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放置できない人口減の進む日本

総務省が発表した3月末の人口動態調査では日本人の人口総数が1億2600万人強で4年連続減ですが、特筆すべき点は生産人口と称する15-64歳の人口が8000万人を割り、65歳以上の老人が3000万人を超えたことでしょう。

毎年悪化する数字を見ても多くの方はまたか、ぐらいで読み飛ばしているのかもしれませんが、このトレンドを見るたびに私は50年後の日本が想像できなくなり、困惑すらしてしまうのです。

以前、このブログで人口減の進む日本に対策を、と書いたところ、人口減を気にする理由はない、というコメントにショックを受けました。一人当たりの取り分が増えるぐらいの発想なのでしょうか?またその対策として外国人を入れることには強く反対、という意見も数多くありました。

日本の長い歴史、数百年、或いは1000年以上の歴史の中で人口は着実に増えてきました。なぜ、昔は人口が増えたかといえば理由はいろいろありますが、私が掲げる最大の理由は動乱と戦争であります。日本もお侍の時代から切った張ったを繰り返し、開国後は戦争に次ぐ戦争でした。結果として人間の本能として子供をたくさん作るようになったのだろうと思います。ところが、第二次世界大戦が終了した時点で平和国家となりいわゆる団塊の世代を含むベビーブーマー第一期が始まります。第二期はブーマーの子供ということですのでわかりやすい表現をすればローラーコースターを想像してもらえればよいかと思います。ローラーコースターは一番初めに高いところまで引っ張り上げ、後は惰性で上がり下がりをしますが、最初より高いところには絶対に登れないのです。

人口も同じで戦争がなく、経済が発展していくならば「量より質」という発想が出ますので、第一次ベビーブームの時から下り坂となることは自明の理だったともいえるのです。

ではローラーコースターは最後、どうなるかといえば止まるのです。つまり、このままならば日本も止まることになるのです。

ところでカナダはなぜ毎年20万人以上の移民を受け入れているのでしょうか。それは国家を維持するため以外の何者でもありません。そして多くの外国人がカナダに移住をしたいと考えています。それはなぜでしょうか?カナダが魅力的であり、可能性を秘めているからです。

今、日本が移民に大きく門戸を開いたとしましょう。日本にどれだけの人が移住してくるでしょうか?私はかなり少ないと思っています。事実、日本も既に移民権取得のハードルを相当下げ、世界でも有数の移民権が取得しやすい国なのに全然移民してこないため、政府はあせっているのです。何しろ1年でわずか数百人規模なのですから。カナダの毎年20万人とは雲泥の差であるのです。

つまり、日本は移民を受け入れます、と公言しても外国人に住みやすい国ではないゆえ思惑通りにいかない可能性があるということを指摘しておきます。かつて移民受け入れ議論は多くありましたが、その前提は門戸を開ければ移民がわんさと来る、と思っていたからでしょう。そんなことはなさそうだ、という前提に立ってもう一度検証すべきだと思います。

ちなみに日本人が外国人の受け入れに大きな抵抗を示す理由にそのトラブルを掲げると思います。私は統計を丹念に調べたわけではないのですが、トラブルを起こす外国人は在留資格所有者ではないかと思います。つまり、移民と混同しているような気がします。そこは政府なりメディアが明白に区別すべきだと思います。日本人は外国人のビザのことはほとんど知らないのですから。

人口減が日本経済のパイを小さくしていくことは多くの専門家が指摘していることです。そして今を生きる人はそれでも人口減が緩やかであるため、この問題に真剣に取り組むことはないでしょう。ですが、皆さんのお子さんやお孫さんの時代には明らかにそんな悠長なことをいっていられらなくなる時代が来ます。我々は次の世代のことも考えてこの問題に取り組む必要もあるのではないでしょうか?

今日はこのぐらいにしておきましょう。

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