可能な時代になったということも大きな追い風になっている。今回の会合の成果文書は、日本財団が国連と協力し、視覚障害者や聴覚障害者にもアクセス可能なフォーマットで初めて発行・配布された。(成果文書はコチラの国連サイトからダウンロードできる。)今後、国連のあらゆる正式文書においても、そのような情報保障が行われるよう継続して働きかけていきたい。

スティービー・ワンダーのスピーチや歌、そして世界中から集まった障害者団体の代表の皆さんを見ていると、障害者は能力がないのではなく、異なる能力を持っているのだということを改めて実感する。そして、人間は誰しも何かが欠けていて、何かが秀でているものだ。それを補い合い、支え合い、そして高め合うことで豊かな社会を形成し、大きなイノベーションを起こすことができるのが人間だ。

腕を切り落としてでも物乞いをする、そんな世界の現場に行けば、国連の机上の理想との乖離を感じることも少なくない。しかし、その理想と現実のギャップを、あらゆる手段を講じて埋めていくことで、少しでも明るい未来を子どもたちに残していけるのだと信じたい。

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