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参院選で全国48,777カ所の投票所のうち、過去最高の16,958カ所で終了時刻が繰り上げ 〜各自治体の選管にIWJが電話取材 繰り上げ理由に不可解な点も

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 7月21日に投開票が行われる今回の参院選、全国48,777カ所の投票所のうち、なんと16,958カ所(34.8%)で、終了時刻の繰り上げや開始時刻の繰り下げが行われることがわかった。これは、1998年に投票終了時間が午後6時から午後8時に延びて以降、過去最高である。

 投票終了時刻は午後8時だが、全国の実に3割以上の投票所で、午後6時〜7時に投票所が閉まる。IWJが各自治体の選管に問い合わせたところ、「投票時間の繰り上げについては、投票所の入場券やwebページに記載している」とのことなので、一度、自分の地区の投票所の入場券を確認してみて欲しい。

 総務省のHP(※)をみてみると、終了時刻の繰り上げや開始時刻の繰り下げが目立つのは、北海道が2,746カ所中1,112カ所、岩手県が1,121カ所中938カ所、宮城県が965カ所中489カ所、福島県が1,314カ所中1,314カ所、茨城県が1,450カ所中1,072カ所、群馬県が943カ所中934カ所、新潟県が1,496カ所中624カ所、三重県が878カ所中532カ所、和歌山県が845カ所中595カ所、島根県が671カ所中579カ所、岡山県が790カ所中539カ所、広島県が1,267カ所中468カ所、山口県が865カ所中377カ所、高知県が928カ所中832カ所、長崎県が922カ所中499カ所、熊本県が1,037カ所中697カ所、大分県が606カ所中431カ所、宮崎県が761カ所中542カ所、鹿児島県が1,246カ所中1,139カ所、などである。

 特に岩手県、群馬県、島根県、高知県、鹿児島県は約9割、福島県に至っては全ての投票所で終了時刻の繰り上げや開始時刻の繰り下げが行われる。

(※)総務省HP「第23回 参議院議員通常選挙 発表資料(速報)」から「4.投票所関係」の「投票所開閉時刻の繰上げ繰下げ関係」をクリックするとEXCELデータがダウンロードできる。
http://www.soumu.go.jp/senkyo/23sansokuhou/index.html

 終了時刻の繰り上げや開始時刻の繰り下げをする投票所は、1998年の参院選では全国で6%だったが、2000年の衆院選では9%、2001年の参院選では15%、2003年の衆院選では19.7%、2004年の参院選では22%、2005年の衆院選では24.4%、2007%の参院選では29%、2009年の衆院選では29.4%、2012年の衆院選では32.6%と、国政選挙のたびにその数が増えている。

 こうした時刻の変更について、各自治体の選管は「午後6時以降の投票率が低い」「期日前投票が浸透している」「選挙経費の削減」「開票時間を早めるため」などの理由を挙げる。

 しかし、東北地方だけをみても、終了時刻の繰り上げが多い福島県、秋田県、宮城県、岩手県に対し、青森県は1004カ所中64カ所、山形県も825カ所中105カ所と少なく、県・自治体によって驚くほどバラバラだ。

 特に不可解なのが、福島県だ。IWJは、昨年12月16日に自民党が圧勝した衆院選を徹底検証したメルマガIWJ特報!第70号+71号でも、この終了時間の繰り上げ問題を論じた。福島県は昨年の衆院選でも県内すべての投票所で終了時刻の繰り上げや開始時刻の繰り下げを行った。この時IWJが福島県内の自治体選管に取材したところ、「街灯の復旧しきれていない被災地では、冬の夜間の出歩きは危険」と答えた自治体が少なからずあった。

 しかし、それから半年以上が経過し「街灯の復旧状況」も改善されており、それ以前に今回の参院選は「夏」である。にも関わらず、福島県は今回の参院選も、県内すべての投票所で終了時刻の繰り上げや開始時刻の繰り下げを行う。

 IWJは再度、福島県に取材を行った。以下、そのやり取りを掲載したい。

■福島県 選挙管理委員会

Q:福島県内の投票所は、昨年12月の衆院選でも開始・終了時間の繰り下げ・繰り上げが100%で行われたが、短くするように指導しているのですか?

A:いえ、むしろ終了時間の繰上げを行わないように指導しています。

Q:各自治体が時間を繰り上げる理由も聞いていますか?

A:聞いております。

Q:どういった理由があるのですか?

A:私からはお答えすることができません。


 「理由を聞いているが答えられない」という担当者の回答には疑問がわく。「午後6時以降の投票率が低い」「期日前投票が浸透している」などの理由であれば、特段隠す必要はないはずである。

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