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一つ人よりゲーム好き

ゲームにハマったら麻薬使用やめられた=上海男性が証言(新華経済)

オンラインゲームに夢中になっていたら、麻薬使用をやめられた――。中国上海市に、こう証言する男性が現れた。19日付で東方網が伝えた。

中国紙・新聞晨報の報道によると、上海市公安局静安分局の警察官が16日、犯罪取り締まり中にある30代男性に麻薬使用の前科があることを把握し、病院で尿検査を行うと、男性は最近、麻薬を使用していないことが分かった。話をきくと男性は「2010年に麻薬で捕まり、6カ月間、強制治療を受けた。出所した後にオンラインゲームにハマり、ゲームのための設備を買おうとお金を貯めていたら、2年間、麻薬を使用することはなかった」と証言したという。

上海市麻薬使用撲滅ボランティア協会の厲済民秘書長は「男性の麻薬中毒の程度はさほどではなかったのだろう。興味がゲームに移ったことで麻薬使用をやめられた可能性がある」と指摘した。ただ同氏は、「個別のケースであり、オンラインゲームが麻薬を断ち切るのに有効とは一概には言えない」と付け加えた。

 「個別のケースであり~一概には言えない」とのことですが、「他にもっと良いものを与える」というのは普遍的に有効な手段なのではないでしょうか。出所者の再犯率は世間で信じられているほど高いものではありませんが、しかるに薬物中毒に限っては再犯率が高い、なかなか薬を止められない人が多いわけであり、「刑務所に閉じ込めておく」という手法が有効に機能しているとは言いがたいところです。もちろん薬物依存治療のためのプログラムは常に研究されているものと思われますが、「より魅力的なものを差し出す」ことはもっと重視されて良いのかも知れません。

 上記のケースでは、麻薬を吸うよりもオンラインゲームをやっていた方がハッピーになれたから、自然と麻薬とは別のものにはまり込んでいったわけです。まぁ、他にもっと興味を持てるものが出てきたことによって、それまで執着していたものをあっさり捨ててしまった経験がある人は麻薬中毒患者ならずとも普通にいると思います。私にしても、何百時間もやりこんできたゲームを、別の新しいゲームが発売されたらさっぱり手を付けなくなったりすることが普通にありますし。

 まぁなんでしょうか、麻薬に限らずギャンブルとか非行の類とか、世間では決してよく言われない「悪癖」を、他の趣味志向によって追いやることは概ね肯定的に捉えられるのではないでしょうか。勉学に目覚めたとか、スポーツに打ち込んで更生したとか、あるいは家族を養うようになって真面目になった等々、そういうケースは美談として一般に受け入れられているように思います。では、ゲームにはまるようになって――という場合はどうなのでしょう。

 ゲームにはまって麻薬を止めたのではなく、もっと他の「何か」であれば評価は異なっていたかも知れないという気もするわけです。ゲームへの熱意ではなく、家族への思いとか、趣味志向でも世間の評価が低くないもの(スポーツや音楽など)が麻薬から足を洗う要因となっていれば、こう興味本位にメディアへ取り上げられることはないにせよ、「麻薬使用撲滅ボランティア協会」の反応はもう少し暖かいものになったのではないかとも。

 昨今では課金制のゲームにはまって高額の請求が――みたいなニュースも目にしますが、でも同額以上の金銭をブランド品に費やしてきたお母さんも多いはずです。ましてや車やオーディオを趣味とする人間が費やす金銭に比べれば、全国紙で報じられたクラスの高額請求例でさえ微々たるものでしかありません。水商売のお兄さんお姉さんや賭け事にはまって会社の金を横領するなんて事例も定期的に出てくるわけですけれど、そこで伝えられる金額に比べればゲームにはまり込んだ場合のそれなんて塵みたいなものです。費やされる額を考慮すれば、ゲームにはまることが今のようにネガティヴに受け止められるのは不当にも思うところ、まぁ餅は規制されなくても蒟蒻ゼリーは規制される、そういうものですからね。

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