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ゴールデンコンビは健在だけど

兵庫知事選:井戸敏三氏が4選(毎日新聞)

 任期満了に伴う兵庫県知事選は21日投開票され、現職の井戸敏三氏(67)=公明、社民推薦=が、新人の田中耕太郎氏(64)=共産推薦=を破り、4選を決めた。

 自民、民主両党は、党本部が4選以上は推薦しないため、それぞれ県連が井戸氏を推薦。参院選で対決する与野党4党が事実上相乗りした。日本維新の会が独自候補擁立を断念したこともあり、2009年の前回と同じ顔ぶれでの一騎打ちになった。
 さて、先の日曜日には兵庫県知事選が行われ、「東京一極集中を打破するための旗を揚げなければならない。関東で震災が起きれば東京は相当なダメージを受ける。これはチャンスですね。チャンスを生かす、そのための準備をしておかないといけない。」との発言で有名な井戸氏が4期連続の当選を果たしました。他の自治体でも同じように兵庫でも自民党と民主党のゴールデンコンビは健在で、この両党に公明党と社民党も相乗りで井戸氏を推薦するなど、まぁ日本の地方自治を巡る勢力図を象徴する選挙であったと言えるでしょうか。

ネット選挙で投票の質上がり、「ロングテール」ニーズも拾える
民主党・鈴木寛参院議員(党広報委員長)に聞く(J-CAST)

   2013年7月に予定されている参院選から、インターネットを使った選挙活動が解禁される。政党や候補者は期間中にウェブサイトやツイッターを更新することが可能になり、有権者はタイムリーに多くの判断材料を手にできそうだ。

   では、選挙戦の様子や政党の情報発信のあり方はどのように変わるのか。特に12年12月の衆院選で惨敗した民主党は、ネット選挙でどう反転攻勢に出ることができるのか。IT関連政策に詳しい鈴木寛参院議員(元文部科学副大臣・党広報委員長)に聞いた。     (以下略)

 なお世間一般では同日に行われた参議院議員選挙の方が注目度が高いようです。ネット選挙解禁云々と喧しくも語られた選挙でしたが、そのネット選挙解禁の先導者の一人であったのが民主党の鈴木寛氏です。上記引用は選挙前の6月に行われたもので、「選挙前」のネット解禁への期待感みたいなものが窺われなくもありません。そしてこの鈴木寛氏は――見事に落選しました。ネット選挙を考える上で、実に感慨深い一幕です。上記リンク先を読み進めるにつれ「こんな人が当選しなくて良かった」と思えてこないでもないのですけれど、しかるに代わって当選した人が鈴木寛氏よりマシかと言えば、多少はマシな人もいれば、より悪質な人もいるように思えるのが何とも。

 例えばどうでしょうかね、北朝鮮政府が粗大ゴミを打ち上げたりとか色々ありまして、その辺にかこつけて民主党政権は高校無償化の適用対象から朝鮮学校を除外するなどしてきたわけです。めでたく政権が変わっても自民党が前政権の方向性をそのまま引き継いでいることが実に腹立たしくもありますが、まぁ高校世代向けの数多の学校の中で朝鮮学校だけが差別的な取り扱いを受けている、不当なことであると言えます。ここで非難されるべきは不当な取り扱いをしてきた日本政府であるように私には思われるのですけれど、「そもそも悪いのは北朝鮮だ」みたいな責任のすり替えもあって、それが一定の理解を得ているのですから嫌な話です。

 ……で、「ピカの毒がうつる」云々と広島/長崎の被曝者に対する差別という恥ずべき歴史が我が国にはあるわけです。そこでは当然ながら、無理解や偏見に基づいて被曝者を差別する人の振る舞いが是とされるべきではないだろうと私は考えます。これならば概ね理解されるところでしょうか。しかるに、「そもそも原発を投下したアメリカが悪い、責められるべきはアメリカ」と言い出して、被曝者を差別する人を擁護する、差別者への批判を牽制するような輩がいるとしたら(一部の活動家にはそういう人もいるかな?)、まぁ白眼視されることの方が多いのではと思います。

 ところが福島絡みの諸々、福島の居住者なり生産物なり、あるいは福島から(関東や西日本の人が思うよりもずっと)距離の離れた宮城や岩手の震災ガレキなりを、科学的根拠とは矛盾した妄想まみれの世界観に添って危険視したがる人がいるわけです。そして虚妄の言説を振りまいては「フクシマ」に纏わる諸々を排除と忌避の対象に仕向けてきたデマゴーグの代表格の当選を東京選挙区で許してしまいました。まぁ、在日外国人に対する偏見に基づいた脅迫的言動には眉を顰める一方で、福島に対する偏見に基づいた誹謗中傷には容認の立場を取る、あろうことか賛同する人すら多かったと言うことでしょうか。

 そして、人と物の双方で福島が差別やデマの標的とされる中で、「第一に責任があるのは行政と東電であり、第二に責任があるのは原発推進に加担した人々」云々と、偏見を撒き散らす人々や風評被害を広めようとする人々を免責しようとする輩がいる、「フクシマ」を排除の対象にしようとする人々への批判を牽制することに余念がない連中もまたいるわけです。それは違うのではないか――北朝鮮政府にもアメリカ政府にも責任があるように東京電力や原子力行政にも責任はありますが、だからといって差別行為そのものが正当化されるものではない、事実に基づかない悪意ある言動で他者(この場合は福島)を貶めるような振る舞いが許されることはない――と、私は考えます。

 まぁ今後は過去の歴史を妄想で上書きしようとする人々もさることながら、福島や原発の現状あるいは放射線の影響を自らの妄想で上書きしようとする人々、歴史ならぬ科学修正主義者とでも呼ぶべき人々の存在にも、もうちょっと頭を悩ませなければならないのかも知れません。片方の修正主義にはセンシティヴな割にもう片方の修正主義には鈍感、というよりむしろ好意的な「お里が知れる」感じの人も多いですし、元より政治家にはニセ科学系の団体とよろしく付き合っている人も左右あるいは与野党問わずに少なくないですから。経済は多少なりとも正常化に向かいつつありますが、その他諸々はどうなることでしょう。

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