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中高年転職者が現場で嫌がられる理由

時期がら、夏休みをとる社員が多く、普段行かない店舗に応援で入る日が増えている。

新しく店員たちと顔合わせし、ローカルルールを学びながら、動いていく。
ちょっとした転職気分を味わえるが、大体慣れてくると、「ウッソ、ふつうそれはないっしょ。」という事態に出くわす。

どこにでも、長年勤めているボスがいるので、その人の裁量で決められているルールが一般的なルールにそぐわないケースがあるからだが、

ふつう違うでしょ、的な提案はあまりしない。

というのも、それで長年回っている、常連客も慣れている状態で、あえてシステムを変えるメリットはないからだ。

僕のような年齢(44)では、ある程度、一般的なやり方に通じているので、ローカルと標準を比較することができる。

ただ、各店舗の現場とすれば、そういった「比較できるくらいのキャリアのある人」は、現場の生態系を破壊する可能性のあるウザい人物と認定されるだろう。

まして、中高年でキャリアを見込まれて転職するような人が、現場で「比較して改革する。」方法をとった場合、相当な軋轢があるものと思われる。

その点、経験のない若い人は現場の生態系の中でやり方を覚えていく(=比較対照を持たない)ので、その現場としては使いやすい。
(それに手足として動いてもらうには、若い方が有利だ。)

中高年の転職者が経営者に嫌がられる理由は、「比較対照する」という彼の存在意義そのものが、現場の生態系を破壊するというリスクを内包してしまうことにある。

「ウッソ、それ普通じゃないし。」的な提案は、少なくとも短期的には現場にとってはリスクでしかない。

先日、電車から降りるときに扉口付近でスマホを見ていたオバちゃんに出ようとしたオバちゃんがぶつかって、靴が脱げたまま、慌ててプラットフォームに駆け下りていた。
そのとき彼女は「邪魔なんだよ、ババア!」と捨て台詞を吐いた。

中高年転職者の「業務改善案」はこれに似ている。

間違ってはいないが、無意味。

蛇足
例えば、オリンパスの「飛ばし」事件も社長が英国人だったから、「業務改善」は「無意味」ではなかったが、日本人なら生態系は維持されていただろう。
で、その「業務改善」は結局オリンパスにとって良かったのかどうか、はわからない。

某R社の血糖測定装置の不良品告発という「飛ばし」よりも(生命にかかわる)全然シビアな事案が潰されたケースを僕は知っているが、これは告発者が末端の日本人だったことが大きい。

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