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ワシントンにおける日中韓ロビイング比較

知り合いの官僚から面白い話を聞いた。彼は昨年まで、シンガポール大、清華大、米国のSAISの三ヵ所を留学で回っていた猛者だ。彼がその各国での経験を受け、ワシントンで「日中韓シンガポール、各国政府のワシントンでのロビイング比較」について議論する機会があったそうだ。

実は、私はこの違いについてアメリカのシンクタンクで噂は聞いていた。結論から言うと、日本は本当に下手。各国比較がもっと有効になるのは、各国の首脳が訪米するときに現れるらしい。つまり訪米日程そのものが各国のロビイング力を表すといわれるのだ。

一番すごいのが中国。中国のトップはアメリカの政治をよく見ている。アメリカという国家の政策決定に多く関与できるのは大統領だけではないことをよく見ている。民主主義の国にはチェックアンドバランスが常に存在することを理解している。だから、大統領と会うだけではなく、議会人とも会い、時にはその議員の地元選挙区まで訪問する。重要議員の選挙区に中国企業の工場を誘致したり、地元の主要産品を中国政府や中国企業が大量に買い付けたりするのだ。重要議員の最重要課題は、再選、つまり地元の有権者に恩を売ることだとわかっているのである。選挙がない中国なのに選挙のことをよくわかっているのだ。

地元の経済に貢献してくれ、それが再選に結び付くことを理解した議員は親中になりやすいのだ。大統領と拮抗する議会を抑える意味で、重要議員の地元を攻略する意義をしっかり認識し、訪米時にそのための行動を起こしているのだ。

加えて、在米中国人や中国系アメリカ人とも交流し、アメリカにおける中国パワー・華僑ネットワークを最大限活かそうとしている。もともと中国政府が嫌でアメリカに移民した中国系の人も多いが、アメリカで苦労しながら祖国への熱い思いが再び芽生えたりする。そこにしっかりつけ込むこともやるのだ。
このあたりは韓国政府も在米韓国人ネットワークを最大限活かしている。

日系人ネットワークを日本政府はそんなに活かしていないし、首相の訪米時に彼らと触れ合う機会があったことも私の記憶にはない。外務省も日系人を日本に招待して議員と交流させたりしていて、私もそれに何度か参加したことが
あったが、参加者に言わせれば、「日本政府だけでなく日本企業も日系人ネットワークを活かしているどころか一線を画してしまっていて中国や韓国とは大違いだ」そうだ。

韓国政府はワシントンにシンクタンクを設け、そこにアメリカ政府の北朝鮮問題専門家を雇い、それをロビイングの拠点にしているという。他にも中国や
韓国の政府が有力大学に寄付口座を作り、中国や韓国の政治や経済を研究する若手研究者が有力大学に就職して中国や韓国についていい形での発信を、優秀
な学生たちにできるような素地を作っている。

国会日程もあって多忙な日本の総理は、ワシントンだけ訪れてとんぼ返り。 政府がアメリカの大学に寄付行為などもやっていないし、ワシントンにロビイ ングの拠点などない。民主国家で選挙を知り尽くしているはずの日本の政治家 も、外に出ると選挙もやったことのない中国の政治家にそのお株を奪われてい る。

 日本のために何かしたい気持ちを持っている日系人のみなさんさえも、まと めることができていない。とても残念である。このあたり何とかしたい

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