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福島いわき市から津波被災者の悲痛なメール

1年前に現地で取材した福島県いわき市の津波被災者の方から、悲痛なメールがきたので、より多くの方に知ってもらうためにメール文面を紹介したい。

メールの内容を理解していただくためにはじめに簡単にいわき市がどんな状況か背景を説明しておきます。
※私が直近で現地で取材をしたのは1年前のため、その後、ニュースなどで状況は追っていますが、微妙に感触が変わっているかもしれませんが、メール文面を見る限り、下記のような理解でよいかと思います。

福島いわき市は福島原発から30~50kmぐらいの場所だが、死の町と化した原発立地自治体にいた住民が、多額の賠償金や国の優遇策によって、いわき市に移住する人が多く、福島にもかかわらず、震災後にむしろ人口が流入し、空前の不動産バブルの状況。

しかしもともといわき市に住んでいた住民と、移住してきた原発立地自治体の住民の間には、根深い摩擦感情が生まれている。1つには、すべての人がそうではないのだが、地元住民の感情としては、今まで原発でぼろ儲けしたくせに、事故が起きたらさも被害者のような顔をして、手厚い賠償で移住してきてマナーも守らないとは何事だという思いが根深くあること。

もう1つは、福島=原発被災ばかりが取り上げられ、実は福島も宮城や岩手と同じように津波でたくさん被災した人が多いにもかかわらず、津波被災者より原発被災者の方が優遇されているという思いがあること。

もちろん原発立地自治体においても原発マネーの恩恵に預かることなく、被害だけ被った大変な原発被災者もいるが、原発立地自治体から来たというだけで、「なんであいつらが優遇されるのだ」という思いはかなりあるようだ。

しかもメールをくれた方は、津波被災者の中でももっとも悲惨な、半壊被害だったからだ。全壊被害なら手厚く補償されるが、半壊で今も家が残っているため、非常に中途半端な状況に追いやられている。そのため「なぜ私たち津波被災者がろくに支援が受けられていないのに、地元住民ではない原発被災者ばかり優遇するのか。市は間違っている」という思いは強い。

下記が津波被災者の方から昨晩届いたメールです。ちなみに「灯台」とは、いわき市で津波により壊滅的な打撃を受けた、豊間地区と薄磯地区のちょうど中間にある塩屋崎灯台のことで、灯台そばの海岸沿いに美空ひばりの歌碑とひばり像があり、津波被害から奇跡的に逃れた。

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(写真:いわき市薄磯地区・2011年5月15日撮影)

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(写真:ひばり像・2011年6月18日撮影)

・・・・・・・・
あれからどの位月日がたったでしょうか?
来週、今週末いわき市の市長選挙があります。

いつかの市議会新聞みたいなものに、震災で被災した世帯で、なんの支援も受けられないでいる世帯が、なんと600世帯あると。その世帯に対して市はどのやうな支援を考えてますかとの問いに、雇用促進住宅や市営住宅の斡旋をします。ただし家賃は徴収します。引っ越しの費用も、ご自分で払って下さい等々、いまさら、また家賃を払う住宅を斡旋されても。

何かの集まりで市長は、いわき市は70%震災復興してますと熱弁したとか。手付かずの被災地、何も決まらないままローンを払い続ける被災者。現地は置き去り、被災者は置き去り、数字と内容は別物で、言葉のマジックのような、誤魔化?まやかし?

今もなお瓦礫、家の土台だけが残った被災地を観光バスが通り、灯台の観光ルート。ボランティア?被災地見学者のヒールにミニスカート姿。

ワークショップで夢物語を、市民に語らせ、理想論ばかりがでるけど、市は何をしてくれる?灯台があるから、特に何もしませんと。灯台、美空ひばりの誘客があと何年持つでしょうか、いまそれに変わった何か、いくら意見をだしても、夢物語、市民任せ、住民がそんなに力があるのでしょうか?

