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「解党的改革」しかない。

夏祭りなどで地元を回っていると、民主党の今後についてよく聞かれます。「玉木さんはいいけど、民主党はもう信頼できない。」一番心に突き刺さる言葉です。

これからも政治家個人として、国民、県民のためにできることは全力でやっていきたいと思いますが、属する組織に信頼がなければ、活動も思うように広がりません。

実際、昨年末の衆院選は、まるで民主党という「おもり」をつけて全力で走るような選挙でした。

一方、参議院選挙後は、巨大な与党にしっかりと対抗できる政治勢力を作って欲しいとの声もよく聞くようになりました。だからこそ、堂々と応援してもらえる組織となるよう、民主党の「解党的改革」に取り組まなければならないと思っています。

特に、次の3つの改革が重要だと考えます。

第1に、政策の再整理と明確化です。特に、曖昧だと指摘されつづけた安全保障、とりわけ集団的自衛権についての党の統一見解をまとめることです。憲法改正についての考えもより明確化すべきです。中国をはじめとした対外的脅威が現実化している中で、外交・安全保障については現実的な路線に舵を切るべきです。

また、民主党の政策の柱であった全額税方式の最低保障年金制度についても、これまでの主張を維持するのであれば、その具体的な財源を明示すべきです。財源の裏付けのない福祉重視主義は絵に描いた餅に過ぎません。

第2に、広報体制の見直しと意思決定ルールの再整理です。民主党に寄せられる批判の多くが、「バラバラだ。」ということです。そしてバラバラな印象を与えている要因の一つが対外広報の稚拙さです。情報公開を重視することと、なんでもかんでも報道陣に公開することとは別の話です。

例えば、参院選後の両議院総会は報道陣にフルオープンで行われましたが、敗戦後の総会である以上、意見が分かれることが予想されます。その場を公開することで、「選挙が終わってもバラバラな民主党」というイメージを広める結果になってしまいました。戦略的な広報マネジメントができておらず、見直しが急務です。

また、政策や意思決定の手法についても改善が必要です。重要な組織決定を行う際のルールを精緻化し再整理しなければなりません。与党時代、消費税やTPPなどについての方針を決める際、決定ルールそのものについて党内対立が激化したことは猛省すべき点です。また、意見の割れる案件を処理する「お作法」やタイミングについては、自民党に学ぶ点は多々あります。とにかく、落ち着いて物事を進めていく文化を育まなくてはなりません。

第3のポイントは人事の一新です。民主党には尊敬する先輩が多数います。しかし、政権交代の期待が大きかったがゆえに国民の失望も大きく、その結果、国民は民主党を「忌避」するようになっています。そして、これまで民主党の「顔」だった方々を見るたびに、その忌避度が上昇する残念な状況に陥っています。極めて感覚的なものですが無視できないポイントです。

そこで、党再生に向けた改革は、これまであまり名前を知られていない人材を全面に出して進めるべきと考えます。もちろん経験のある先輩にはバックアップしてもらい一致結束して取り組まなくてはなりませんが、民主党に染みついた悪いイメージを「漂白する」には、大胆な人事の一新しかないと思います。

最後に、民主党の最大の資産は、100人近くいる落選中の優秀な元一期生たちだと思っています。新しい日本を作ろうと政治の世界に飛び込んできた志の高い仲間ですが、彼らの多くは今、このまま活動を続けていいのか深く悩んでいます。彼らが心を奮い立たせ再び戦列に復帰するためには、党改革の枠組みとスケジュールを具体的に示す必要があります。

「民主党は変わることができるのか?」

浪人中の仲間たちも厳しく見定めています。身内である彼らを納得させることができなければ国民を納得させることは到底できません。生半可な改革では民主党の未来はありません。しがらみを断ち切った「解党的改革」しか道は残されていないのです。

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