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かくも深き政治への絶望

 トラックバックいただいた「老人党リアルグループ護憲+ブログ」の「静かなるファッシズム」は、今の政治状況を的確にとらえていると思われる。ネット上でもさんざん言われているし、作日の国会めぐりをしながらの会話でも、「有権者の2割の得票で自民党を国会の絶対多数にしてしまった口惜しさ」が話題になった。

 自民党に熱狂的な支持が集まったわけではなかった。約半数の有権者は、選挙というものへの期待をなくして、投票所へ足を運ぶことさえしなかった。期待した政権交代が裏切られて終った(ように見えた)ことことへの徒労感が、それほどまでに深かったのだ。国民の政治への無関心は、ファシズムの温床になる。声が大きくて、はっきり決めてくれる指導者が欲しくなる。

 安倍晋三がその役にはまったというのではない。絶対支持率の低さが、そうでないことを示している。判断停止の虚脱の中で、「ほかに何もなくなったからポカリと浮かんできた」というのが実相に近いだろう。だがファシズムへの温床は作られた。だから筆者も「静かなるファッシズム」と書いている。これを本物のファシズムに膨張させないためには、何ができるだろう。

 天木直人氏は、「間違った政策は、野党がそれを阻止できなくても、現実がそれを不可能にする」として、沖縄での米軍ヘリ墜落による日米協議にふれ、「現実が安倍政権の悪政に鉄槌を下すことになる」と書いている。福島第一原発の汚染水対策の破綻も、世界につながる海洋汚染として、間もなく同じような経過で原子力政策に影を落としてくるだろう。

 野党が不在であっても、動かせない事実があって、それを知った国民の運動が無視できない大きさになれば、政権へのチェック機能を果たすことができる。大多数の無関心だった国民を、少しずつでも振り向かせることができる。そして少数がやがて多数となって、国民のための政治を取り戻す「政変」を起こす可能性が生まれてくる。

 「米、官、政、財、マスコミ」が連携する強固な既得権構造からの自由獲得には、どうしても政治の力が必要になる。日本の政界に、その理がわかっている政治家がいなくなったわけではない。ただ、今のところコアになる目立った政治家が見当らなくなっているのは事実だと思う。

 政治家として何かを成し遂げるためには、どこかで断定的なジャンプをする必要がある。そのタイミングが世の求めに合っていれば、歴史に残る仕事ができるだろう。私は政治家ではないが、断定的な予言をしておこう。私の頭の中には「蓮舫」と「長妻昭」という2人の名がある。今から6年後の夏に、蓮舫が総理となり、長妻昭が副総理として補佐しているといいと思う。

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