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消費者により早く接触せよ!/欲しいものが見つかる製品レビュー検索サイト「Wize」

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今回は前回ご紹介したベビー用品のレビューサイト「weeSpring」につづき、ECサイトを比較するために役立つレビューサイトをご紹介したいと思う。2006年にカリフォルニアで生まれた「Wize」は、電化製品、家庭用品、テレビゲーム、健康関連商品などを比較・検索できるサイトだ。

国内の類似のサービスとしては価格.comが浮かぶが、こちらはサイト側が設けたジャンル別にランキングが示されるのに対し、Wizeでは「省エネできる冷蔵庫」、「非光沢のディスプレイ」など、ユーザーが入力した検索キーワードに応じたランキングを見ることができる。よりユーザーが求めている条件に沿った商品を提案してくれるサイトなのだ。

同サイトは2006年の立ち上げ以降、600万以上のプロダクトレビューを集めており、現在の資本調達金の総計は約5百万ドル(約5億円)。2013年5月にpre-beta版を開始し、9月からは公式版を発表する予定となっている。

調べたい商品を検索する

それでは、早速Wizeの使い方を見てみよう。たとえばプリンターを新調しようと考えたとする。欲しい商品はカラー印刷ができるもので、コピーやスキャン機能も欲しい。そこで検索バーに「カラー オールインワンプリンター」と入力する。

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すると、最も検索ワードに相応しい商品として「BEST CHOICE」が大きく提示され、その下には適合度順に商品が並んでいく。

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それぞれの検索結果には、商品説明、AmazonやeBayなどでの商品価格とともに、価格変動、キーワードとのマッチ度の高さ、人気度、ユーザー評価、そしてそれらの条件を総合したトータルスコアが表示される。

また、さまざまなデータを詰め込んだ真ん中のダッシュボード部分は、クリックすることでより詳細な情報を調べたり、検索結果の満足度をフィードバックすることが可能だ。

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たとえばダッシュボード上部の「Match」をクリックすると「あなたが探してる商品ですか?」のメッセージともに、「はい」か「いいえ」の選択肢が表示される。検索ワードの組み合わせによっては求めている商品が見つからないこともあるが、ユーザーからの評価を反映させることによって、検索結果のマッチ度を高めている。

ダッシュボード下部の「User Rating」からは、ユーザー評価の分布を見る事が出来る。またRead Reviewsをクリックすることで、細かなレビューを読むことも可能だ。

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また、ダッシュボード左部の「Price」をクリックすることでこれまでの価格変動を、右部の「Popularity」をクリックすることでここ30日間の人気度を知ることができる。

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Wizeの特長は、より消費者ニーズに合致した検索ができる点だろう。レビューや評価を広範なウェブから集め、製品がどのように評価されているかを自動的に分析するシステムが備わっているのだ。

革新的な商品おすすめ機能を開発する

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このようなシステムを作ったのはTom Patterson(以下パターソン)氏。2006年にWizeを創業した彼は、開発したリサーチエンジンを使ってレビューを分析し、簡単に使える個人のニーズに合った商品レコメンド機能を実装した。

そんな画期的なWizeのリサーチエンジンに目を付けたのが、大手商品比較サイトのNexTagだ。

NexTagはアメリカをはじめ、世界9カ国でそのサービスを展開していた。毎月3万人のユーザーがサイトを利用し、タイム紙の「2008年のベストウェブサイト50」などさまざまなメディアに取り上げられる人気を誇っている。

同サイトは、Wizeのリサーチエンジンを取り入れることで、より影響力のあるサイトを作れるのではないかと考えた。Wizeのシステムにより、商品カテゴリから消費者自身が納得できる具体的商品を特定できる。そして、Nextagの機能を使ってその商品の最安値を調べることができる。

両者の思惑は一致し、2010年にNexTagがWizeを買収。現在はWize CommerceがWize、Nextag等の運営母体となり世界規模に成功するECサイトとなった。

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パターソン氏はWizeとNexTagがタッグを組んだことについて、こう述べている。

「創業以来、Wizeの目的は消費者のためにより革新的なレコメンドサービスを作ることだった。だから、お客さんの目線で運営しているNexTagのオンラインショッピングへのアプローチは自然にフィットしたんだ」

「NexTagが世界的な活躍をすることで、Wizeも画期的な知的財産を増やせる。それに、最先端の商品推奨サービスの提供は、消費者を喜ばせることにもつながるはずだよ」

世界的な情報・調査企業であるNielsenによると、個人的な知り合いやWeb上の消費者のレビューはもっとも影響力のある広告だとのこと。

信頼できるオンラインプロダクトレビューは多岐に渡る商品の購入に大きな影響を及ぼす。WizeとNexTagがタッグを組んで生まれた相互補完関係によって消費者のECサイト体験の質、時間、利便性を向上できたと言っても過言ではない。

変わるeコマースへのニーズ。未来はどこに?

従来のeコマースは「欲しいものが決まっている人に対して、お得な取引を提案する」ものだった。これの最たるものが価格比較サービスだったと思う。しかしWizeのような新興のサービスは「欲しいものが決まっていない人に対して、新しい発見を提案する」ことを狙っている。消費者により早く接触できることができるのは、いわずもがな後者だ。

今後はWizeのように、より消費者との接触が早いサービスが「消費者を動かす力」を持ちはじめ、モールのような従来型eコマースの影響力が相対的に下がってくると思われる。

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