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音に商標登録の価値あり!サウンドマーケティング時代の到来か!?

先日、経産省管轄の産業構造審議会・知的財産分科会の会合にて、企業が商品やテレビCMで使っているイメージ音なとを商標登録の対象にする案を臨時国会で提出したニュースが報じられました。これにより2014年後半にも商標法が改正され、イメージ音が商標登録できるようになるかもしれません。

もともと商標登録の対象は、ネーミング(文字)・ロゴ・図形・立体的なモノ、だけでした。しかしユーザーによってはビジュアル(視覚)よりもサウンド(聴覚)で会社や商品を想い出すこともあります。それだけイメージ音は影響力があるわけです。

そんなマーケティング効果があるイメージ音、企業にとっては大切な財産。真似されたら業績が下がるリスクもあります。モノが売れにくい時代、会社や商品のイメージをユーザーに伝えることが重要視されています。その点、意識させなくてもスッと耳に入ってくる音は、知らず知らずのうちに買いたい気持ちを高めているかもしれません。

・グローバル企業は先手を打っている

TVやラジオで流される久光製薬のコマーシャル、誰もが聞けば、あー、あれね!って想い出す「ヒサミツ♪」のメロディー。そのため久光製薬はアメリカなど10数カ国・地域ですでに商標登録して守っています。

久光製薬法務部長の堤信夫氏は、音の商標について以下のようにコメントしています。

「・・・商標には企業と消費者をつなぐ情報伝達(コミュニケーション)機能があるのです。従来、商標の三大機能は、商品あるいはサービスの出所の表示、品質の保証、広告の機能であるといわれてきました。メディアや社会の変化に伴い、マーケットもグローバル化し、今や商標は、三大機能の枠を超えた企業の信用や情報を、ひいては信用・品質の高い商品・サービスを日本国(Made in Japan)から世界に発信するための情報を、消費者に伝達する機能を備えてきているのです。視覚で捉えるだけではなく、五感で識別できればそれは標章であるという観点から、匂い、動きなどもブランドの要素として大事です。」(引用:ヒット商品を支え知的財産権Vol.54音商標によるブランドの保護「Hisamitsu」

・サウンドサイネージ™が熱い

サウンドサイネージ」とは、ヤマハの音響技術を使った新たな情報提供の概念。ヤマハが開発したフレキシブルスピーカー「TLF-SP(TLFスピーカー)」と、音声にデジタルデータを加えてデータ通信する「インフォサウンド」技術で構成されています。

リンク先を見る

(C)ヤマハ TFLスピーカー(左)とインフォサウンド(右)

簡単にいうと、「TLFスピーカー」は、まっすぐ音を届ける平面波が特徴。普通のスピーカーより音が遠くに届きやすくなっています。他のスピーカー音と混じり合わずハウリングしにくいため、駅の広告などに向いています。

また「インフォサウンド」とは、例えばユーザーのスマホがスピーカー音に反応するとクーポンを受信したり、ショッピングサイトにアクセスしたりする機能です。

文字や映像を映し出す「デジタルサイネージ」にかわり、今後は「サウンドサイネージ」が駅・デパート・展示会などで活躍するかもしれません。ヤマハは既にサウンドサイネージの試験運転を沢山しているからです。剛力彩芽さんが主演する「ヤクルトジョア」のCMをプロモーションしたところ、反響がすごかったようです。

駅の構内には多くの看板やポスターがあり、多くの利用客は急いで通り過ぎていきます。そこで、クリエイティブの面では、歌が流れてくるポスターを「なんだろう?」と見てくださった方が「一瞬で理解できる」わかりやすさを心掛けました。また音は、街の雑踏に負けないように許される最大音量で対応してもらいました。

ツイッターで検索すると、この交通広告に関して「JR新宿駅やばい。ジョアのうたが流れてる!」などの良い反響がいろいろありました。(人通りの多い)渋谷と新宿なのでなんらかの反響はあると読んでいましたが、ここまでとは驚きましたね。(引用:ヤマハサウンドサイネージ「音を印象的に残す広告づくり」

・耳に残るあのイメージ音を集めてみた

昔からあるイメージ音を今さら商標登録する必要があるの?という疑問もわきます。著作権で保護できなくもないからです。しかし商標登録できれば独占権がもらえるため、真似された場合の抑止力は著作権より強いと思います。将来的に起こりそうなリスクはなるべく早めに積んでおいたほうがいいでしょう。

そこで親しみあるメロディーを集めてみました。ひょっとしたら商標登録されるかもしれません。

・ファミリーマート 「あなたとコンビニファミリーマート♪

・クロネコヤマト 「クロネコヤマトのたっきゅうびん♪

・コスモ石油 「ココロも満タンに、コ・ス・モ・せ・き・ゆ♪

・アート引越しセンター 「アート~、ひっこし~、センターへ~♪

・ビックカメラ 「ビ~ク、ビックビックビックカメラ♪

・ドン・キホーテ 「ドンドンドン、ドンキ~、ドン・キホーテ~♪

・東進ハイスクール ※BGM

≪ピッタリナまとめ≫

音に対する価値感が高まってきている時代背景を感じます。音を商標登録ができるようになるのはTPPの影響もあるようです。これが日本にとってプラスになる政策になればと思います。またサウンドサイネージなど音に関する技術や実験もされているようです。本格的にサウンドマーケティングを活用すべきかもしれません。

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