復興の青焼きは、切実にねがう避難道路は、高台から一旦現在の豊間小学校脇にできる、新しい道路まで降りてくるしかない。いくら高台からの新しいルートでの道路を規模しても、予算が計画がと???
何のための、誰の為の復興計画、復興予算?

復興してるといった市長の数字は全く違う事柄の数字で、知らない人は、また、震災当初のように、何も知らないまま。

グーグルの地図のように、いわき市の中に、いわき市の仮設住宅がわんさかあるような表示。とこを見ても、いわき市◯◯仮設住宅と表示されるから、これまた知らない人はいわき市様の仮設住宅と思いこむ。そこになぜ、楢葉、大熊、双葉等々の被災者地区の仮設住宅と表示されないのか、◯◯とはいわき市地区の名前だけで、市民ですら勘違いする。現地にいって、やっと申し訳ない程度の表示。

結局なにも変わってない。そんな中、今年のお盆に、いわき市市民の仮設住宅にじゃんがら念仏踊りがあちこちから聞こえる。通例は縁側で遺影を見ながらの供養のじゃんがら念仏踊りだけど、いわき市市民の仮設住宅は吐き出し窓がない為、玄関に遺影や位牌を持っての供養となる。仮設でなんてと言う声もあるけど、仮設でも供養はできると、私は言いたいです。

あれだけ、これだけ国も、県もいわき市に押し付けておいて、市内の道路を見て下さい。雑草は道路まではみ出て、木々は伸び放題で歩道の人をスッポリ隠す位。これで学生に何かあったら、市民に何かあったら、どうするのでしょうか。

ここ数日のニュースにもあった中学生の事件、道路脇の空き地、以前あった殴打事件、交通量は多いのに、見えないからこそ起きた事件。学校前のバス停でさえそんな有様で、部活終わりにとか。

逆に車を運転していても、交差点近くの歩道すら確認できない。もし右折、左折で自転車がと、雑草がキチンと管理されてれば防げる事故。人出が予算というけれど、被災者の救済も、市民の安全もお座なりになってる事ばかりです。この選挙で何が変わり、何が進展するでしょうか?この選挙に向けての各候補の津波被災者を忘れててるような内容の、いわき再生とはなんぞやと。

県もそうですが、いわきだって、津波の被災地なのにと、メディアの何処をみても、なかった事にされたまま、仮の街?地域再生?医療再再生の拠点?

やっと取り上げられても、被災地は映らない。土地バブルは相変わらず。大学ですら、学生のアパート不足や風評被害で、閉鎖に追いやられる学部ありの、サテライト高校、仮設小中学高校、大学の構内道路でありながら、驚きほどのマナー違反な運転の送迎の保護者。

いくら声を、あげても蓋をされる、意地悪な市民とされる、疑問符がたくさんあります。
・・・・・

このメールを見て思う。復興予算は必要なところに使われているのだろうかと。もちろんご存知の通り、使われていない。被災地ではお金がないと苦しんでいるのに、復興予算と称して遠く離れた西日本や四国や九州や沖縄で、まったく復興とは関係のない予算につかわれまくり、原発メーカーのキックバックの意味合いなのか、効果のない除染に兆円単位の金が注がれる現状。

甚大な自然災害が起きたこそ国民を助けるために、税金というものがあるのではないのか。そのために今年から所得税に復興増税したのではないか。

そして皮肉なことに腫物でもさわるかのように、何かの口止め料なのか、中には原発マネーで荒稼ぎしたものもいるはずだが、原発被災者だけが過度に優遇され、津波被災者は置き去りにされるという現実。

日本は金がないんじゃない。金の使い方が間違っているだけだ。金の使い方を正さない限り、どんな政策をしたって、どれだけ増税したって、この国はよくならない。今も竜巻や豪雨など思わぬ自然災害で甚大な被害を被っている人がいる。そういう人を助けるための税金であってほしいし、そのために増税するなら増税しれくれてもいいと思うが、今のようなイカサマな税金の使い方の状況で増税なんて許されるわけがない。困っている人にお金を回してほしい。ただそれだけのこと。

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