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韓国がTPP加入を目指す意味とは

韓国がTPP加入を真剣に検討し始めたようです。中国と韓国はTPPに加入の意向が今まではなく、アメリカからすればTPPにより中国を囲い込むというのが発想の根源にあったと思います。

日本がTPP加入に向けて動き出し、アメリカは今年中にその合意を目指します。日本は今年の合意は絶対にない、と豪語していたその理由は二国間調整がつかない部分が多く、特にアメリカとベトナムの対立が目立っていたとされていました。それがなぜか、急に収まってしまったことで日本側が慌てているそうです。一説にはベトナムとアメリカが裏交渉をしたのではないか、とされています。つまり、交渉の現場に立っている人たちでさえ驚くことが起こりえるのです。

交渉参加国である日本ですらびっくりするぐらいのスピードで話が進んでいる中で国内経済の落ち込みが目立つ韓国としてはいてもたってもいられないというのが本音なのでしょう。

朴槿恵大統領は就任以降、アメリカ、中国との外交デビューを成功させ、大統領の支持率は高い水準を保っているものの国内経済の落ち込みは国内の不満を高めています。経済成長率は長いこと四半期ベースで1%に満たない状態が続き、4-6月期でようやく1%越えした状況です。日本やアメリカのように先進成熟国であれば経済成長率が2%程度でもやむをえないのですが、新興国は4-5%、インド、中国ならば7-8%程度の高い水準を維持し続けないと先進国に追いつけないのです。つまり、2012年の韓国のGDPの水準である2%ではお話にならないのであります。

韓国の場合、安いものは中国との価格戦争で不利な立場です。高品質のものでは、サムスンは確かに大きく成長したものの横の広がりが少なく、また、素材産業は日本が引き続き優位な立場にあります。どう見ても韓国は一時期の勢いをなくしてしまっているように見えます。

その中でTPPというブロック経済の誕生はある意味、脅威であるはずです。以前このブログでブロック経済の話をしました。経済の教科書にはブロック経済はよくない、だから、地球儀ベースでの自由貿易を進めていく、ということが記載されていると思います。私はその教科書の概念を取り巻く環境が変わってきたと思っています。なぜならユーロ圏が出来たことで最大のブロック経済が誕生し、それを良しとしているからです。更にNAFTAでアメリカ、カナダ、メキシコという巨大な経済圏も誕生しています。そう考えれば残るはアジア、環太平洋地区で当然その動きが出ることは予想されたわけです。

では、なぜブロック経済かといえば宗教観を含む地政学的な共通点が多く、輸送距離も短く双方向経済にメリットを作りやすいことがあげられます。たとえば、工業ならばEUはドイツ、NAFTAはアメリカ、アジア圏ならば日本といったリーダー的存在があり、地域といえども十分な経済効果が期待できると考えられるからです。

また、ブロック化がブロック同士の貿易を妨げるわけではなく、二国間FTAも含め、世界は自由貿易化が進む中で特にブロック内での経済圏を作りながら「落ちこぼれ」が出ないようにするという意味合いもあるかと思います。ギリシャはある意味、悲劇のようで救われたともいえるのではないでしょうか?

そう考えると人口5000万人の韓国がTPPに入らずして世界経済の枠組みで生き残るのは相当厳しいといわざるを得ないのです。それにようやく気がついた、ということではないでしょうか?

これは逆説的にいえば日本はTPPに加入する、しないの話ではなくリーダーとして進めていくポジションにあると考えられるのではないでしょうか?

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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