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婚外子の人権を認めてシングルマザーを増やして少子化対策!?

こんな判決が出たらしい。
 結婚していない男女間に生まれた非嫡出子(婚外子)は相続の際、遺産の取り分が嫡出子の半分しかない--。民法の相続格差規定を巡り、最高裁大法廷が9月4日、違憲判断を示す見通しになった。だが、相続格差の他にも婚外子に対する差別的な扱いは残っている。当事者たちは「最高裁の判断が、差別をなくすきっかけになれば」と期待する。毎日新聞より引用)
なんとなく嫌悪感を抱く人もいるだろうし、そりゃそうかなあと思う人もいるだろう。だがいずれにしてもなんかすっきりしないなあという思いを多くの人が抱いたんじゃないかなあというのが僕の率直な感想だ。細かい法律論はわからないのだが、一般的な感覚で僕も少しこのことを考えてみた。

この話はいろんな話がごっちゃになっているんだと僕は思う。まずシンプルに「子供」と「相続」という観点から考えてみる必要がある。

よく子供は平等に扱われるべきだなんてことを言ってこの判決を絶賛する人がいる。それは本当に正しいのだろうか?と僕は思う。かわいい子供もいればかわいくない子供もいる。自分の老後の面倒を見てくれる子供により多く財産を渡したいのが人情でもあり当然だと多くの人が思うだろう。いや、財産だけじゃない。より才能がある子供により多くの投資をしようと思うのが親かもしれない。(もちろん、表面上はなるべく平等を装うだろうが)あるいは、自分の家業を継ぐ人間は財産を多くもらう権利を有するかもしれない。昔からの名家などで財産を守っていかないといけない場合には一人の子供がより多くの財産を相続すべきと考えるだろう。

要はそもそも子供を(結果としての)平等に扱わねばならないという理屈は成り立たないわけだ。それぞれの家族や家の事情で子供にいかに財産を相続させるかは変わってくる。不倫相手との間にできた非嫡出子でも親の面倒をよく見た場合にはその子供に多くの財産を与えるべきと考える人も多いのではないだろうか。

すなわち、財産をいかに分与するかということは本来は政府が口出しすべきことでない。それに遺言という制度はある。一定以上の財産を残すであろう人は遺言を書く可能性が高いからこのような法律に縛られることはあまりないだろう。(もちろん遺留分はあるが)

よってこの判例は大騒ぎするほどのものでもないものだと僕は思う。政府が非嫡出子も嫡出子も同じように相続させろと決めることに何の意味があるのだろうか?(逆に言うとそこに差を作ってきたことにも意味はない)

ただし常識的に考えれば非嫡出子よりも嫡出子の場合のほうが確率的には父親(もちろん母親でもよい)と多くの時間を過ごし貧しい時代も共にしている可能性が高いわけだから彼らのほうがより多く財産をもらう権利があるというのは当然だと僕は思う。おそらく個々の事情に配慮すべきなのであからさまに法律で差をつけるのはどうかと思うけれども・・・と考えながらも上記のような一般論から違和感を感じる人が多いのではないだろうか?

不倫なんてとか隠し子なんてと嫌悪感を抱く人は多いだろうが、そのような感情論を抜きにすればよりかわいい子供・より親の面倒を見た子供・より苦楽を共にした子供がより多く財産をもらうべきだと普通の人は考えるのではないだろう。そういう観点からすればこの判例に大した意味はない。こんな凡例で何か勝ち誇ったように叫んでいるマスコミや弁護士・政治家は相変わらずあほだなと僕は思う。

この問題はただこれだけのシンプルな議論だと僕は思う。だが、なぜかサヨクの毎日新聞さんは話がシンングルマザーの権利拡大、いやわがままを認めようという方向に脱線する。

話が非嫡出子の親の話やシングルマザー(ファザー)のこととなると少しまた分けて考えねばならないだろう。上記の記事には続きがある。
 2008年に交際相手の子を妊娠したが、一方的に婚約を破棄され、悩んだ末に出産した。元婚約者は別の女性と結婚し子供もいる。将来、礼仁君に相続権が発生する可能性があるが、西崎さんは「息子の取り分が半分と言われたらやはり嫌です」と話す。

 母子世帯向けの税金の軽減措置である「寡婦控除」にも納得できないという。離婚や死別によって1人で子供らを養う女性が対象で、婚姻歴のない西崎さんには適用されないからだ。税額は保育所の保育料の算定基準にもなるため、寡婦控除が適用された場合と比べ、保育料や税金などの負担増は年間約7万4000円になる。

 「額の問題じゃない。結婚せずに子を産んだことへのペナルティーとしか思えない。それほど悪いことをしたのでしょうか。多様な生き方を認めてほしい」と西崎さんは訴える。(上記記事よりの引用)
なぜか非嫡出子の相続の話がシングルマザーの権利の拡大の話と結びつく。この点に多くの人が違和感を感じるのではないだろうか?僕は正直、結婚という制度を国家が規定する必要はないと思っている。よって本来は結婚は私的な契約に基づいて行われるべきと考えている。しかし、それでも昨今、サヨク的なマスコミや政治家がシングルマザーの権利拡大を叫ぶ声には嫌悪感を抱く。

まず、母子世帯はなぜ公的に補助が受けられるのだろうか?僕の解釈は(おそらく一般的にも多くの人が納税者として納得する解釈だと思うが)結婚した場合には夫婦でそろって生きていくことが前提で人生設定が組まれる。だから妻が専業主婦になって仕事上のキャリアを捨てることも多い。が、実際には不慮の事故や病気によって夫が早くに亡くなってしまうこともある。その場合には妻が労働市場にブランクを経て復帰し一人で子供を養っていくには非常な困難が伴う。だから、国家が保険としてこのような制度で援助していくことにしているということだ。

もちろん、女性の社会進出が進んでいる現代社会においては僕は妻を病気や事故で亡くしたシングルファザーも同じように補助を受ける権利を与えられるべきだと思う。労働市場にずっと男性がいた場合でも妻を失ったことによって家事をやらないといけないことは大きな負担になる。そこの男女の差別があってはならないはずだ。

だが、たとえばなんとなくうまくいかないだとかお互いに別に好きな人がでできただとか、旦那が(妻が)思っていたのと全然違うからなどというくだらない理由で別れたシングルマザー(ファザー)はそのような補助を受けるべきだろうか。常識的に考えれば、この場合は自己責任であるからそのような補助は受ける権利はないとなるはずで、基本的には別れた相手が養育費を払うべきだ。払わないような人間でもそれは自己責任で納税者のお金で賄われるべきではないとなるだろう。もちろん、中には本当に嘘をつかれていて実はとんでもない人だったという場合もあるだろう。その場合にはそのような事情を考慮する余地はある。

(まあ現在の制度では死別でなくても年金以外の控除は受けられるようだ。僕はこの制度は改めるべきだと思っている。これは女性は専業主婦となるのが当たり前+離婚はよほどの理由がない限り行われないので離婚する場合には特に夫に重大な問題がある場合との前提に立っているからで現代の結婚事情には合わないはずだ。死別の場合を除き寡婦控除は減額すべきだ)

もちろん、上述の場合でも義務教育を受ける権利や一部の自治体が行っているような子供の医療費の減免などは当然受けられるべきであることは言うまでもない。

では、純粋に結婚をしていないシングルマザーの場合はどうだろうか?これは自己都合で離婚した場合に似ている。結婚をせずに勝手に子供を作って生みました。この場合に上述のような保険的な意味合いでの寡婦手当のようなものが受けられることが当然と考える人がどれほどいるだろうか?

なんでそれが子供を産んだことへのペナルティーとなるのか僕には全く理解ができない。

シングルマザーで子供を産めば所得の面でも生活の面でも不利になることは最初から目に見えている。それを覚悟の上で子供を産んだのだから、シングルマザーは差別されているだの非嫡出子は差別されているだの叫んでいるのはどうかしていると思うのは僕だけではないだろう。自分の自由な選択に対しては責任を取るべきだろう。
いや、これからは社会の在り方を変えていかないと。。。という人もいるだろう。大いによしと思う。人間には自由に生きる権利があるからだ。そして社会は人間の意思で変わっていくのが自然であるとも思う。だからこそ、特定の生き方(=シングルマザー)を奨励するような制度は作ってはならない。むしろ、やるべきことは結婚しているという理由で受けらえる各種の手当を減らしていくことのほうであるはずだし、貧困への対応であれば低所得者層に家族形態を問わず所得を基準として一律で補助を行うべきだ。

以前も紹介したが最近は少子化対策も含めてシングルマザーをなぜか礼賛してしまう政治家の先生も多い。
(参考記事→シングルマザー優遇の成れの果て? フランスの場合
        なんで若手政治家はシングルマザーが好きなのか?  )

だが、シングルマザーを奨励し彼らに施しを与えて生きさせることはまさに人間の自由と権利を踏みにじり隷属への道になると考えるのは僕だけだろうか。あるいは少子化対策という名目をもったバラマキであり、特定の生き方を奨励する計画社会への道だ。繰り返しになるが貧困の問題とシングルマザーの奨励は全く別問題。

結局政治家の票田づくりにしたいだけだ。不幸にして伴侶を病気や事故で失った人とその家族は保護されるべきかもしれない。が、自分の自由な選択で離婚したりシングルマザーの道を選んだ人になぜ保護が与えられないといけないのか。まったくもって理解に苦しむのは僕だけではないだろう。

僕はありきたりな道徳論を説いているのではない。不倫だって浮気だってはるか昔からあるわけで法律で禁止する必要もないと思うし一夫多妻制(一妻多夫制)だって別に自由で禁止すべきでないと思っている。シングルマザーで子供を産みたければ産めばいい。逆に結婚しているからといって何か国家・政府から優遇されるべきでもないと思っている。

だが、特定の生き方を奨励しそれに施しを与えるようなやり方は政府の肥大化を招き社会の在り方をゆがめ人間の自己責任の気持ちや道徳心を堕落させる。そして最も尊ぶべき自由を奪っていく。でも政治家の先生は社会へ干渉し権力をふるいなおかつ票がほしいからそれをやってしまう。そんな愚かな生き物である政治家の先生たちを我々は常識と良識をもって厳しくチェックすべきだと僕は思う。

【関連記事】
シングルマザー優遇の成れの果て? フランスの場合
なんで若手政治家はシングルマザーが好きなのか?

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